見出し画像

本:要約「自分とかないから」

「自分って何?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?もしかしたら、北海道の稚内まで自転車で旅をして、自分探しをしなければ答えられないかもしれませんね。でも、そんなふうにしても本当の自分を見つけることはできない、と思ったことはありませんか?

自分探しのために海外旅行に行ったり、自己啓発本を読み漁ったりしても、結局謎の虚無感に襲われること、誰もが一度は経験しているはずです。特に、中二病時代を過ごした人なら、「自分とは何か?」に悩み、答えを探したものの、見つからずにモヤモヤを抱えていた経験があるのではないでしょうか。

しかし、今日はそんな悩みの答えを見つけられるかもしれません。それも、東洋哲学という意外な場所で。東洋哲学の魅力は、どうすればいいかという明確なテーマと答えがあること。よく「哲学には答えがない」と言われますが、東洋哲学は違います。

ということで今回は、最強の哲学者を2人紹介していきます。この東洋哲学理解できたら、人生マジでイージーモードになります。ぜひ最後まで見ていってください。

自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学 [ しんめいP ]

価格:1650円
(2024/9/11 17:13時点)
感想(4件)

自分なんてない

1つ目、自分なんてないという話です。まず、東洋哲学を語る上で外せない人物、それがブッダなんですが、知っていますかね?おそらく、世界史でなんかいたなというくらいの感覚だと思いますが、このブッダが見つけた「無我」という考えが、人生の悩みに超役立つんですよ。私はね、宗教とか全く興味ないんですが、この考え方は誰でも取り入れるべきだと感じて読んでいました。


では、まず無我。これをよく理解してもらうために、ブッダの衝撃の人生エピソードで紹介していきます。

ブッダはインド人で、2500年くらい前の人物なんですが、本当にすごい人なんですよ。何がすごいかと言うと、まず実家がやばいんです。実家は王家、職業は王子、年収多すぎて不明、頭脳は後の人類史に刻まれるレベル。そして修行中に地元のギャルに逆ナンされるくらいなので、おそらくめちゃくちゃイケメン。もう、全てを手に入れているという最高の環境にも関わらず、ブッダは虚無感に苦しんでいたんです。

「この人生に何の意味があるんだろう。本当の自分って何なんだろう」そうやって本気で考えていたブッダは、ある日、出家してホームレスになるんです。王子様からホームレスって、やばいですよね。私もね、大企業から最終的にYouTuberになったという変化ですが、それとは比較にならないくらいの大変化ですよね。

そして、ブッダは自分を見つけるための修行方法として断食を選んだんですが、これを6年間やり続けます。その結果どうなったのかというと、体は骨が浮き出るほど痩せ細ってしまいました。それでも、ブッダは本当の自分を見つけることができなかったんです。


そんなある日、地元のギャルがお粥を持ってきてくれて、ブッダはそれを食べて悟りを開きます。ブッダはこう言いました。「自分とはただの妄想。実はこの世界は全部繋がっているんだよ」と。

もっと分かりやすく言うと、私たちの体は食べ物でできていますよね。例えば、あなたがファミチキを食べたとします。そのファミチキは鶏肉で、鶏は虫や草を食べて育ち、その草も水や太陽の光を吸収して生きている。つまり、私たちの体は、自分以外のものからできているんです。


この考え方を持つことで、虚無感の原因が解明できるんですよ。それは、「自分」という存在そのものが変化を止めようとしているから、苦しむということです。ブッダの「無我」の哲学を理解すれば、あなたも自分という堤防を作らず、自然の流れに身を任せられるようになるはずです。


この世はフィクション

次に紹介するのが、竜樹(ナーガールジュナ)という人物です。この人物もブッダと同じインド人なんですが、現代で例えるとヒロユキさんのような存在なんですよ。というのも、竜樹は「インドの論破王」と呼ばれていて、インド中を論破しまくったんです。

実は、ブッダが亡くなってから700年後、ブッダの教えがすごく複雑化してしまい、その教えが全部で200巻にもまとめられていました。まるで『こち亀』のように膨大ですよね。そんな中、竜樹はこの700年間の議論をすべて「くだらねぇ」と言い放ち、ブッダの教えをたった一文字にまとめました。それが「空(くう)」です。この世はすべて「空」である、と超シンプルに言い換えたんですね。


竜樹が言う「空」とは何か?簡単に言うと、「この世はすべてフィクションである」ということです。彼は言葉の魔法が生み出す幻を解き明かしました。

たとえば、ある人を「素晴らしい人だ」と称賛するのも、「クズだ」と非難するのも、結局のところ、その言葉が作り出す「イメージ」に過ぎないんです。言葉の魔法が消えたとき、その人はただの「何者でもない存在」になってしまう。これが竜樹の「空」の哲学です。


この「空」の哲学から学べることは、すべての悩みは成立しないということ。たとえば、「自分は弱い人間だ」「自分は悪い人間だ」なんていう悩みを抱えていたとしても、「空」の視点で見れば、そんな悩みは無意味だということがわかるんです。変わらない本質なんて存在しないんですから。

慎重な視点で考えてみると、あなたが2mの身長であっても、ひよこの前では大きいけれど、ビルの前では小さいですよね。大きいとか小さいなんていう概念も、結局はフィクションなんです。

私たちは日常の中で「あの人は良い人だ」「あの人は悪い人だ」なんて判断しがちですが、それもただのフィクションです。善人には必ず悪人が必要です。あの「バイキンマン」ですら、「悪者がいないと正義も存在しない」と言っているんですよ。バイキンマン、かっこよすぎますよね。


この話、どうでしたでしょうか?ちょっと難しい話かもしれませんが、少しでも伝われば嬉しいです。変わらない自分の個性とか性格とか、そういうものは本来存在しない。竜樹はこう言っています。「自分は弱いから恋人ができない」とか、「自分は才能がないから仕事ができない」とか、そんなものは「くそしょうもない考え」だと。

ですから、もし今あなたが何かに悩んでいたとしても、その悩みは成立しません。だから、絶対大丈夫。そう思って、この方法でポジティブに考えてみてください。


まとめ

最初はなかなか理解しにくいし、腑に落ちない部分もあるかもしれませんが、この考え方が理解できて、あなたの一つの悩みに適用できれば、心がきっと楽になるはずです。

この本には全部で6つの東洋哲学が紹介されていますが、どれも本当にためになるものばかりですし、何よりこの本はめちゃくちゃ面白いんです。哲学にまったく興味がないという人ほど、ぜひ読んでみてください。


いいなと思ったら応援しよう!