初めて「ファンレター」というものを書いてみた。
江國香織さんにファンレターを書いてみた。そもそも、ファンレターというものをちゃんと書いたのは初めてなんじゃないだろうか。ファンレターって、どうしてこう難しいのだろう。
そもそも、どう切り出していいのか分からない。明らかに初めましてなのに、「初めまして」という言葉に違和感しかない。一方的に江國さんの存在が身近になりすぎている。そういう意味で「誰かファンレターの書き出しの正解を教えてくれ!」と頭を抱えた。
ラブレターに近いんだろうけど、「私」を好きになって欲しいわけでもないし、交流したいと願っているわけでもない(万が一認知されたら消えてしまいたくなると思う)。
ちなみに今回ファンレターを書こうと思ったのは、先日noteに書いた江國さんのエッセイに関する記事が(私のnoteのなかでは)好評だったので、それならばご本人にこそ伝えた方がいいのではと思ったからだ。単純に「誰かを応援したい気分」でもあった。
書き終わったものを読み返してみると、一方的で勝手で傍若無人だった。江國さんに認知されているわけではないので当たり前なのだけれど。それでも我ながら気持ち悪いなと思ってしまう。せめて、みんなそうならいいのに。
おまけとして、美しい夜の灯台のカードを同封した。夜の灯台は希望のように思えたので、「良い兆しがありますように」という願いを込めてみた。片割れを自分が持っているところにまた気持ち悪さがあるのだが(笑)、まあ仕方がない。
封蝋は黄色で、身軽に飛び回っている小鳥にした。
なんだか江國さんっぽいと思ったからだ。
後から検索してみたら、他に江國さんにファンレターを書いた方は「チョコレートを同封した」など素敵な贈り物をしているらしい。なるほど、そりゃそうだ。有名人が「ファンの方からいただいた」というものは、高価だったり凝ったギフトが多いと思う。あるいは、とても変な方向性の思い入れの強いもの…(自分がそっち寄りな気がして震えている)。
何事にも経験値というものはあるのだろう。今回のことで、ファンレターのレベルが1に上がった気はする。
読んでいただけるかどうかはさておき。ファンレターを書くという行為は、(自意識との闘いの側面を差し引いても)とても気持ちよかった。書いている間は好きなものについて集中しているからだ。無事に相手に届いて、ちょっとでも喜んでいただけたらなおハッピー。こんな素敵な活動はないかもしれない。人を応援するって、自分にとって気持ちいいことなんだと思った。
活動を褒められたら大抵の人は嬉しいだろうし、「推しは推せるうちに推せ」なんて言葉もある。みなさんもぜひ書いてみてはいかがだろうか。
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