10色の虹

10色の虹

最近の記事

信頼とは?

私は14人の人格の統括者である。 本来、主人格が背負うべき障害を私たちはそれぞれが分割して持っている。主人格がそれらすべてを持って生活していれば、間違いなく寝たきりの生活であっただろう。 今日はポンコツヒーローを名乗る彼について書きたい。 彼は軽度とは言い難い発達障害を持っている。 ・場の空気が読めない。 ・話に割って入る。 ・人間関係で他者との距離感が掴めない。 などなど、そしてこれらと向き合うこともしてこなかった。私自身も彼が主人格の命を何度も救っていることから、彼

    • 辛い記憶よりも幸せをください。

      私、つまり13歳の頃の主人格はいつもポケットにカッターを入れていた。 辛いとき、いつもカッターがそばにあった。 友達だった。 仲間だった。 他人を傷つけるために持っていたわけではないけれど、自分の手首に何度も押し当てたことがある。 もう、心は限界だと分かっていた。痛みでいつも自分を保っていた。 いじめられるのは、あんたが弱いからだと何度もお母さんから言われた。 その度に、痛みを与えて自分を保っていた。 自分を傷つけるのも悪いこと、やっちゃいけないと分かっていた

      • 愛を知りたい。

        お母さんと離れるため、主人格の恩師に協力してもらって引っ越しをした。 車椅子だから手伝えなくて、現場監督をしながらこれを書いた。 私たちだけの怒鳴り声がしない部屋。 ちゃんと呼吸ができた。 私は愛を知りたい。 人に大切にされてみたい。 だから、私は「愛にできることはまだあるかい」を何度も聴いた。 だけど答えはわからなかった。

        • 寂しく暗い世界に差した光

          13歳の頃の主人格が私。 幼い頃からの母親からの愛情不足。 躾の範囲を超えた暴力、暴言。 幼稚園でのリーダー的存在からの嫌がらせ。 仲の良かった友達からの突然の本格的ないじめが始まった中学1年生。 辛かった記憶の塊。 それが私の背負ったもの。 だから、この世界に出てきた時、あえて、主人格と同じ名前は名乗らなかった。 別人になってみたかった。 表に出てきた私は怖くて震えていた。 保護犬のようだと主人格の恩師に言われた。 そして優しく頭を撫でられた。 その

        信頼とは?

          快晴と星、曇天と蛍

          はじめに、僕は『ポンコツヒーロー』を書いた彼を助けるために生まれてきた存在である。 今日から雨予報だったので、昨夜、今年最後だろうと、主人格の恩師が蛍を見に連れて行ってくださった。しかし、天気予報は外れ、今日も雨が降らなかった。僕たちは今日も昨夜と同じ場所で蛍を眺めた。今度こそ、今年最後の蛍だろう。 星が好きな僕は、昨夜、満天の星空ばかり眺めていた。曇り空で星が見えなかった今夜は、蛍を眺めた。地上に星が降り注いでいるようで、いつまでも眺めていたい気持ちになった。 梅雨入

          快晴と星、曇天と蛍

          幸せの形は人それぞれ

          私は主人格が恩師と出会った頃のままで成長が止まった姿です。 なぜ、主人格から分化して一つの人格として存在することとなったのか、考えてみました。 末っ子である主人格には、優秀(と言われる)な兄がいて、いつも親からも、学校の先生からも比較されて育ったのです。 主人格は恩師に出会って、初めて教師に心を開きました。空気のように扱われた自分を気にかけてくれる存在に出会ったのです。 主人格が他人に対して、安心感を覚えた瞬間でした。 私は気づいたら、主人格から分化して高校時代の姿

          幸せの形は人それぞれ

          居ても、いい場所

          私の、役割は、主人格の、外での、人間関係を、壊すこと、だった 主人格を、守る方法の、ひとつだった 主人格の、母親は、主人格に、家以外の、居場所が、できると、最初は、喜んだ でも、それは、最初のうちだけで、主人格が、新しい、居場所を、作ることを、嫌っていた 外の人物が、母親に、気に入られることは、滅多にない だから、私が、何もしなくても、ほとんどの人は、勝手に、離れていった 母親に、運良く、気に入られた、一部の、人たちも、時間が、経つと、母親からの、粗探しが、始まっていく

          居ても、いい場所

          ポンコツヒーロー

          僕に対する評価は ・ポンコツ ・根性なし ・お調子者 などなどで 見てわかるように、あまりプラスの評価はない。 それでも僕は、こんな僕をヒーローと呼んでくれる彼女が愛しい。 恩師とのやり取りで お待たせしました。 と登場して 待ってねーよ! と突っ込まれるのもお決まりになりつつある。 また、ある時はヒーローと呼ばれることを思い出して、ニヤけたりするものだから、そういうところがお調子者なのだと言われる。 僕らは主人格の辛い経験が生み出した存在だから、楽しいことばかり

          ポンコツヒーロー

          お調子者の彼は私のヒーロー

          私は大人になった自分(主人格)の高校時代の自分です。主人格の弱さだけを集めたような存在です。 普段、私たちは10人の人格がいる中でも、私と明るい男性人格がメインで活動しています。 彼は、お調子者でよく恩師からも注意をされています。でも、注意をしてもらえるってことは、気にかけてもらえているということ。皆さんも何を言っても無駄だと思う人に助言はしないでしょう。 何の取り柄もないだとか、自分はポンコツだ、根性なしだとかそんなことばかり言っている彼ですが、私にとっては誰よりもカ

          お調子者の彼は私のヒーロー

          信じられる人が1人でもいれば…

          私は所謂、毒親に育てられた。 物を投げつけられたり、言葉の暴力は日常茶飯事だった。 我が家が普通ではないと思いはじめたのは小学校高学年頃だった。 我が家の常識が社会で通用しない。交友関係が長続きしない。私は徐々に集団生活に息苦しさを感じ、母親が引っ張ってでも登校させていたため、不登校にはならなかったが、学校生活に馴染むことができなくなった。 結局、私は発達障害(グレーゾーン)、精神障害、知的障害(発達検査によるIQによる判定)、そして二十歳を過ぎてから病気により身体障

          信じられる人が1人でもいれば…