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子曰く、弟子入りては則ち孝、出でては則ち弟、慎みて信あり、汎く衆を愛して仁に親しみ、行って余力あれば則ち以て文を学べ。

(現代語訳)
孔子先生は言われた。「若い時は、家庭では親孝行に努め、外に出たら目上の人に奉仕することを心がけるべきだ。人と接する際には軽はずみなことをせず、約束をきちんと守るなど信義に厚くなければならない。多くの人々と懇意に接するべきだが、特に仁のある誠実な人格者と親しく付き合わなくてはならない。以上を実践できたうえで、まだ余力があれば文芸などで教養を高めるとよい」。

(思いや気づき)
この教えの中には、大事なことがたくさん含まれていると思う。
私の25年の短い人生を振り返ると、アルバイトや就職などといった師のもとで従事する際に、自分の幸福ばかりを先に考え、社会や身近な人の役に立つことなどは考える事が少なかったと思う。
ゆえに意見を求める先が自分のみとなり、他の意見に耳を傾けることは少なかった。日本国という素晴らしい国の社会で働かせてもらう身として、心構えが出来ていない未熟者で無勉強だった過去の自分を恥じている。
忠恕※の心を念頭に置き、世で処してゆくことこそ最も重要であり、こうした心がけを持っている人間が増えると、皆が経済的にも精神的にも充実した生活を送れるようになると考えています。
現在は、教え・学びの甲斐あって、現職の上司のもとで、忠恕心を持ち、論語の教えを実践することが出来ています。日々教えの効能を実感しています。若いうちに師となる良書と出会えて本当に恵まれていたと思います。
※忠恕…忠はまっすぐな心。恕とは相手を深く思いやる心。
この教えの中では忠恕の心を以てした行いとして、親孝行や約束などの具体的な例が挙げられているのではないかと思います。
教えの中に「多くの人々と懇意に接するべきだが、特に仁のある誠実な人格者と親しく付き合わなくてはならない。」とありますが、類は友を呼ぶという古のことわざにもある通り、人間性の高い人物には、必要な人間が集まってくるのが理であると考えています。
論語読みの論語知らずにならないように、学んだことは日常生活で実践してゆく姿勢をこれからも肝に銘じておきたい。ありがとう。


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