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【本要約】考えることこそ教養である

本noteは竹中平蔵さんの書かれた『考えることこそ教養である』という書籍を読んで、私の印象に残ったフレーズを紹介する記事となっています。

著者について(wikiより抜粋)

日本の実業家、政治家、経済学者。東洋大学 グローバル・イノベーション学研究センター客員研究員。慶應義塾大学名誉教授。専門は経済政策。
世界経済フォーラム理事、パソナグループ取締役会長、オリックス社外取締役、SBIホールディングス社外取締役、日本経済研究センター研究顧問等を務める。
参議院議員(1期)、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、内閣府特命担当大臣(金融)、総務大臣(第6代)、郵政民営化担当大臣、東京財団理事長等を歴任。

本書籍のテーマ

今後の時代を生き抜くためには、武器=教養となると本書籍では謳っています。その心は、ネットワークが普及した現代で、知識を積み上げ記憶するハードディスク的な頭の良さは、もはや強みにならず、知識や経験をどう組み合わせて、どう使うか考える、いわばCPU的な頭の良さが必要である、とのことです。

印象に残ったフレーズ

これからはマイストーリーで語る力が求められる。ニュース記事を読むだけでは意味がない。ニュース記事をもとに「なぜそうなのか」「そもそも、どうなっているのか」と考えを展開していき、自分なりの意見を出すことが重要。

より多くのことを、より正確に覚える。かつては、そんな記憶力に長けた人こそ頭がいいと言われていた。受験におけるマークシート方式のテストも、暗記教育に最適化された仕組み。「覚えなさい」というのは「考えなくていいですよ」と言っているのと、ほぼ同じである。

私たちは、受験勉強で暗記するような絶対的な正解が無い世界に生きている。世の中の問題は解けないものばかり。問題なのは一つだけの価値観、絶対的な答えにすがること。多様性の現代でこそ、マイストーリーという自分なりの羅針盤が求められている。

今は新聞やウェブメディアなどは極端に偏った報道を押し付ける傾向にある。部数を減らさざるを得ない新聞は、あまりにエンドユーザー目線になりすぎてる。ウェブメディアではどれだけ閲覧されたかが重要な指標になっている。こうした状況をジャーナリズムがメディアに乗っ取られたと表現している。スピリットオブジャーナリズムとは、権力から距離を置くこと、そして大衆から距離を置くこと。権力や大衆に媚びず、事実を伝えるスピリットオブジャーナリズムのような記事が激減しているため、情報を鵜呑みにせず、自分なりのマイストーリーを考えることが大事。

マイストーリーを語ることが出来るということは、自分の頭で考える習慣があり、考えるための軸を持っているということ。

ある一つの事象を腑に落ちるまで考えることで、他のことを考えるための応用力が見につく。応用力を持たせるには関心を常に持つことが大事。どうして?、どんな意味が?、なぜ成立するのか?、「考える人」は何か一つのコトやモノを見たときに、次々と関心を示して、次々と疑問が湧いてくる

考えることを習慣化すると、発見力が身に付く。考えることで自分の見る世界が変わり、これまで読み流していたニュースや日常のとある出来事などに対して目を向けるようになる。敢えて考えの違うメディアや、自分とは異なる否定的な意見、普段話さない相手との会話などは、とても価値がある

自分なりの考えを持つことはすごく大事だが、固執しすぎてはいけない。ユニクロの代表の柳井正さんは「成功は一日で捨て去れ」という考えを示している。過去に成功した事例があったとしても、そのまま転用するのではなく、常に考えてアップデートしていくことが大事。

考える型①「川を上る」
川は上流から下流へと流れ、いくつもの支流に分かれるように、目の前の課題は、もっと大きな課題(源流)を切り取った一部でしかないことがほとんど。真の課題、本当の狙い、隠れた本質はどこにあるのか。それを探るためには、一度原点に立ち戻って考えるのがいい。物事を深く考えてみるときに、「そもそも、なんだっけ?」「もとはといえば、なんだろう?」と一つの疑問をもとに歴史や語源、由来などを遡ってみることをお勧めする。

考える型②「海を渡る」
何かを考えるときに、海外にまで視野を広げて、他国や他の地域と比べることで、考えがより一層深まる

「批判」と「対案」はセットであるべき。何か物事に批判するときに、対案が出せないのは、きちんと考えていない証拠。ネットなどでも批判だけしかしない人は思考停止している。しかし、こんな対案なき批判にさらされたときは、自身の成長のための糧に変えることが大事。「鳥が飛ぶ立つときは、向かい風に向かって飛び立つ」。向かい風が無いと浮力が生まれないから。困難にぶつかった時、思考停止に陥らず、考えることで踏みとどまり、立ち向かう、それが出来ればピンチをチャンスに変えることが出来る。


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