ラノベ案:「秋田県でも恋がしたい!」|「国内の地名」が付くタイトルの研究(2)
ラノベを研究しよう★
一都!
一道!!
二府!!!
四十三県!!!!
本記事は、1975~2018年の44年間に刊行されたラノベの内、「国内の地名」が付くタイトルをピックアップ★徹底分析する特集「『国内の地名』が付くタイトルの研究」の……第2回である!
※注:「『国内の地名』が付くタイトル」とは、例えば以下のような作品を指します。
<特集全体の目次>
第1回:タイトルに「都道府県」が付く作品と、「妹」が付く作品、どちらが多いと思う?
第2回(本記事):「秋田県でも恋がしたい!」
第3回:「北海道」ラノベは(大体)Eat or Fight !!
第4回:「全47作★全ての都道府県を網羅したご当地ラノベシリーズ」っていかがでしょう?
第5回:ニンジャ v.s 絶世のブス……あなたはどちらがお好み?
第7回:京都を舞台にしたラノベを執筆するあなたのためのパーフェクガイド★
第8回:「奈良」ラノベを志すあなたには、「京都」ラノベが参考になるかも
第9回:【総まとめ】「タイトルに『国内の地名』が付くラノベ」のススメ
第1回からご覧になることをオススメします★
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補足:「都道府県」タイトルの数え方について
前回ご紹介した通り、「都道府県」が付くタイトルは326冊あります。
そしてその内4冊には、「都道府県」が2つ入っています。
つまり(ややこしいのですが)、
・「都道府県」が付くタイトル:326
・「『都道府県』が付くタイトル」に登場する「都道府県」の数:330
……というわけです。
今後、分析の方法・視点に応じて上記を使い分けます。「『326』も『330』もミスではない」ことを念頭にご覧くださいませ★
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「都道府県」が付くタイトルの内訳
三葉「それではまいりましょう!」
清水「はい」
三葉「今回取り上げるのは……『<都道府県>が付くタイトルの内訳』!」
清水「『内訳』というと……」
三葉「『<都道府県>が付くタイトルの内、『北海道』が付くタイトルは○○冊で、『青森』が付くタイトルは○○冊……』というものですね」
清水「なるほど」
三葉「さて、ラノベのタイトルに頻繁に登場するのはどの都道府県だと思います?」
清水「んー、単純に考えれば首都・東京かと思いますが……」
三葉「確かに」
清水「古都・京都、あるいは文化や生活習慣のオリジナリティが強い場所という意味で北海道や沖縄も多そうに感じますね」
三葉「ふむ。それではご覧いただきましょう……こちら!」
清水「東京、強い!」
三葉「圧倒的ですよ」
清水「ここまで偏るとは……」
三葉「ざっくり整理すると、『東京が突出!あとは京都、埼玉、北海道が目立つ程度』という具合ですかね」
清水「ふむ」
三葉「具体的な数字を見てみると……」
清水「ふーむ。そもそも『ラノベのタイトルに登場する都道府県』は17しかないんですね」
三葉「そうそう!換言すれば、残り30県、例えば『<秋田>が付くタイトル』は1つもないんですよ」
清水「なるほど」
地図でチェック★
三葉「より直感的にご理解いただくために、地図に落とし込んでみました。ご覧ください」
清水「『刊行数0冊』が思った以上に多いなぁ……」
三葉「ええ」
清水「北陸や四国は1冊もないんですねぇ」
三葉「続いて、『刊行数0冊』の県を削除した地図をご覧ただきましょう」
清水「すっからかんですねぇ……」
三葉「『ラノベのタイトルに登場する都道府県』は極めて限定的だということがおわかりいただけるかと思います」
清水「まったくね」
三葉「最後に、都道府県名入りの地図も掲載します。スペースの都合上、文字のサイズが小さくなってしまって恐縮なのですが……ご参考までに」
アイデアラッシュ
三葉「以上、『ラノベタイトルに登場する都道府県』が17しかなく、しかも圧倒的に東京に偏っていることをご理解いただけたかと思います」
清水「ふむ」
三葉「でね」
清水「ええ」
三葉「これって大きなチャンスだと思うんですよ」
清水「ほぉ」
三葉「例えば、上述の通り『タイトルに<秋田>が付くラノベ』は存在しません。したがって、もし『Re:秋田県から始める異世界生活』なんてラノベを書いたら……これは非常に目立ちますよ!」
清水「確かに!」
三葉「『Re:秋田県から始める異世界生活』、略して『リアキタ』……なかなかユニークなタイトルだと思いません?」
清水「ふむ」
三葉「『異世界に転生したと思ったら、あっ、あれは……きりたんぽ!!ここは秋田県じゃないか!!!』って具合の『現世転生もの』ですかね」
※注:元ネタは「Re:ゼロから始める異世界生活」。以下同様。
清水「なるほど!では、『秋田の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。』というのはいかがでしょう?」
三葉「秋田といえば高齢化率(65歳以上の高齢者が占める割合)が最も高い県として知られています。これは故郷の地域活性化に取り組む熱き人びとの物語である!……って具合かな?興味深い!」
清水「すると、『俺の秋田県がこんなに可愛いわけがない』もアリですか?」
三葉「秋田県のことが好きで好きで仕方がないんでしょうね。あまりに好きすぎて素直になれず、『可愛いわけがない』なんて心にもないことを言ってしまう……よくあることです。……無論アリです!」
清水「『秋田県でも恋がしたい!』ってのはどうでしょう?」
三葉「『高齢化率が高い』というのは、要するに『若者が少ない』ってことですからね。秋田の若者はなかなか出会いがなく、恋しづらいのかもしれません。そんな彼らの青春を描いたハートフルコメディでしょうね!」
清水「それでは、『秋田は衰退しました』は?」
三葉「ドキリとするタイトルですねぇ!とりあえず手に取ってみたくなること請け合いです」
三葉「とまぁね、きりがないのでこのあたりにしておきますが……」
清水「ふむ」
三葉「なかなかどうして面白いアイデアが生まれそうですね」
清水「確かに」
三葉「みなさんも、どうぞアレコレ思案してみてください★」
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(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)
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