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風越女子と福路美穂子の<ギャップ>の魅力♥|【第7局:伝統】「咲-Saki-」に学ぶ

※引き続き、アニメ「咲-Saki-」を分析します。本記事で取り上げるのは第7話。第6話以前を分析した記事については、最下の「関連記事」欄をご参照ください!


分析対象


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あらすじ


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分析メモ


■1:和の覚醒

本話の前半(Aパート)で描かれるのは、<和の覚醒>

ぬいぐるみを持ったことで和がついに真の実力を発揮し、圧倒的な強さを見せつけるのだ。


■2:風越女子と福路美穂子の<ギャップ>の魅力

一方後半(Bパート)では風越女子、そして福路美穂子の<ギャップ>にスポットライトが当てられている。


<1>

風越女子は仲よしチームである。美穂子を中心に、皆が和気藹々としている。ところが控え室では一転。薄暗い部屋の中でコーチが激昂。美穂子は頬を殴られて倒れ込み、華菜は怯え、涙を流すというありさまだ。

<百合百合した平和な世界>から<地獄>へ!このギャップの大きさは衝撃的である。


<2>

もう1つ、美穂子というキャラも大きなギャップを内包しているようだ

美穂子は他の部員から好かれ、慕われ、尊敬されている。外見や声(堀江由衣さん!)も合わさって、優しいお姉さん(お母さん?)キャラに見える。

ところがどっこい。本話終盤で「龍門渕が勝ち上がった」と聞き、彼女は不敵な笑みを浮かべた。そしてこのセリフである「よかった。これで昨年のリベンジができるわ」「皆に見せてあげましょう。私たちが最強だということを」。さらに右目をそっと開くと……瞳が青白く光った!<優しいお姉さん>と思いきや、咲や和、藤田プロに匹敵する麻雀モンスターだったのだ!


とまぁ、こうした<ギャップ>こそが風越女子、そして美穂子の魅力と言えるだろう。見るからに曲者揃いで、実際に曲者だらけの龍門渕とはこの点が異なる。


■3:「咲の試合を描かない」という構成

咲の試合(大将戦)は一瞬たりとも画面に映らず、「わすかな間に約5万点を奪い取って勝利しました」と語られるだけだ。これ、なかなかどうして思いきった構成だと思う。「えっ、マジで!?」と驚いた鑑賞者は少なくないだろう。

そして多くの鑑賞者はこう思ったに違いない「あー、早く咲の試合を見たいなぁ!」。見せないことで期待を煽るという上手いやり方である。


■4:咲は強い奴と戦いたい

前話に引き続き、本話でも咲はやる気満々だ。

大将戦の後には「緊張したけど、本当に楽しかった!もっと強い人と打ちたいな!」と目を輝かせる。藤田プロから龍門渕は強いと聞けば、「そんなに強いんですか!」と身を乗り出す。

強い相手と戦うことが楽しくて仕方ないらしい。いわゆる<バトルマニア>に近いものを感じる。


■5:和は勝てるのか?咲は勝てるのか?嫌な予感がする

前話から本話にかけて、素晴らしい腕前を披露した清澄の面々。

優希やまこ、久は強い。和はついに覚醒した。咲は最初からぶっちぎっている。かくして、とんとん拍子に決勝進出を果たしたわけだが……しかし一寸先は闇と言う。本話では、<油断はできない。先行きは不透明である>と示唆されている。


<1>

まず、

本話では、<和は清澄の副将だ。そして透華は龍門渕の副将。ゆえに2人は決勝で激突することになる>と明かされた。

透華がどのような打ち手なのか詳しいことはまだわからぬものの、どうやら相当の手練れらしい。彼女はいち早く和の実力を見抜き、その強さを理解した。ところが、それでもなお「私が負けるはずがありませんわ!」と余裕綽々である。

和は果たして勝てるのだろうか?


<2>

そして

本話では、<清澄の大将は咲、そして龍門渕の大将は衣。ゆえに2人は決勝で激突することになる>と明かされた。

咲は天才的な雀士だ。しかし、衣はプロをも凌ぐ超人である。いくら咲といえども、そう易々と倒せる相手ではないだろう。


そして気になるのは、「もし天江衣と戦ったら壊されてしまうかもしれない」という藤田プロの発言である。「もしかすると咲は、衣から精神攻撃(?)を受けるのではないあるまいか?咲は家族関係や麻雀についてトラウマを抱えている。それらをえぐられるとなると……咲、危うし!」と感じた鑑賞者は少なくないだろう。

2回戦の先鋒戦で純に大敗した少女が「もう麻雀止めるー!」と泣き叫ぶシーンがあるのだが……咲もこんな風になってしまうのではないか?嫌な予感がする。


■6:解説キャラ

前話以来、龍門渕の部員たち(特に純と透華)は咲のオーラに仰天したり、和の正体についてあれこれ議論したり……すっかり解説役になっている。


■7:赤面し続ける2人

大将戦の後、和が「おつかれさま」と優しく微笑むシーン。咲はその美しい笑顔に顔を赤くする。

そう!この2人、常にどちらかが赤面しているのだ(和が赤面することが多いようだが、咲が顔を赤くすることもある)。



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