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妄想の果て2 かぐや姫 (SF小説)

かぐや姫は言った

「月にね、月に秘密があるの。お月さまには秘密があるの。でもお月さまに秘密があると知ってしまった今、もうそれは秘密ではないの。」

翁は狼狽える。ついにかぐやが知ってしまった。それはわしにも知りようがない境地で知ってしまったのだろう。わしはどうすればいいのじゃ。ばあやに身を寄せるしか術を知らなかった。

かぐや「私は女の子ではないの。それを知ってしまった。求婚なんて受けるはずがないの。それを翁も知っていたの。それは秘密を守るため。それがこの星を守るため。そして私はすべてを忘れた。この星を守るため。」

かぐや「でももう時がないの、時が。卑劣な方法でしか時をつくれない私たちに。私たち自身が嫌気がさした。宇宙も地球も別々ではないの。私たちが卑劣なの。そして私たちが飽き飽きしている。だから秘密が秘密でなくなるの。」



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