見出し画像

全裸監督 第5章 要約

第5章 180円(『スクランブル』の定価)
26歳の編集長/本橋信宏の誕生。1983年2月25日発行(隔週)。公称30万部、実際は17万部(トーハン・日販を通さず北大神田書店の独自ルートで流通。この無謀な挑戦が村西流)。

創刊号の中身で人気だったのは、例えば、中森明菜/中学生時代の修学旅行の寝間着姿。芸能人に混じってヤクザの幹部が写っている、今でいう闇営業の写真も掲載しトラブルにもなった。ザ・タイガーズのメンバー/瞳みのるの引退後のプライベート写真(1971年の解散コンサート後、慶応高校の漢文教師になる)。会長/村西とおるとの編集内容をめぐる激論(村西の硬派な面、政治や社会問題にも真剣に取り組む姿勢。台湾人戦傷者の補償問題の記事を村西自ら書く)。
※1981年「写真週刊誌「FOCUS」の二番煎じ。「FOCUS」で有名なのは田中角栄のロッキード裁判の法廷隠し撮り。当時、発売日の金曜日の朝、山手線車内で大勢が「FOCUS」を熱心に読む光景は、今の携帯に匹敵する社会現象」。また、大物との人脈のエピソードも豊富(極真を破門された士道館/添野義二、ジョー山中【人間の証明のテーマ曲の作者】、梶原一騎の接待、タイガーマスク自叙伝の版権など)。

1983年新英出版が赤坂→四谷に。資金繰り悪化。村西とおるはいつもぎりぎりのエッジを歩いているので、楽して生きている人間に対して断崖に立たせる(試す)。ビデオ映画の制作(新英ビデオ)。高橋伴明など起用した「マギーへの伝言」(服部まこ・高瀬春奈・内田裕也)。アメリカのポルノ女優/アネット・ヘブンの起用した「OH!歌麿」(村西とおる映像の初監督作品、動機は、アネット・ヘブンのあそこが見たかったから)。

経営破綻の原因(北大神田書店の集金未回収と使途不明金)。社員の給料も滞り始める。1983年7月「スクランブル」廃刊(わずか5ヵ月)。東京の北大神田書店・新英出版は倒産したが、北海道は健在。村西は北海道で再起を図るつもりで戻ったが、1984年3月、札幌駅前の京王プラザホテルのロビーで逮捕(部下に裏切られたおとり捜査)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?