日記 180519-新橋→中野→パリ→高円寺

目覚めると泊まりに来ていた山形の友人はもういなかった。
横になりながらAmazonプライムで「バンド・オブ・ブラザース」を観る。「衛生兵」の回は名作中の名作だなと改めて思った。
休日なのでどっかチェアリングにでも行こうかと思ったが、今月はとくに金欠なのだと思い出した。昨日は歯医者に行くというサプライズがした上に、先の友人から「今日出張で東京にいます飲みましょう」と連絡があったものだから、飲んだ。
歯科治療からの酒は賢くない気がするが、仕方ない。

昨夜。
新橋の晩杯屋で口腔を消毒してから、「自分、中野にいってみたいス」ということで中野へ。「謎の店」を紹介しようとするが既に閉店時間を過ぎていた。
ポケットからSuikaを落としてしまうが、爽やかな初老のおじさんが拾ってくれた。東京は人が優しい。
そんな感じで夜の散歩をしていると「当店名物・牛の骨髄ロースト300円」という店先におかれた看板を見つけた。大好物である牛の骨髄ローストが日本で食べれる! しかも300円で! グラスワインも250円!
ワクワクしながら入店し、その骨髄とコップビール(200円)をオーダーする。喉を湿らせてから、「和牛のタルタル」と「豚耳下のゼリー寄せ」を追加注文。安い。「パテアンクルート」などが載せられたメニュー表、フランス語ではムニュ、正しくはカルトを読むだけで嬉しくなった。
牛骨髄のローストは、輪切りにされた牛骨の空洞に、骨髄に見立てたコンビーフ上のものがファルスされたものだった。本物の骨髄じゃないが、美味しかった。300円だし。豚耳下のゼリー寄せも丁寧な仕事が表れていて、品がありエロチック、かつ350円という嬉しい価格だ。楽しくてワインが進む。
ワイン持ち込みができるか訪ねたら、一本千円の良心的価格。次は中野坂上のフジコニシで買って持ち込もうと決意した。

ちなみにフジコニシは巷で言われる「自然派」というか、自由なワインを扱う角打ちできるワイン屋で、店内ではJBLのスピーカーで最新のHIPHOPをかけてくれたりする最高の酒屋です。店主がギレルモ・デル・トロとそっくりなのも素敵よ。

お腹は八分目であるが、興が乗りまくりパテアンクルートと牛スネとヒヨコ豆+白いんげん豆を煮込んだものを追加オーダー。
「すごいですね、こんな面倒なものをこの値段で」
店員も嬉しがっていた。店はパリのカフェー風であるが、ただ一つ違うのは、店員が丁寧であることだ。

いい気分で店を出て高円寺に移り、広島風お好み焼きが食べられる立ち飲み屋でさらに痛飲し帰宅したのだった。



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