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短歌・詩

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#詩人

【詩みたいなもの】感情

感情を
ろ過して
ろ過して
ろ過して
ろ過して
ろ過して
ろ過して

いちばん綺麗な方と
いちばん汚い方の
両方におんなじ値段がつけられて

汚い方が早く売れたら
いいなぁ

バレンタインの詩2

バレンタインの詩2

今世ですら結ばれなかった二人が「来世は一緒に暮らそうね」と約束するのは純愛でしょうか、それともくだらぬ戯れでしょうか。

気持ち以外のすべてがわずらわしい夜を抜け出して、許される場所を探しに行く。

月明かりだけがたよりの心許ない旅。

名前のない関係こそが本物だから強くいようね。

冬薔薇吹く頃、ふたりは静かに昼寝をしていた。

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バレンタインデーまでの1ヶ月間、恋愛

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バレンタインの詩

バレンタインの詩

恋をすると女としての嬉しさに心がとらわれてしまうから面倒なのです。好きといわれること、ご飯を作ってあげること、自分を犠牲にすることに心のエネルギーを使い果たしてしまうから厄介なのです。恋をすると今まで通りの人間ではいられなくなります。

男の人とも対等に生きてゆきたいのに、恋をするといつも、「誰かのためのわたし」に成り下がってしまうのです。そのことが悔しくもあり、本能的に気持ちよくもあり、頑張って

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短歌100個

短歌100個

■中学〜高校時代
クラスから浮いてる奴を懇(ねんご)ろにしてる自分は少しヒーロー
あいわずぼーん正真正銘受け身型 生まれたかったわけじゃないのに
この川の水はどこから海になる海になる瞬間の塩飴
頭いいくせして「ョ」と「ュ」間違えて笑われている顔が眩しい
ほの香る色のついてる男の子ワックスのコツ掴んで六日
まだみんな同じ曲で恋してた二〇〇八年からの年月
死んだ歌手に似てると言われ もしや「死ね」って

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風だけが温かい

風だけが温かい

他のすべてが冷たい中で

起こされたのは何も持たない動き

奪っていく風だらけの中に

君が悪めだちしている

次に咲く花のため

土になる先人の明るさ

光を拒む若者

花と対等に生きるため

死を選ぶような考え方で

いつまでも生きていた

月が一枚 欠けてゆくのを眺める

変わらず回る天体を信じる

動物はいつも 眠るときは ひとり

【詩】花のお墓

ひとりぼっちの空白と
日々とおのく うわのそら 
あなたの言葉が今日になる
寝言がうまく聞き取れなくて
不安になる 惑ってる

誰かが去った反動で
あなたを愛したわけじゃない
時の流れが許してくれず
いろとりどりに騒ぎ立て

本当の気持ち ここにある
まだ認めることもできない
守りとおした幼い心は
あなたに使うと決めている

さりげない 笑いかた
こっちを向いてはくれないの
道の向こうに咲く花が好

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【詩】森の奥

きみがつくったものだけを
身体にまとってやりすごす
濡れてもあたたかいままなのは
本物でいてくれた証

月夜の晩に出会ってから
ただお話を重ねてきた
もらった視線を集めたら
気持ちが沁みて涙になる

ないものねだり
理想の暮らし
足りないところが愛しい
わたしでいれる喜びを
きみが教えてくれてた

涼しさ 他の人とは違う
居場所めがけて走った
誰にも認められない
二人ぼっちの森の奥
心の中で待ち合

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とっておきの愚痴から生まれた繋がりに
価値を感じて笑ってる
価値を感じて笑ってる
価値を感じて笑ってる

詩みたいなもの

君のための僕 さよなら
これから僕は僕のために生きていく
君に使った時間と心は戻らない
一人の人生が前に向かってのびるよう

ほかに何もしてないくらい
一緒に過ごすか気にしてた
愛ではないと気付いた
心の穴埋め
寂しさの穴埋め
たいした寂しさじゃないのにね
名前もつかないありふれた寂しさ

悲しみより先に感じる
僕が僕として生きられること
思えばずいぶん前から
誰かのための僕だった

はじめて生ま

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