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一宮市ってどんなまち?⑥

 いちのみや市100周年専門委員、修文大学短期大学部の櫻井です。今回のお題は「暮らしやすさ」。

 人生のなかで一番長く暮らしているのが一宮市。修文大学短期大学部の前身、一宮女子短期大学に就職してはや20年超。細かな部分で欲を言ったらきりがないけれど、暮らしやすいと思っています。

 一宮に来たばかりの頃、東京の6畳程度のワンルームと同じ家賃で、一宮駅まで徒歩2分の素敵な世帯用のお部屋に住むことができ、幸せだなと思った記憶があります。

 当時は一宮駅が今の様に整備されてはいませんでしたが、スーパーマーケットなども本町のアーケード内や周辺にありました。今は駅構内がとても便利なので、駅近の皆さんがうらやましく感じます。20年前は、インターネットで何でも買える時代ではなかったので、大都市、名古屋が近くにあるのも、とても便利に感じました。

アクセスの良さ

 一宮の魅力というと、まず名古屋からのアクセスの良さや、交通網の充実があげられます。 

 市の中心付近にある「一宮総合駅」はJRと名鉄が乗り入れています。名古屋までわずか10分程度!というアクセスの良さを誇ります。

 名鉄は本線だけでなく尾西線もあり、市内に15か所も駅があります。(私が地図で数えたので間違えていたらごめんなさい。)さらに、名鉄の路線バスも、名鉄一宮駅をターミナルに、鉄道で届かない部分をカバーしています。

 それでも網羅できない地域をカバーする市が運行するiバスがあり、完璧なのです。

 バスでなくても、坂道の少ない市内は、自転車にもぴったりで、その気になれば、市内だけでなく、隣接する市町村ぐらいは行けるのではないでしょうか。

 今年はコロナの感染防止対策のため、私たちの生活も大きく変わりました。職住接近どころか、職住融合であるリモートワークが推奨される事態となりました。首都圏では、郊外や地方への移住者希望者が増えているとのニュースを聞くと、「アクセスの良さ」って世情に応じて住まい選びのメリットから外れるのねとちょっとびっくりした年でもあります。

 私の場合は住まいも職場も一宮市なので、皆さんが魅力の一番にあげる名古屋へのアクセスの良さはあまり関係ないこととなります。それでは一宮だけで暮らす人にとって、暮らしやすさって何でしょう。

 学生に「暮らしを豊かにしてくれるものは何ですか」と聞くと「スマートフォン」いう答えが大多数を占めます。衣食住に不満を抱える世代ではないので、文化的な側面は大切なのでしょう。確かに連絡だけでなく、音楽や動画を視聴し、写真を撮って保存し、今年に至っては授業を受けて、レポートも作成したのですから、驚くべきツールです。スマートフォンの使用を支えるための通信環境はやはり不可欠で、学内も着々とWi-Fi環境が整いつつあります。

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 一宮市も「いちのみやフリーWi-Fi (Ichinomiya Free Wi-Fi)」が設置されていて、私たちの暮らしをサポートしています。私にとって身近なところは尾張一宮駅前ビル(ⅰビル)でしょうか。中央図書館や中央子育て支援センターなどが入っています。その他、市が運営する施設はほぼカバーしているようです。タブレットなどはWi-Fiモデルの方も多いとは思うので、市が運営しているので安心感もありますし、このサービスはとても便利だと思います。皆さんも利用したらいかがでしょうか。

 先日中央図書館で電子書籍を初めて借りました。たまたま借りたかった本が電子書籍だったのですが、あまりの便利さにびっくりです。私はだらしがないで、ついつい返却期限を過ぎてしまうこともあるのですが、期限になったら自動で返却もされるそうです。今回はWi-Fi環境の整った学校からアクセスしたのですが、Wi-Fi環境が整った中央図書館でも同じことができて、重たい本を持たずに帰れるなんて、文明の進化を感じてしまいます。


子育てと教育と仕事

 さて普通の暮らしやすさにもどりましょう。

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 例えば子育て。
 名古屋駅まで10分程度のアクセスのわりに、保育園については待機児童0な市なので、働くお母さんにとっては、子育てのしやすい街ではないでしょうか。

 ずいぶん前のことになりますが、我が家も自宅近くの保育園に入れていただきました。当時一宮駅に近いところに住んでいたので、大丈夫かなという不安があったのですが、何とかなりました。保育園には小学校に上がるまで6年間お世話になりました。

