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【週末投稿】つれづれ有用植物#128(アカネ科ヤエヤマアオキ属:ノニ)

今回ご紹介するノニ(ヤエヤマアオノキ)は、東南アジア、オーストラリア、およびポリネシアの島々で見られる、高さ8~10mに達する常緑小高木の植物です。多肉質で黄白色の果実は、ポリネシアで何千年もの間、食料源、治療のために伝統医学で利用されてきました。

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今ではサプリメントとして、がんの予防・感染症の予防・高血圧の治療、そのほかさまざまな症状・疾患の改善のために良いとされているそうです。

ノニジュースは抗酸化物質が豊富であることが知られています。
果実はカプロン酸と呼ばれる化合物が含まれているため、悪臭がしますが、カプセル、ピルの形でも入手可能であり、粉末は栄養補助食品として販売されています。

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★しかし利用には注意が必要です
人に対するノニの有効性についての研究はわずかで、さらなる研究が必要と言われています。
逆に人に対する副作用もほとんど報告されていませんが、ノニを摂取した人に肝毒性が見られた症例が複数報告されています(人種や地域性があるかもしれません)。

同時に相当量のカリウムが含まれていますので、妊娠中の方、授乳中の方、カリウム摂取制限を有する方は、ノニを摂取する前に医療スタッフに相談する事をお勧めします。

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日本では沖縄地方で生育はできますが、亜熱帯気候のため果実は小さく通年収穫は出来ない様です。発芽には現地でも1か月ほど掛かり、最低温度が20度以上の環境が発芽や生育に必要との事です。
実の内部が空洞で海水で浮くため、海流に流され広域まで海流散布した植物と考えられており、インドネシアを中心にインド、太平洋諸島、オーストリア東部、フィリピン、台湾、小笠原諸島、沖縄など広く分布しています

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「健康に良い」という触れ込み商品には長い利用された歴史があったとしても、今回のノニの様に研究が進んでいない事例もありますので、利用は「ほどほど」に、納得したうえで楽しむべきだと思うのです。

ノニは実を食用に利用される事だけでなく、昔から赤や黄色の洋服の染色にも利用されてきました。インドネシアでは、日除けとして各家庭に1本のノニの木を植えているそうです。

■The Noni Fruit and Tree | Morinda citrifolia | HD Video(英語:5分弱)
Jungle Joel Videos 様


■参考
Let's Green Life
健康維持やハーブティー、染料としての、ヤエヤマアオキ(ノニ)

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