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9/2(月) 紹介型読書会

先日当施設で「紹介型読書会」が開催されていたので参加してきました。
運営には携わることはなく、純粋な参加者としてイベントを楽しませていただきました。(ほんっとにありがとうございます!)

集まったのは8名。ジャンルレスにおすすめの本を持ち寄りました。
参加前日、本棚を眺めながら何を紹介しようかな~と考える時間。
改めて自身の本棚をまじまじと眺めるのも面白いですよ。
ついつい何度も「お。最近読んでないなこれ」とページをめくり、しばらくいして「いやいや明日の本選ばなきゃ」とハッとする、を繰り返しました。

そのころ私のカバンに入っていたのは『異邦人』(原田マハ)、先日誕生日に頂いた『暇と退屈の倫理学』(國分功一郎)の二冊。しかしこれらは読了してないし…。
なんとなくみんなと被らないものを選びたいな~なんて俗っぽい考えもよぎりましたが、正直キリがないのですぐにやめました。

そうして絞った三冊が

『フランス人は10着しか服を持たない』(ジェニファー・L・スコット)
『すべてがFになる』(森博嗣)
『それってパクリじゃないですか?』(奥乃桜子)

の三つ。
話す内容が比較的スラスラ出てきたのでこれらを選びました。

そして当日なんとなく気分で選んだのが、『それってパクリじゃないですか?』。ドラマ化作品だし、おすすめしやすい。

こうして書いていると僕、準備の段階もかなり楽しんでたぽいな~。
みなさんの本棚を少しだけ見せていただくという企画も楽しそう。

読書会は参加者8人ということもあり、かなり穏やかな進行で落ち着いた時間を過ごすことができました。
紹介されていた本は、物語はもちろん、哲学書や図鑑など様々。
このような場で聞かなければきっと手に取らなかったであろう本もちらほら。
決して一方通行な紹介ではなく、その本をきっかけにして話が広がります。読書会とはかくあるべきですね。

私が途中「影響を受けやすいので、本を読むたび生き方が少しだけ変わる。そうして微妙なかじ取りを繰り返した結果、今の自分がある」という旨を話しました。
みなさんは「そう!?」みたいな反応でしたが、きっとみなさんもそうではないでしょうか(笑)
みなさんの紹介されていた本も、「らしさ」が出ていてとっても面白かったです。
ここで紹介されていた本を列挙することもやぶさかではありませんが、こういった話は面と向かってすることに魅力を感じます。
ぜひお会いしたときにあなたのおすすめも教えてください。

私は会そのものはもちろん、そのあとのフリートークの時間が印象に残りました。
話が及んだ私の愛読書『燃えよ剣』を購入してくださった参加者の方がいたり、お客様の少なくなった本棚の前で様々な作家さんのお話をしたり。
本の表紙を見ながら話すことで、ジャケ買いした本があったな、みたいな思い出もよみがえってきました。
本の内容だけでなく、表紙や帯などの装丁に言及する会もやってみたいです!


そんな楽しい時間とは裏腹に、各SNSで町の書店が次々閉店しているというニュースをしばしば見かけます。書店に携わっている身としては大変悲しいことですが、本を読む人が減っているということは残念ながら事実なようです。
他に娯楽があるから。興味がわかないから。
要因は様々ですが、「本を読むのは時間がかかるから」という理由を耳にすることも少なくありません。
たしかに一冊本を読み切ろうと思えば数時間かかるのが一般的ですし、アニメも映画も好きな私から見ても、読書はたしかに「タイムパフォーマンスが悪い」といえるのかもしれません。

しかしそれは読書をどのようにとらえているかで変わってくると思っています。読書する人が減った、という情報だけが独り歩きしているせいで「読まなければならない」という義務感に襲われている人を見かけます。「本読まなきゃ」って。
何も一度読み始めたら一気に読了する必要があるということはありませんし、好きな本を、読みたいときに、読みたいだけ読めばよいのだと思います。
常々私は読書のことを、他人の人生の疑似体験、と呼んでいますが、長い長い誰かの人生をたった数時間で体験できるのならば、「タイパ」のいい営みだと思いませんか?

今週末には第三回の積読会を開催いたします。
ここまで読んでいただいて、久しぶりに読書をしようかなと思ってくださった方もぜひふらっとお立ち寄りいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!


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