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石ころコロン 3

静まりかえったうさぎの家に、やわらかい太陽の光が差し込んでいます。
コロンと小鳥のコトちゃんは今は誰もいないうさぎの家に来てみました。

うさぎの部屋にはベッドと机が置いてありました。
魔法のステッキはベッドの横の壁にかけてあり、机の上には書きかけの日記が置いてあります。

コロンは壁にかけてあるステッキを見ながら、
「これをうさぎさんのお墓に立ててあげよう」と言いました。
「変わったステッキだね。何なの?」とコトちゃんはコロンに尋ねました。

「魔法のステッキさ。うさぎさんはこれで僕をダイヤにかえてくれたんだ。これはうさぎさんが大事にしていた物なんだよ。」
コロンはコトちゃんにそう言うとステッキを壁から外しました。

「そのステッキをこっちに渡せ!」

振り返るとそこには悪い顔をした友達が立っていました。
コロンは友達を睨みつけながらこう言いました。
「命を何だと思っているんだ!僕はお前を許さない!」

コロンは持っていたステッキをコトちゃんに預けると、友達に飛びかかりました。
激しく床に転がる二人。
部屋の壁に何度も何度も体をぶつけては、コロンは友達に言います。

「うさぎさんを返せ!うさぎさんを返せよ!」

すると、小鳥のコトちゃんがコロンに向かって言いました。
「コロン、悪いのはあなたよ…」

コトちゃんは手に持っているステッキを、コロンに向けて上から下に振りました。
すると、コロンの姿は汚い小さな石ころになってしまいました。

「あはははははは!」

友達は笑いながらコトちゃんに近づくと、ステッキを受け取りました。
「よくやった、約束通りお前を大きい鳥にしてやるよ」
そう言うと、コトちゃんにステッキを向け上から下に振りました。
するとコトちゃんは立派な鳥に変わりました。

なんと友達とコトちゃんは悪い仲間だったのです。

「次は僕をダイヤに変えるんだ」
コトちゃんは友達に向けてステッキを振ると、輝かしいダイヤモンドの姿になりました。

「これで僕もみんなから好かれて、森の人気者になれるぞ!」
そう言うと友達とコトちゃんは笑いながら部屋を出て行きました。

めちゃくちゃになったうさぎの部屋に、ポツンと残されたコロン。
開いている窓から優しい風が吹き、部屋に散らばった紙切れが舞い上がりました。
すると、うさぎの書きかけの日記が床に転がっています。
最後のページにはこう書かれていました。

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