スペイン史(とサッカー)#1
可能な限りスペインサッカーに触れながら、スペインの歴史を古代から紹介していきたいと思います。
今回は第1回、1万年以上前の時代について紹介していきます。
①アルタミラ洞窟
スペイン北部、カンタブリア自治州に古代を代表する壁画が発見されたアルタミラ洞窟はあります。
北東に30km行くと、カンタブリア自治州の州都で、先日セグンダ昇格を決めた古豪のラシン・サンタンデールが本拠地を置くサンタンデールがあります。
アルタミラ洞窟は1万年以上前、旧石器時代に描かれた動物などを描いた壁画で、フランスのラスコー洞窟と並んで広く知られた古代の洞窟壁画です。
1985年には世界遺産に追加され、2008年には周辺地域(アストゥリアス自治州、パイス・バスコ自治州)の洞窟壁画とともに、アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術と改称されました。
② セルタ・デ・ビーゴとケルト人
サーラ賞獲得目前に迫ったエース、イアゴ・アスパスを擁するセルタ・デ・ビーゴ。本拠地はガリシア州の都市、ビーゴにあるバライードスです。
そんなセルタ・デ・ビーゴのセルタ(Celta)の部分に注目してみましょう。
「Celta」とはスペイン語で「ケルト人(の)」という意味があります。ケルト人とはアイルランドやグレートブリテン島の先住民族で、アーサー王伝説などで知られる人々です。
それがなぜ、ビーゴのサッカークラブのチーム名になっているのでしょうか。
ビーゴの位置するガリシア地方は大西洋に面しており、海上を北進すると、アイルランドやグレートブリテン島に突き当たります。そうした立地的な特色により、ガリシア地方は、バスク地方やカタルーニャ地方とは違った特色ある歴史を持つ地方です。(今後も複数回登場します)
その特色のひとつとして、ケルト人文化(主に音楽など)が残っています。
そうした特色ゆえに、クラブ名に「ケルト人の」を意味する「セルタ」という文言が採用されたとの事です。
初回の今回は古代に目を向けて、アルタミラ洞窟とガリシアのケルト人文化について紹介しました。
次回は地中海に面する南部に目を向けて行こうと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
※ 画像(地図)の出典はGoogleマップより
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?