太陽と掌

直接、手を差し伸べられているような気持ちになった。その名前を表す、まさに太陽のような歌声だと思った。

掌 / 松尾太陽

松尾太陽さん自身が作詞作曲したこの曲。今、うたうたいとして素晴らしい歌声でたくさんの笑顔と勇気をくれている太陽さんの、その第一歩から、この先のこれからが丸ごと描かれているような1曲。そこから伝わってくるのは、太陽くんの強さと優しさ。彼が、歌うこと、歌い続けること、を選んでくれたこと。その選択にどれほどの決意と努力が必要だったか。自分だったら、と思うと怯んでしまう道のりだったことが容易く想像される。しかし、その伸びやかで暖かい歌声と、耳だけではなく身体全体に染み込むようなメロディから浮かぶ姿は、満身創痍で辛い道のりを歩くものではなく、直向きに手を伸ばし勇敢に前へ前へと進む頼もしい姿に聴こえる。

下を向いてしまったとき、差し伸べられる掌。

上を向いたとき、勇気を与えてくれる太陽。

いつも見守って力をくれる歌声。

聴く人を支え、そっと前を向かせてくれる、お守りのような1曲だと思った。

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