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読書記録「パレートの誤算」

〜今日の1冊〜

今日は柚月裕子さんの作品を紹介します。

ベテランケースワーカーの山川が殺された。新人職員の牧野聡美は彼のあとを継ぎ、生活保護受給世帯を訪問し支援を行うことに。仕事熱心で人望も厚い山川だったが、訪問先のアパートが燃え、焼け跡から撲殺死体で発見されていた。聡美は、受給者を訪ねるうちに山川がヤクザと不適切な関係を持っていた可能性に気付くが…。生活保護の闇に迫る、渾身の社会派ミステリー!

Amazonより

〜読後の感想〜

生活保護担当のケースワーカーという仕事と、生活保護受給者の現状が詳しく描かれていました。
そして、貧困ビジネスという聞き慣れない言葉、弱者を更に追い詰めるひどいビジネスだと思いました。
これは小説だけど、現実にもこんなことが行われているのかと思うと、怖くて仕方なかった。
ストーリーは後半から一気にサスペンス感が強く出てきます。
犯人と疑いの強い人物がたくさん出てくるので疑いの目が色んな方向に行ったり来たり…笑
生活保護という難しいテーマを取り上げていますので、読んでいて気分のいい話ではありません。
しかしこれを読んで、少しでも生活保護を受けてる人の辛さ、不正受給をしている人がいるという現実、過酷な仕事をこなす職員の皆さんが居るということを知るきっかけになるのではないかと思えた作品でもありました。


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