
街かどの教育学〜歴史・背景理解〜
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前回の国語における背景理解では性質や性能、名詞の一致があるかどうか、について記しました。
実はこうした性質の理解が難しいと歴史の認識もまた難しくなります。
日本史を例にとって考えてみましょう。
日本史には縄文や鎌倉、江戸、昭和などのように時代があります。
ここでそれぞれの時代を代表する文化や出来事について考えてみます。
縄文・・・縄文土器、石器、
鎌倉・・・源頼朝、御成敗式目
江戸・・・徳川、参勤交代
昭和・・・第二次世界大戦、
多少時代の前後はあっても、一度学んだことのある人であればこうした言葉を見つけるのは簡単なことです。
ところでこうした時代を象徴する出来事や人物は、その時代をあらわす「性質」と考えることができます。
端的に言えば具体的な中身ではあるのですが、具体性がないかというとそれはまた異なるのです。
なぜなら言葉は知っていても時代に一致しないから。
「大政奉還は昭和に起こった。」と言われても納得してしまうのです。
よって背景理解が難しいと時代の性質をうまくあてがうことができないので、歴史の言葉は知っていても時代区分と流れを読み取ることが難しくなるのです。
大事なのはあくまで時代に質をもたらすことです。
そうするとまず大事になるのはそれぞれの時代をあらわすイラストを利用し、具体的にその時代の様子を描写してもらうことです。
それにあたって、マンガの歴史本はかなり有効と考えています。
もちろん1人で読んでいては効果がありません。マンガのイラストをなるべく多く言語化してもらいましょう。
時代の流れはあとから組み合わせれば良いので、とにかく一つの時代を自分なりにイメージを持って説明できることが重要です。
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こうゆう舎代表(http://campus-atx.org/)
軽度発達障がい&知的障がいの子に向けた学習サポートを行っています。2020年7月よりさいたま市南区にて体験型学び開発教室「Platanus」オープン。「誰にでも学ぶ力がある」
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