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3竹林(孟宗竹)全伐採の経緯

3竹林(孟宗竹)全伐採の経緯
A、竹林全伐採地の基本データ

伐採面積:2,700㎡(北1452+南1248)、
境界部含む実質伐採面積:3,000㎡(30a=3反)。孟宗竹の竹林。
竹林伐採年目途:約5年で全伐採可能(/3,000㎡)

B、作業考慮項目
体力:1人の1日での作業可能時間を考え(6時間/1日が連続して作業出来る限度かな)、竹伐採日数、人数を考え、数年の間連続して続けられるように日程、人員確保する事。無理せぬ事。1週間1日(日曜日)での作業を目安に計画(実際には1年目は日曜祭日全て必要程度)。
作業道具:竹挽のこ刃長さ24cm-替刃10本程度は必要(生きている青竹は簡単に伐採可能、枯れて黄色くなってくると硬くなる)。竹林内は傾斜地のため足場が悪く、山面昇降が必要なため軽量竹挽のこ選択(重いチェンソーは作業性悪く使用危険と判断)
山崩れ:傾斜地の竹林では大雨等による山崩れを考慮して、竹以外の残して問題ないような雑草、木を放置しておく方が良いだろう。山崩れだけから考えれば地下茎を残しておき、他の雑草、木等が根を張るのを待った方が良いと考える。竹林再生を防ぎたい趣旨からすれば、当然地下茎は残すべきではないのだが。
伐採竹処理:竹林から搬出して処分するのが望ましいだろうが、面積が広い場合は困難。伐採した竹は3ヶ月もすれば、劣化が急速に進み、一部は乗るだけで折れてしまうほどになる。1年放置竹では脆弱であるので伐採竹の上に乗るのに十分な注意が必要となる。だが土に帰るにはかなりの年数を要する。もし可能であれば、伐採竹林の場所での焼却が望ましい(焼却すると竹が破裂するので、よほどの事前準備、許可等地域の協力は必須)。

竹性質
竹が生えてくるのは春先のタケノコの季節から初夏にかけて。秋~冬は新竹が生えてこないので、寒い時期には伐採作業はありません。
成長竹:葉を茂らしある程度以上大きくなった竹はどこで切っても節からさらに竹枝、葉を伸ばすことはない。しかし手首太さφ80mm程度以下の細い竹は伐採すると残った節部から竹葉を茂らせるので低い位置での伐採が望ましい。安全性、伐採竹の転がり落下防止のために地上1m以上切りが望ましい。ただし1m切りで伐採後のタケノコ、竹葉発生が抑制される事は無いように思う。ある本には地上1m以上で竹を切ると、竹は切られた事が判らないのか葉を伸ばす事がない趣旨の事が記されていたが、そのような事はない。切った後の竹の節から新竹(細竹、竹葉)を伸ばしてくる。
タケノコ、細タケノコ:まだ青い成長期(手首太さφ80mm程度以下)の竹は地面付近で切らないと竹の節部から竹枝、葉を驚くほど発生させる。成長竹同様に1m切り等、節を残して伐採するとその年、翌年生えてくる竹葉伐採に苦労するので、必ず地面付近で伐採。また細タケノコが生えた場所の近くには光合成にて養分補給している竹葉がかならずあるので、この竹葉を必ず伐採する事。
今回の3,000㎡クラス以上の孟宗竹の竹林では最低3年(5年を目途と考えるのが妥当)間伐採(竹葉)を継続する事を考えるべきである。他の小さい竹林(50㎡程度)であれば一度伐採すれば翌年タケノコが出ることは無く、φ5mm程度の細い竹が出る程度だが少し竹葉は出てくるので2年(3年目途)間の伐採を考える事。
地下茎:成長竹伐採後、春先にタケノコ、細タケノコを生やす。生えてきた細タケノコを伐採すると地下茎間近から多量の竹葉を生やす。また竹林外にタケノコ、細タケノコを生やす。

C、生えている竹の種類
大きくなった普通の竹
1、:通常の緑の背の高い1本立ち竹(大半がこの大きな竹10~30m高)
以下はいわゆるタケノコの季節(春~初夏にかけて生えるもの)
2、細竹:笹状の細竹(根元から多数枝分かれした、枝太さ2~4mm程度の細笹。初夏のみ。)
3、細いタケノコ:親指の太さ程度3~5cm程度の背の伸びが早い1本立の細いタケノコ(初夏のみ)
4、タケノコ:市販タケノコと同じ1本立の8~15cm程度の伸びの遅いタケノコ(初夏のみ)

D、作業道具
竹挽のこが最適。竹挽のこが作業性、運搬性、安全性から最適。実際使ってみて実感。落とすのでポケットには物を入れない。一度落とすと見つからない。竹林内は傾斜地のため足場が悪く、山面昇降が必要なため軽量竹挽のこ選択(重いチェンソーは作業性悪く使用危険)
竹高さ10~30m程度あるため、倒竹方向コントロール困難。だた出来るだけ傾斜地水平方向に倒すようにコントロールすると、倒れた竹の事後処理が簡素化できる。
また、出来るだけ竹林内に倒れるように倒すように心がけるのが良い。竹林外に倒れた場合にも斜面に平行方向に倒すと竹林内に倒竹を引き込むのが少しでも楽に出来るので、伐採時に竹の倒れる方向を出来るだけ考慮する事。竹林の場合、竹の上の方で隣の竹に絡んでおり素直に倒れない事があるが、その場合は伐採後切った部分の近くを倒したい方向にずらして倒れる方向が出来るだけずれないように後処理しておく事(思わぬ被害が出ないようにする)。
1、竹1m切り(可能なかぎり冬場、竹の休眠時期に伐採)
1~2m切して出来るだけ水平に竹を並べていくと、切った竹よりも高く積もってしまう。この切った竹のおかげでタケノコ、笹状の細竹もあまり生えないで済む。
2、黄色くなった枯れ竹は、青い生きた竹よりも硬く伐採に苦労する。
3、新竹-タケノコ伐採(暖かくなってタケノコが出る4~6月期に伐採)

