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「半沢直樹」第一シリーズを観て

もうずいぶん前から話題になっていた。「半沢直樹」最近第二シリーズも始まり完結したらしい。動画の見放題サービスに入っていたので興味本位で第一シリーズから配信を観てみた。

私はなぜか人の顔を感覚で好き嫌いで分けてしまう傾向があるらしい。半沢演じる堺雅人さんのにやけ顔(失礼)をテレビCMで観るたび何かぞわっとした不快感を感じていた。

そんな先入観を持って見始めた「半沢直樹」第一シリーズ。2013年に放送された当時、「土下座」やら「倍返し」などの言葉が流行していたのは知っていた。実際に本編を見始めたら目が離せないくらい面白くてスリリングだった。

半沢直樹演じる堺雅人さんの私が勝手に抱いていた「にやけ顔」のイメージとは正反対の鬼気迫る真剣な表情、演技に圧倒された。そして堺雅人さんが発するセリフの絶対的な説得力。そして及川光博さんはじめ敵役香川照之さん、圧巻の存在感の鶴瓶さん、北王子欣也さん。唯一紅一点の上戸彩さん。

銀行というお堅い舞台にも関わらず私たち視聴者にもわかるようにやさしく解説してくれる山根基世さんの穏やかなナレーション。昭和の時代の「白い巨塔」の冒頭シーンを彷彿とさせる。

脇を固める俳優の熱演。ストーリーのおもしろさ。そしてなによりも癖になったのはサラリーマンらしからぬ強い意志を貫きとおし、いくつのも修羅場を乗り越えていく半沢の姿。上司には逆らわず自分の保身のために士気を捨てイエスマンに成り下がるのが得策とされる昨今の社会において正義の鉄拳を振りかざし、悪に打ち勝つ姿はまるで水戸黄門の悪代官退治を思い出す。

子供の頃よくみていたな。半沢直樹大ヒットの理由はきっと現実ではありえない「正義」が勝つという理想をわかりやすいカタチで再現してくれる爽快感にあるのだと思った。

先ほど第一シリーズを観終わり衝撃の最後に唖然としたが、また2020年の第二シリーズにこのタイミングで見進めていけることをラッキーに感じる。

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