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11月28日

写真は綺麗な柿の形の器。一昨年、京都で頂いた懐石料理。美味しい日本酒が飲みたい。

今年は何度か美味しい柿を頂いた。果物は親しい人がむいてくれると一段と美味しい気がする。昨日はご近所の友達がコーヒーを入れてくれて柿もむいてくれておしゃべりが弾んだ。柿を見ながらふと昔話の話になった。「サルかに合戦ってどんな話だっけ?」「えーと最後はサルがこらしめられる話だよね」

スマホで調べるとサルかに合戦のお話は結構凶悪な事件だった。絵本などによっては内容を少し変えてあるものもよく見る。最後は親ガニが殺された子ガニの敵討ちをするお話だ。友達が「そういえばカチカチ山もあったよね。」というので調べたらこれまた恐ろしい猟奇的殺人事件だった。短大で幼児教育の勉強をしている時にグリム兄弟についての講義があった。グリムの原本もキラキラの童話の世界とは異なっていた。日本だとメルヘンと言うがメルヒェンは、ドイツ語で口伝えの昔話のことを言うらしい。日本だと民話だ。私は子供の頃、テレビでまんが日本昔ばなしが大好きでよく観ていたが時々、ものすごく恐ろしい話の時もあった。山姥とか鬼とか終わり方がハッピーエンドでないものもあってすっきりしないこともあったのを覚えている。

大人が子供にむやみに恐怖心を与えてしまうことは私は絶対に賛成しないのだが日本での鬼滅の刃のブームを見ていると昔話の民話のようなお話は私たちに必要なのかもしれないと思った。いつでもリセットできるゲーム、最高の場面だけを切り取ったり、脚色したSNSや動画配信が溢れている中で鬼滅の刃のようなお話は新鮮だったのかもしれない。もちろん家族愛や仲間との絆、美しい部分も沢山あるし絵も丁寧に描かれている。中にはお付き合いで興味もないし観たくないけど観た人もいるだろう。でもああ言う善悪のはっきりしたお話は時々、必要なのかなあと思う。

誰かがSNSで「鬼滅の刃は性的な描写がないから安心して子供と観れる」と書いていたのに対して「うん でも首が飛ぶけどねえ」とコメントしている人がいた。今年は目に見えない恐ろしい敵(ウイルス)とずっと戦っている私達。誰かが目の前で憎き敵をバッサリ倒してくれるのはスカッとする。ハッピーエンドは大好きだし、自分もそうありたいけど民話のようなお話も人間必要かも。子供の方が大人より正義を知っているという人もいるけどうちの甥っ子は小さい頃、アンパンマンの中でバイキンマンが大好きだった。体格は誰よりも大きかったのに保育園でお友達に痛そうな歯形をつけられて帰って来ても絶対誰にやられたか言わなかった。今でも優しい性格だがあの5歳の頃の甥っ子になぜバイキンマンが好きか聞いておけばよかった。

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