伐採目的:竹が栄養(光合成)を地下茎に蓄積しないように伐採(葉を落とす)。全伐採が理想。
竹1m切り:腰高さ
1、竹が休眠している寒い時期(12月~2月頃)に地上1m程度の高さ(腰高さ)で伐採し、斜面落下防止を考えて伐採竹を水平に並べて放置(腐るのを待つ)。倒竹の量が多い時は竹を切る高さを1~2mと作業しやすい高さで切り、竹が滑り落ちないようにする事。
2、タケノコの季節(4月~5月頃)にタケノコを採るか、タケノコを蹴る、伐採するなどして大きく成長しないように手入れする。
これを数年繰り返す(通常5年程度の年数を要する)。
3、1m切りした竹は細い物なら1年後に根元から抜ける。太い孟宗竹だと2~3年かかると言われている。11月から伐採した竹は数ヶ月で上に乗ると折れてしまう程に朽ちているとの記載本がある。実際は孟宗竹でも1年すると根元から抜けるし、切り倒した竹は3ヶ月程で朽ちて上に乗るのに注意が必要となった。
4、竹林回りに生える新竹を伐採すると、地下茎の伸張が止まるので、新竹は小まめに伐採する。
5、竹青葉伐採が困難な箇所、繁茂した場所には農薬駆除(グリホサート/ラウンドアップ10倍希釈散布)を考慮したが効果が期待できないので中止。
6、竹の葉が伸びても背が高くならず(タケノコ、細竹伐採実施したので)横に葉が広がるだけなので、他の雑草が繁茂してくると、竹葉がそれ以上広がる事が無い状況。竹は背が高く伸びる事によって他の雑草を圧倒して竹だけが繁茂していたが、背が高い竹を全伐採したため雑草の方が生育条件が良くなったようだ。来年2018年4月初旬からのタケノコの季節に背の高くなるタケノコ、細竹を全伐採する事で竹の繁殖を抑える事が可能かも知れない。今後の問題は雑草が繁茂した竹林(切った竹が朽ちて横に並んでいる)に入り、背の伸びた竹を伐採出来るかどうかである。

E、竹挽き要領
伐採方法:道側、山の下側から横方向に倒すように伐採。下に倒れた場合は雨や地震などでも崩れないように横方向(1m切り下竹を支えとする)に並べる事。
道に影響がない高さでは、山上部側から伐採すればそのまま倒れず、隣(下側)の竹に寄りかかるように倒れるため、数本切ってから一斉倒竹となり、後処理が少しは軽減出来る。
道路や畑、ならびに傾斜地ではなく平坦部分の竹に関しては倒竹方向に、傾斜地程気を遣わずに倒す事も可能。ただし、出来るだけ傾斜面から滑り落ちないように横(南北)方向に倒すように心がける。

F、実施:伐採経過)
伐採開始2016.11.20~全伐採完了2017.3.19。
タケノコ伐採2017.4.2~2017.6.4(以降タケノコー太いタケノコと呼びえるようなタケノコ生えない)。
細タケノコ伐採2017.4.2~2019.4.14(以降細タケノコも生えない)。
竹葉伐採2017.6.4~2021.4.25

参考)近隣に畑、田が無いか、農薬の使用が可能な場合(未実施)
すでに生えている青竹:竹に穴を開け農薬(グリホサート)注入後、すでに生えている竹が枯れ、固くなる前に竹を全伐採する。(地下茎を枯らす事が出来れば後の細タケノコ、竹葉がはえるのを抑制出来ると推測するが未実施のため憶測。これが出来れば新しく生えてくる新竹伐採の手間が軽減できる可能性があるが、農薬注入の手間も相当なのとなると推測する。)
地上1m切り。次に生えてくるタケノコ抑制のためではなく全伐採後の竹の滑り落下防止と全伐採後の竹林に入る時の安全性のために1m切りとする。
最初に農薬により地下茎を枯らすこと以外は前記農薬未使用時と同じ
全伐採後のタケノコ、細タケノコ、竹葉:光合成による地下茎への栄養蓄積を止めるため、見つけ次第地面に近い位置(もしくは地下茎を掘り起こして)で全伐採。


参考)農薬駆除(地下茎駆除)未実施理由
倒れても大きな問題が起きにくい山上部竹は農薬により地下茎を枯らす事も可。
ただし、地上部は枯れてから倒竹するので伐採しておく事が必要なので伐採必須(生えたまま放置不可)。竹が枯れると硬くなり伐採困難となる。農薬駆除を知らせる札などを掲示してタケノコ採取に注意喚起する。→青竹農薬駆除未実施

以上です。
少しは役に立つ人がいるかも知れませんね。参考まで。

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