毒物の摂取量と時刻



こんにちは、
ミナです。


犬猫が中毒物質を摂取しても
必ずしも中毒症状が現れるとは限らないそうです。

症状が現れるまでには、摂取した量と摂取した後の
経過時間が大きく影響します。

摂取した量が少なく、
時間が経過しても、何も症状が現れなければ、
大事に至らないこともあります。


また中毒となる量を摂取したとしても、
摂取してからあまり時間が経過していなければ、
中毒物質を体外に排出させたり、洗浄することで、
体への影響を最小限に抑えることが出来ます。

摂取量と摂取した時刻は、
飼い主さんにしかわからない事なので、
出来るだけ正確な情報を説明出来るようにしておきましょう。

摂取量と摂取時刻がはっきりしている場合は、
それを獣医師に正確に伝えて下さい。

明らかでない場合でも、
だいたいの量と時刻を伝えて下さい。

摂取した時刻が分からない場合は、
いつ頃までは元気だったか(いつから症状が出始めたか)を
獣医師に伝えて下さい。

中毒物質が体内に入るには、
摂食や吸入、接触などの経緯が必ずあります。

摂食の場合は消化管を介して、吸入の場合は呼吸器を介して、
接触の場合は皮膚や粘膜を介して毒物が吸収されるのです。

摂取後にあまり時間が経過していない場合は
嘔吐、下痢、咳、鼻水、呼吸困難、発赤、熱感などのように、
摂取経路と関連した症状がみられます。

ただ、いずれの経路から吸収されたとしても、
中毒物質がいったん血液中に入ってしまうと

様々な臓器に影響が生じ、全身に複雑な症状が現れるため、
症状から中毒であると判断するのが、さらに難しくなってきます。

たとえば、ある日突然よだれを垂らす、
ふらついて立てなくなる、けいれんする
といった症状が出た場合、
どのように対処すればよいのでしょう。

これらの症状は、中毒や心臓発作、
てんかんなどで一般にみられる症状であり、
いずれの疾病も動物病院での治療が必要です。

でもこのような時に、決してしてはいけない事は、
パニックになって大きな声で叫んだり、
いきなり抱き上げたりしてしまう事です。

焦る気持ちを抑えて落ち着いて冷静になりましょう。
そして動物の様子を観察しましょう。

倒れたまままったく動かなくなっているのか、
呼吸はしているのか、
頭を持ち上げることは出来るのか、
どこかに出血や傷がないかなどを
しっかりと観察して下さい。

まず、倒れている場合は、最も緊急を要する状態です。
動物がこのような状態になるのは、
交通事故や心臓発作、てんかん発作、
毒物による中毒、熱中症などの
色んな原因が考えられます。

落ち着いて動物の状態をよく観察し、
ただちに近くの病院に連絡した上で
出来るだけ安静にした状態で連れて行って下さい。

交通事故により脊椎が損傷している時などは、
抱き上げようと無理に体を動かすと
危ないこともありますので、
大きな動物の場合には
板を担架の代わりにして運ぶと良いでしょう。

呼吸をしていなかったり、
瞳孔が大きく開いていたり
身体が硬く硬直している時は、
残念ながらすでに手遅れです。

救急で病院に運んだとしても
救命は難しいかもしれません。


また、10秒から数十秒に一回の割合で
深く大きな呼吸をしている場合は、
かなり危険な状態です。

ただちに一番近くの病院に運んで救命処置を施せば
助かる場合もありますが、手遅れのこともあります。

けいれんしている時は、
まず2,3分間そのままで様子をみます。
その間にけいれんが治まるようであれば、
その後すぐに病院に運びましょう。

3分以内に治まらなければ、治まるのを待たずに、
そのまま病院に連れて行って下さい。

横になったまま
泳ぐような格好で四肢を動かしている場合は、
事故による脳障害の可能性があります。

無理に身体を動かさないように注意して
板などを担架代わりにして病院まで連れて行って下さい。

なお、けいれんが激しい場合は、
呼吸が出来なくなって死亡することもあります。

また、けいれんしている動物に触れる時は
十分に注意をする必要があります。

普段はおとなしい犬や猫でも、
苦しいのと意識の混濁のために
飼い主さんに咬みつくこともあります。

出血が激しい時は、出血している場所を確認して、
布でその場所よりも心臓側をきつく縛ります。

出血が止まったか、
殆ど出血しなくなったのを確認したうえで
病院に連れて行って下さい。

止血をするのが無理であれば、
少しでも早く病院に運んで下さい。

うずくまって動かない状態も緊急を要します。
前述の倒れている場合と同じように、
様々な原因んが考えられますが、
時間が経過すると救命出来なくなることがあります。

このような状態の時は、痛みなどの苦痛が大きい場合は、
触れると嫌がり咬みつくこともありますので注意しましょう。

嘔吐や下痢などをする場合の観察のポイントは、
何度もくり返し嘔吐や下痢をするのか、
そして元気も食欲もないのか、苦しそうに震えているのか、
などもよく観察して下さい。


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