マガジンのカバー画像

短歌・詩

678
創作した短歌や詩を投稿しています。
運営しているクリエイター

2019年7月の記事一覧

なんでもないやつ

言葉で区切ったらバラバラになりそうな雰囲気
空気を食べる
ぱくぱく食べる
ぎこちない雰囲気
飲み込む
どんどん飲み込む

1500円だったのに
2200円に値上がりしていたコンポート
寒いからいやよって
前にも言われた気がする

迷惑な個性をぶっつぶせ
ぼくらしさがバレてたまるか
さようでございますかと綺麗な言葉で
肯定も否定もしてやらないから

桜にあわせて何をしよう
髪の毛切ったって何も変わり

もっとみる

星とかの話

社会の悲しみが束になって
手首足首
しめつける

居場所が無かった
見つからなかった
マイナスの叫びが耳に
こだまする

さみしいとき
自分を大切にするってどんなこと
安易な愛情は早めにつぶして
夜の散歩に出掛けよう 

2年前に誰かと行った海辺に似ている
海なんて似たり寄ったりだけど
それでも特別な海を持つのは
性格のいいロマンチストみたい
生きづらさを「僕の良さ」と
思い込ませる作業にも似てる

もっとみる

創ったものは残っているから

創ったものは残っているから

創ったものは残っている
誰かの脳みそのクモの巣
引っかかってるから大丈夫

突然びっくりしちゃうよね
苦しいから抽象に逃げこむ

明日が僕から遠ざかってゆく
すべてのものとの距離が
離れてゆく音が聞こえた

茄子に乗れば会えるんだっけ
きゅうりだっけ
おばあちゃんからちゃんと
聞いておけばよかった
最後におばあちゃんに会ったのは
いつだったっけ
はがれ落ちた脳みそじゃ

もっとみる

消えそうになるな

このままじゃ消えそうだ、と
悟ったから逃げてきた
雑多な仕事と人間関係
捨ててよかったと思っていたよね

新しい街にきて
森と遊んで
少し元気を取り戻した 

苦手なことなんて
はじめから無かったような気分になって
雑多な仕事と人間関係
久しぶりに持ってみた

そうだ
これが嫌だったんだ
あれだけ全力で逃げてきたのに
何が嫌だったか忘れていた
海風に心を
さわられた愚か者め

僕はあくまでも人間

もっとみる

まだ本当の今日が届いていない

まだ本当の今日が
届いていない

毎朝6時半の牛乳が
規則正しく配達されても
本当の今日は届いていない

起きた
水を一杯飲んだ
内臓は目覚めてくれただろうか
それとも
今日を生きること
拒んでいるのか

配達料の高い田舎には
今日が届かない
流行りの飲み物は空想の中
一昔前の女の子たちが
平気でおしゃれをしている

シャッターの開かない商店街
さみしい
せめて無かったことにしてくれたなら。

もっとみる

わたしが詩みたいなものを書くときは、相当やられてるとき

里山

里山

限界を迎えたときだけ
ひょいっと顔だすいつもの連中

元気じゃないことは確かだが
さてどんなせりふがマシに映るか

良いものなど分からない
あまりにも分からなすぎる
だからいつも
マシな方を選んでる

アピールしてくれたらいいのに
千と千尋のヘアゴムみたいに
実は分かりやすいヒントが
いつも用意されているのだろうか

悲しいわけじゃないけれど
とてもじゃないけど楽しくない
人の気持ちがよく分からな

もっとみる
感性の泥棒

感性の泥棒

生まれたとき
平等に与えられた

お遊戯会で与えられたエビの役
決まりきった運動会
作文のセオリー
受験
校則
バイト

社会が増えるごとに
大人たちに奪われた

守ろうと思えば
守れたかもしれない

大事だと分かっていたら
渡さずに済んだかもしれない

お給料のかわりに会社に差し出したのは何だっただろう
時間か
心か
目的か
とにかく大事だったはずのもの

消えて初めて気付くけど
結局
何が奪わ

もっとみる
やまなし

やまなし

せっせと積み上げた山が
そんなに好きか
それなら静岡県に引っ越そう

深く掘った海が
そんなに好きか
それなら沖縄県に引っ越そう

歩きやすい平らな道が
お気に入りか
それなら関東に引っ越そう

増やしたい人たくさん
減らしたい人少しだけ
そのままでいい人謙虚だね

そんなに山が好きか
僕は海が好きだ

僕は海が好きだから
たくさん掘って
山好きの人に
土を分けてあげたい。

ちょうどよかったはず

もっとみる

透明感

さらりとした透明感に囲われて
さりとてまずは流しそうめんみたいに
下るというか廻る
回るというか下る
決して上昇はしない自然の流れに
今までの不自然さを重ね透かしてみる
一致しないもどかしさは
時間が癒してく
いつしか自己満足がわたしの中心になり
まるで森での生活
君がいなくなったらどうしよう
だれかありきの人生しか分からないよ
僕なりの形で
僕なりの大きさで
今度こそ分かりやすく生きてみたい

もっとみる
【詩みたいなもの】題名なし

【詩みたいなもの】題名なし

できなくなったこと
数えて
くるくるくるくる
誤魔化したくなる

京都駅
夜行バスに乗る前の雑多なお風呂
物として輸送されるイメージが
頭にこびりつく

清水寺で浴びたパワーも
台無しだ

日々いろんなものを
台無しにしながら生きていく

全てに意味を持たせたら
1歩は68センチです
割り箸の割り方がおかしいです
寿司は手で食べましょう

あぁわたしまで合理的になっちゃう

組み込まれた時点でゲー

もっとみる
【詩みたいなもの】涅槃

【詩みたいなもの】涅槃

雨のおかしな季節
この世の終わりを感じているよ
いつか終わることなら今終わること
生きる意味なんて最初から無かった
14歳のころから
それを確かめる旅をしている

地下鉄の乗り方も分からなかった私を
あたかも愛してくれた
キャンパスの男の子たち

地球の流れに下って
言葉をなくして頼ってくる
あの日の男の子たち

みんなのこと
下流で待って受け止めたい
たまには海で浮いてみたい

大の字で光合成し

もっとみる