日記(失敗の本質 1章感想)

やすい!

定番の書籍らしい。「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」とあるように、第二次世界大戦での敗戦について組織的な失敗があったとして各戦闘での背景を紹介している。

それぞれ色がある失敗談がかなり面白い。大本営・各部隊の意思疎通が取れていないケース、敵を下に見て足元をすくわれるケース、反対意見を持つものを更迭する…などなど、バラエティ豊かなエピソードが飛び交う。各セクションで「アナリシス」として各戦闘での総括をしてくれるが、要点だけでなく実際の証言などが充実しているため中身のほうをじっくり読むのが楽しくなる。しかも古めかしい表現は意外と少なく、組織的な課題についてはすんなり情報が頭に入ってくるのが印象的だ。
また、沖縄戦でアメリカが無血上陸できたエピソードなど、日本史専攻だったはずなのに知らないことだらけなことに驚いた。教科書上、過程は後の研究によって覆されることが多いので出てこないのだろうが、本質的に日本の歴史の勉強をしていなかったということになるのではないか…?と不安にもなる。結局暗記作業だったのかな…と。
なんとな~くあまり触れてなかった世界史でもかじってみようかなあと思いつつやらない…を繰り返していたが、そうではなくてある程度学んでいたはずの日本史をまたいろんな雑学と共に知ることも面白そうだ。

本書は2章からが本番なのだろうが、1章だけでも十分楽しめてしまうので続きが楽しみだ。というかこのボリュームで800円!?本って…コスパが良い!?!??

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