地味に不動産テックを考える

私はいわゆる中小企業の総務課長をやっています。業種は不動産管理業です。

課長といっても、課にはもう一人の社員とパートさんが3名だけの小組織であり、仕事の範囲はざっくりいって「営業以外の全部」という寄せ鍋状態です。経理的なことろから労務、人事、資金調達、と幅だけはいっちょまえに広いがスペシャルな部分は正直微妙。。。

さて、本題の不動産テックです。この業界、コロナウィルスの影響で急速にIT化・デジタル化が進んできています。
仲介の分野はIT企業による既存企業のデジタル破壊がすでにかなり進んで来ていると感じていますし、直近では主戦場の不動産管理の分野においてもかなり攻められているなとプレッシャーをひしひしと感じています。
その流れは止まらない(もしくは止める必要が無い)と思っていますし、対抗することが自社のためになるとも思っていません。
デジタル破壊される領域はその企業のサービス利用して省力化し、その結果の余力を不動産管理業のマイナーチェンジ、若しくは新規事業に振り雇用を創造したいと考えています。

さて、そのマイナーチェンジ・新規事業の創造をするために既存作業の効率化にもデジタル化は当然必要と考えていますが、当社はどっぷりアナログ文化・紙文化に慣れ親しんだ人が多く、社内でデジタル化推進している立場からするとシステム導入より利用する人のデジタルアレルギーを解きほぐしていくのに時間と労力がかかります。前置きが長くなりましたが、今回は社内デジタル推進の悩み・苦労をお話ししたいと思います。


デジタルアレルギーが強い人の考えを聞くと
①PCいじりは仕事じゃない。
②やったことがないから出来ない。
③今の作業フローが最善だと思っている。
といった感じが当社では多いです。

①について、当然当社は不動産管理業なのでPCで完結する「仕事」は無いです。但しPCを使い「仕事」の道具として使うことまでを否定すると、顧客の幅を自ら制限することになると思います。顧客はPC・スマホ使えない年配の方だけではないよ!オンラインで入口は入りたいという顧客もいるよ!社内で叫んでいます。それとビデオ会議ツールをうまく使うことで顧客から顧客への移動時間も有効利用しアポイント件数も増やすことができると思いますし。
②について、このような方には「出来ないじゃなくて、やってないだけだよ。間違えてもPCは爆発しないからやってみて!」と伝えています。正解かわかりませんが・・・
③について、少ない経験ですが、既存フローを増改築し整備すると、慣れから旧フローに途中からベクトルが戻る傾向がある気がします。既存フローを考えずに、そもそもこの作業の目的を成就させるには・・・とゼロベースで構築すると現場にフィットするような気がします。ゼロベースは時間・労力もかかりますし、最初は抵抗が強いですが。

デジタルアレルギー解消は時間がかかります。
あまり強権に進めると、みんなに異星人扱いされもっと進まなくなります。実行部隊はほぼ私一人なので中小企業は大変ですが、逆にいろいろ一人できるので楽しいですよ!

次回からは、こんなアナログな会社に属する総務課長が考える「不動産テック」をお話しできたらと思います。

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