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リブ(ゴム編み)❸

もう少しだけ続きます。
前回の2x2リブの説明は

2x2のリブであれば
2目前列の針で編んで、2目後列の針で編んでの繰り返しです。
そうすると自動的に2目天竺表目、2目天竺裏目が繰り返され、それがリブ目になります。裏側も同じことが繰り返えされてることになります。

でした。そこで今回は
“2目前列で2目後列で編む“のコントロールはどうやんのという話です。

下のURLで見ていただきたいのはリブ編みの針のポジションです。
2x2リブの欄をみてください。針のポジションと編み地の画像がのってます。
そして解説に聞いたことある単語がでてきます。

“針抜き”      “総針”(フルニードルともいいます)

聞いたことありますよね。

“総針”“針抜き” ともに時々、商品名とか商品説明とかにでてくると思います。

(針抜き)

仮に7ゲージのニットなら編み機の針床に1インチ間に7本の間隔で針がズラッと並んでますが“針抜き“は針床から規則的に針を抜いている状態。

で、(2x2リブ)は2本おきに2本針を抜きますが
前列、後列で互い違いになるように抜いた状態で編んだリブ組織です。
(図解で針のポジションを見てください。一目蕭然です。)

編み地は何回も登場のこちらになります。

画像1

注:針抜きといっても実際に針床から針を抜くわけではありません。
手動横編み機の針床の針は一本ずつ使わない位置まで下に下げれるようになっていて使わない針は下にさげてしまいます。

だから編み始める前にまず、編み地にあわせて針を上げ下げする作業をすることになります。(結構、面倒です)

今普及してるコンピュータ機は使う使わない自体を制御してくれるそうなので針を下げるという作業もしなくていいようです。

(総針)

字のごとく針を抜かず全ての針を使うことなるのですが、前列一列だけだと普通に天竺を編むだけになってしまいます。
あえて“総針”と呼ぶのは前列後列すべての針を使って編むからです。

こういう編み地です。

画像2

(これ表です。天竺目?)

画像3

(これは裏です)

前列・後列すべての針を使うので両面天竺目にみえます。
これは総針ゴム編みとも言われめちゃくちゃ詰めたリブ編みと考えるのもありかと。
地は少し厚くなり安定感がでます。横伸縮します。

しっかりしていて伸縮性もあるのでカーディガンの前立てによく使われます。

画像4

実は店頭でも 日常的によく見てます。

せっかく編み機のことまで説明したので、“針抜き”とか“総針”というのは針床の針のことを言ってるんだよとわかってもらえると少しは役にたつかなと思いここまで書きましたが、ついてこれたかかなり不安です。

この辺で一旦やめます。

これまで必死で説明してきた内容ですが(リブだけじゃなくてこれまでのニットに関しての事)たぶん専門学校のニット科とかいったら入学して2、3週間くらいで習うんじゃないかと思います。

そのくらいの内容なんですが私は10年ぐらい知らなかったです。

インバーアランとかジャミーソンとかガンジーセーターとかグレンマックとかレマメイヤーとかジョンスメドレーとかの事はちょっとずつ知るようになるんですが、リブが実際どうやって編まれてるか知るのは10年かかりました。

だからダメなんだ“とかの話ではないです。

そんな事全然ないですし、それをつきつめると「お店立つには服つくりの事一通りわかんなきゃいけない」みたいなことになってしまうので。

『服がどうやってできてるみたいな事はどっちかと言えば知ってた方がいいけど、知らなくても大丈夫だし、でも知らなすぎも問題あるし・・』

というジレンマが販売の仕事ではずっと続くんだと思います。

間違いないのは『知ってた方が面白い』ということです。

例えば自分のニット、お店のニットをそういう目でみるようになりますし一つ一つの違いも明確にわかるようになります。

オリジナルのニットとジョンスメドレーの違いとか、バトナーのこだわりとかも少しずつわかるようになっていくんではと思います。


<まとめ>です。

・リブ組織は前後の針床の針を規則的に抜いて編んでいる

・よくいう“針抜き”“総針”というのは針床の針を使う、使わないのポジションからきてる

・どうやってできてるかは必要かどうかわかりませんが、知ってる方が面白いのは間違いない

今回はちょっと難しかったです。

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