 放課後児童クラブ(学童保育)は待機児童がいるそうですが、これが解消されるともっと良いですね。小学校に入ってからのほうが、大変なことが多いので、保育園以上に望まれることかもしれません。

 子育てとセットなのが教育ですが、小学校は何とか歩いて通える範囲に学校があります。中学校は自転車が必要な学校もありますが、なんといっても坂のない街ですから、大丈夫ではないでしょうか。高校も同様です。

 高校は一宮市内に、進学校から、実業系の高校も各種そろい、満足のいく布陣だとは思います。ただし、高校生なので、ちょっと都会に憧れたりもするわけです。名古屋に通いたい!なんて思いも叶えられる。選択の幅が広がる、私はそれが良いところだと思います。

 高校卒業後の進路としては、美容系と看護系という専門学校としては王道の2校がなくなったのは残念です。

 短大は1つ。保育と生活系の2つの学科があります。生活系って何?ですが、詳しく書くと、医療事務と、ビジネスとお菓子作りを学ぶ3つのコースがあります。保育系には2年間の学科に加えて、全国でも珍しい第3部制度があります。3年間の修業期間ではありますが、毎日午前中を学業にあて、午後はアルバイトという、もともとはこの地域で働く女性たちの就業と教育を支えた制度です。学費も割安なので、自活しつつ学びたいという方にはぴったりです。厳しい世の中でこそ、力を発揮する制度です。大学は2つありますが、どちらも医療系ですね。もう少し幅があるといいのに、と自分の勤めている学校ながら欲が出ます。

 学びたいことを自由に学べることは素晴らしいと思います。一宮で学ぶ機会は十分にありますが、名古屋へのアクセスの良さは学ぶ機会を増幅させます。これからは、現実の距離ではなくて、ICTを利用した学びの機会が日常化するので、もっと便利になると良いなと感じています。

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 そして仕事。

 朝晩、子供の送り迎えで一宮駅に向かいます。

 朝は電車に乗る人が改札に吸い込まれていきます。もちろん、降りてくる人もいます。そして、晩は改札から出てくる人の数に驚きます。乗る人もいますが、数としては比べ物になりません。まあ、アクセスの良さがウリですからね、良いのかもしれません。満員電車も10分なら許容範囲でしょうか。

 市内で働きたい人は市内で働けて、名古屋で働きたい人にはアクセスが良くて、これもまた、選択の幅が広がって良いかもしれません。

 私は市内のいろいろな毛織物に関する工場を見学させていただいて、本当に素晴らしい製品(作品と呼びたいぐらい)を作っているので、昔のように多くの人が働く場所ができたらとは思います。

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 日々の生活を送っていく上では、衣食住はとても大切です。冒頭にも書きましたが、自分の望む範囲で好きなものを着て、おいしいものを食べて、清潔で安全な暮らしを送る。それで十分暮らしやすいはずなのです。

 でも、昨年の3月ごろ、一宮でも、全国の他の町と同じように、マスクだけでなく、ストックの利く食品や、トイレットペーパーなどが買いにくくなりました。食品は代わりのものを探し、マスクは手作りし、知恵を絞ってやりくりしました。ただ、トイレットペーパーの様に代わりの製品がないものは、多少の恐怖を感じました。そういうところはもはや、都会だからとか地方だからとか関係ないように思います。

 今は安定して品物が供給されるので、それだけでも満足です。だから、暮らしやすさの項目として、情報だ、教育だ、仕事だと言っていられるのだと思います。

 なにより、コロナ禍にあって、欲しいものを、やりたいことを、自分の生活時間に合わせて、希望の場所で選んだり、行ったりすることが難しくなりました。そして当たり前のようにできた1年前までの自らの生活のありがたさを感じています。

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おわりに

 突然ですが、一宮市が取り組む第7次一宮市総合計画。正直なところ普段はあまり意識しませんでしたが、今回このnoteを書くにあたり、読み直してみました。計画通り達成できたら、さらに暮らしやすくなるはずです。5つのプラン(健やかにいきる、快適にくらす、安全・安心を高める、活力を生みだす、未来の人財を育てる)の達成を期待したいと思います。

 今回は写真の撮影が難しかったので、一宮の四季を写真で載せてみました。春の桜も、夏の七夕祭りも、秋の紅葉もそして時々降る雪もなかなか素敵です。

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