フィードバックの効果を最大化するための『フィードフォワード』
こんにちは!
部下をマネジメントする上で非常に重要になってくるのがフィードバックの技術です。
以前何回かに分けてお話ししたフィードバックですが、部下の内省を促し、経験学習を加速させ、成長させる上で非常に重要なスキルであるとも言えます。
しかし、このフィードバックを単体で利用するだけでは効果を最大化できているとは言えず、より効果を高める方法があるのです。
それは、あるスキルと組み合わせて使うこと。
そのスキルとは、『フィードフォワード』です。
事前のフィードフォワードと事後のフィードバック
フィードバックに関しては誰もがご存知の通り、事が終わってから、事後に行います。
新しい仕事にチャレンジした後などに、そのチャレンジの内容がどうであったか?つまり、スケジューリングから実行、結果に至るプロセスの中で見つけた課題や問題を上司が部下へ伝えます。
そしてその課題や問題の解決策をコーチングを使い部下と一緒に考えるというものです。
対してフィードフォワードはその言葉の通り、事が始まる前、事前に行います。
事前に、仕事の計画やプロセスの確認を行います。
例えば「今回の件、どんな準備をするつもりなの?」とか、相手の準備のに対して「◯◯を見逃しているんじゃない?」とか、「そのやり方だとこういう失敗が想定されるけどどう?」というように、事前にリスクに対して対策を立てておく事で、無駄な失敗を無くし、より質の高い計画を立てて、成功確率を上げる事ができます。
なぜ、フィードフォワードを行う必要があるのか?
なぜフィードフォワードを行う必要があるのか?
ほとんどの人がフィードフォワードを行わないことで、前回の反省を生かせずに仕事に取り組み、同じような失敗を何度も繰り返しているからです。
しかし、フィードフォワードを行えば、同じ失敗を繰り返す可能性が低下します。
ではなぜ、フィードフォワードが同じ失敗を繰り返す事を防いでくれるのか?
それは、フィードフォワードを行う事で、前回のフィードバックの反省を活かす事ができるからです。
事前にフィードフォワードを行う事で、仕事に取り組む直前に、前回のフィードバックで得た反省を確認し、同じ失敗を繰り返さなくて良いように具体的な対策を立てる事ができるのです。
こうして対策を立てる事で、前回と同じような失敗をすることを無くし、成功確率を上げる事ができます。
こうしたフィードバックとフィードフォワードの回路を猛スピードで回していく事ができれば、パフォーマンスが上がってくるわけです。
仕事によって得た経験を余す事なく有効活用できれば、成長のスピードは圧倒的なものになります。そしてこれば、多くの人がやっていない事でもあり、他社と差をつける上で非常に重要な部分です。
アメリカの軍隊の振り返りは三回のタイミングで行う
アメリカの軍隊では、「Reflection before action, Reflection in action, Reflection after action」とよく言われているそうです。
リフレクションとは、「熟慮・反省」を意味します。つまり、「振り返り」です。
行動する前・行動中・行動後に振り返りを行う必要があるというわけです。
行動前の振り返りはフィードフォワード、行動後の振り返りはフィードバックにあたります。アメリカ軍では加えて行動中の振り返りも求められます。
では、行動中の振り返りとはどんなものなのでしょうか?
例えば、仕事を進めている中で体調不良を訴えているメンバーがいたとしたら、「今日の仕事は少なめにして早めに切り上げてもらおう」とか「気分が良くなるまで一旦別室で休んでもらおう」といったように、その時の状況に合わせて臨機応変に対応していくわけです。
このように、今この瞬間に集中し、メンバー一人一人に何が起きているのか振り返りながら仕事を進めることが大事です。
もちろん、メンバーの体調以外にも気をくばるべき部分はあります。いかにチームの動きを効率的にして、仕事の生産性をあげていくか?そのために、仕事中の振り返りは必須です。
一瞬一瞬の時間を絶好の学びの時間にするために
一般的に多くの人が仕事の中での学びをおろそかにしています。
毎日の仕事をルーティンとしてとらえ、つまらなく、退屈なものと認識し、ストレス源にしてしまっている。
しかし、意識さえすれば毎日のルティンワークであっても、何かしら学びの機会がありますし、自分を成長させる種が転がっています。
そしてその種を見つけて、自分の成長につなげる事ができれば、その成長に喜びを感じる事ができますし、よりモチベーションをあげて仕事に取り組み、より成果を出す事につなげる事ができます。
なので、今の仕事をより高いレベルで実現するためにはどうすればいいのか?を考えて実行する必要があり、そのためにフィードバックはもちろんの事、フィードフォワードも必要になってくるのです。
何も考えずに仕事に取り組んでしまえば、あなたの仕事はつまらなくも、辛いものにもなります。
しかし、あなたの取り組み方を少し変えるだけで、あなたの仕事はどこまでも楽しくすることができます。
フィードバックに加え、フィードフォワードを取り入れ、一瞬一瞬の時間を絶好の学びの時間にしていきましょう!
それでは、今回はこの辺で。
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