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ポジティブ変換の天才になろう

お久しぶりです。
最近わたしはというと、コミュニティや作品などの新しい出会いにしっかりと感情を振り回されていました。
いつしかメモ帳に書き残していたフレーズを思い出しながら、自分の言葉にしていきたいと思います。

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東京に来てモデル事務所に所属してすぐ、お店の名前に惹かれてふらっと立ち寄った喫茶店があった。それはなかなかに辺鄙なところにあり、多分見つけにくい。し、できればあまり見つかってほしくない。だいすきな物、場所、人を独占したいと思うのはしょうがない。許してね。

そこのマスターはとにかくおしゃべりで、とにかくポジティブだった。出会ったことのないタイプの人間だった。すぐに惹かれた。

当時、なんの話をしたかはあまり覚えていない。その頃のわたしは恐ろしく悲観的だったのではないかと思う。その人の話に、共感を得ることができなかったのだ。わたしが思うに、共感する言葉や、共感したいと受け入れる体制を整えてからもらった言葉は頭に残るが、その他のことは割と忘れてしまう。そのときのわたしには、マスターの言葉をいただくにはまだ早かった。

しかし、ひとつだけ覚えてることがある。
それは、
「オレと出会ったんだからあんた売れるよ」
という自信満々に放った根拠のない一言である。

最高だなここのお店。ちょっとポジティブになった。またそのうち、ここの喫茶店には来るなと思った。

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あれから1年が経った。わたしは大きく変わっていた。住む場所も関わっている人も物事に割く時間配分も変わっていた。
ある日、ひょんなことから、その喫茶店に行くことになった。なんだか導かれているような感覚だった。

お店に入り、マスターの声が聞こえた。思い出した。変わっていない。対応の適度なテキトーさ、屈託のない笑顔、マシンガントーク、変わっていない。たまたま1年前と同じ席についた。頼んだ飲み物は1年前とは違う。カフェオレよりもブラックコーヒーを好むようになったのも、そういえば変わったことのひとつだな、なんて思いながら、しばらくお店の雰囲気に身を委ねた。

マスターがこちらに向けて話し始めた。
マスターは物事すべてをポジティブ変換できすぎて、もはやおかしいくらいの人だ。

だが、前よりもすんなり言葉が入ってくる。前よりも納得しながら聞くことができる。
ああ、わたしもポジティブ思考が強くなったんだなと感じた。
今まで理解できなかったであろうその感性をもてたことがうれしい、、!

1日の終わりに、1日のうちにあった楽しいこと、嬉しかったこと、幸せだったことを考えながら眠ると、次の日はいいスタートを切れることができる。夜は静かで物事を考えやすいからといって、難しいこととか悩んでることを考えたって仕方ない。1日の終わりくらい自分を褒めて気持ちよく眠ろ〜

ちょっとだけ言葉のおすそ分けするね。

全部の言葉を鵜呑みにしないで、こうやって自分なりに咀嚼して理解していい方向に生かしていけたらいい。

***

この喫茶店には、行くべきタイミングでまた行くことになるんだと思う。
そのときは笑顔で、
「マスター、今大変なんですよ〜〜!」
って言ってカウンター席に座ろう。



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