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【週末投稿】つれづれ有用植物#03(バショウ属:弱耐寒性バナナの近況10月)

食用バナナには、お店に出ているバナナの他に多くの品種が存在します。日本の店に並んでいる殆どは、Cavendish とよばれる品種群であり、これは全く耐寒性がありません。この種は沖縄での露地栽培は可能ですが、本州の冬は露地では耐えられずに枯れてしまう事が多いです。

しかし、流通しているしていないに関わらず、世界の食用バナナには「モ●ゲーバナナ」という得体のしれないバナナを除外して、ある程度耐寒性のあるバナナというものがあります。日本のバナナ愛好家はこれらを追求しつつ収穫を目指している方が多いです。

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【弱耐寒性のあるバナナ:ベランダで養生中】

前回投稿した「#2 のバナナの近況10月」は耐寒性の無いバナナ種で、関東で結実をさせたい強い想いから、長らく実験を行っているところです(苦戦状態)。今回ご紹介するバナナは少々耐寒性があるバナナ群です。数年の実験により、ある程度気温が下がっても枯れずに越冬出来る品種ですが、ベランダや露地で越冬させるにはまだ検証が必要な品種たちのお話です。

鉢上げやベランダでの養生は、耐寒性の無いバナナと同じ工程で行い、家への取り込みは数週間遅く入れる事になります。最近は最低気温が15度を下回る予報も出てきましたので、丁度本日、家に取り込みました。

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この部屋でバナナを越冬させるのは初めてです。
お恥ずかしい話なのですが、娘が中学生になり自分の部屋が欲しいとの事で、今まで越冬で使っていた部屋を娘の部屋にして、別の部屋をなんとか片付けてバナナを入れた次第なのです。

従来の部屋は厳冬期では10度まで下がるのですが、この部屋は少々マンションの建物の中心側に位置するので、もしかしたら10度まで下がらないかもしれません。いずれにしても、ここにあるバナナの品種は10度くらいまで下がっても、LED育成灯の元の環境で春まで持ちこたえる実績があるものになります。

外は20度以下の気温が一日のうちの大半を占める状況になりましたので、本日家に取り込んだことで、急に気温が高くなることになるので若干の成長がこれから見られると思われます。

あとは、粛々と鉢表面が水分がなくなり土色が変化したら少々水を与える事になります。私の環境では除湿器が部屋に設置してあり、55%以上になると除湿を行うようにしています。葉水が出て室内の湿度が上がる事は良い事なのですが、除湿器による湿度キープは鉢周辺のカビ発生を抑える役目と、除湿器の廃棄される空気が加温されているので、室温上昇や気温キープに役立っています。

また、太陽光が無い環境なので鉢表面にカビが生えやすくなるのですが、M.O.X. という商品(過酸化水素水の希釈液)を利用すると、冬の水やりで硬くなりがちの土に深部まで酸素供給を行い、鉢表面を殺菌する役割もあるのでカビの予防と、根への酸素供給ができるために寒さで弱りがちなバナナを活性化できるようです。

熱帯植物の越冬にぜひ、活用されると良いと思います。


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