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「プロ野球ファン」という存在

2019年8月6日 プロ野球 パシフィック・リーグ公式戦 埼玉西武ライオンズvs東北楽天ゴールデンイーグルス@メットライフドーム

【回顧シリーズ】
学校、スポーツがない日常。過去に訪れた試合を当時のメモと写真をもとに振り返り、まとめることで自分の学びを深めるという自己満足シリーズ。

私自身にとって、11年ぶりの球場でのプロ野球観戦。
テレビ中継やニュース、パワプロで何度も観ていたメットライフドームに行くことはとても楽しみだった。

球場前広場

まず球場に到着して驚いたのは、駅と球場の距離だ。

これまで訪れたJリーグで使用されるスタジアムは、最寄駅から短くても徒歩10分ほどの距離にあるものだったので、改札を出た瞬間に球場の空気感に包まれる感覚は新鮮だった。

鉄道事業も持つ「西武」がバックにいることの強み、プロ野球自体の歴史の深さを感じた。

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到着したのは、プレイボールの2時間半前。

球場前の広場にはたくさんの屋台やイベントブースが出ていて、開場までの時間も楽しめるようになっていた。中には子供向けのアトラクションブースもあった。

また、球場前にはライオンズのグッズを取り扱う「」があった。

外観がとてもかっこよくて、「スポーツ」らしさがないのが斬新だった。

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建物は二階建てで、様々な種類のグッズが揃えられていた。
ベビー用品、リュック、スマホケースから、応援のタオルやユニフォームなど商品の幅が広いことが特徴的だった。
また、ハローキティやラスカル、ドラえもんなどのキャラクターとのコラボグッズもたくさんあった。

中でも、最も衝撃を受けたのは、ライオンズ一色の売り場の中に、ビジターチームのグッズのコーナー、イーグルスのグッズコーナーが設置されていたことだ。
見ていると、ライオンズファンと思しき人がイーグルスグッズを手に取ったり、逆に、イーグルスのユニフォームに身を包んだ人がライオンズのグッズを購入したりする様子があった。

また、イーグルスグッズのコーナーにはイーグルスの「ビジター限定グッズ」もあった。
私自身、大好きなサンフレッチェ広島の応援に行くのは関東のビジターゲームが多い。だから、広島近郊のサポーターに対し劣等感に似た感情を抱くこともある。しかし、こういったグッズがあれば、遠く離れていてもクラブへの愛を表すことができる。もちろん、チームにとってはビジターゲームにおけるファンの動員を増やすことには金銭的なメリットはないが、そういった取り組みがあっても面白そうだ。

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球場前広場ではこれ以外に、グルメの充実が印象的だった。

特に「選手プロデュース弁当」が大きく打ち出されていた。

Jリーグでも、選手がプロデュースしたグルメが売り出されることはあるが、それに比べて規模が一回り大きい印象だった。

これらの値段は1400円ほどだった。他のお弁当が1000円前後であったので、相対的に高めの値段設定だった。しかし、その内容は「肉!肉!肉!」という感じではなく、和食など栄養バランスが整った健康的な料理が中心だった。これは、女性ファンも意識したラインナップなのかなとも思った。

また、webでお弁当を事前予約できるサービスもあった。
プロ野球は平日ナイトゲームがたくさんあるので、職場から球場に急行する人も多くいるだろう。その状況下で、当日、夜ご飯のことを気にせずに球場に向かうことができるのは、一定のニーズに応えているものだと思った。

1note西武

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他には、フォトスペースやダンスステージにスポンサーロゴが掲出されていたことが目に入った。
特に、フォトスペースは記念写真を撮っている人が多く、その写真をSNS等に投稿することで、企業の露出効果もありそうだ。

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また、球場限定でのオリジナル壁紙の配布があった。
これにもファンが開場、プレイボールまでの時間を持て余さないような工夫がみえた。

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球場内

開場時間になり、入場。

この日は来場者プレゼントの日だったので、ゲートで「令王≪レオ≫ユニフォーム」を受け取った。
サイズが”S”もしくは”L”から選べるのが、すごく良いと思った。
また、応援グッズをもらえるというのは、私のような応援グッズを持っていない人間にとっての観戦に行くことのハードルを下げてくれる。さらに、普段応援に行くコアファンが、友人や同僚を観戦に誘うことがしやすくなりそうだ。

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球場に入ると、その臨場感に圧倒された。
フェンスを隔てた向こう側は、すぐに選手のプレーエリアという状況がJリーグとは大きく違った。というか、ホームランボールやファウルボールなどが観客席に飛び込むことが当たり前の野球においては、球場全体がプレーエリアという認識かもしれない。

屋台は球場内のコンコースにもたくさんあって楽しむことができた。
そこで感じたのは、ファンクラブの存在感。どの屋台でもお会計の際には必ずファンクラブ会員証の有無を確認された。
これは、球場での飲食関係をどの団体が管理しているかという話にも関連しそうだが、ライオンズファンにとって(もしくはプロ野球ファン全体にとって)、ファンクラブは当たり前の存在なのかもしれない。
それこそ、試合数が他のスポーツに比べて圧倒的に多いので、加入することで享受できるコトがたくさんあるのは想像に難くない。

試合が始まると、コンコースの人はある程度減るが、激減という感じではなかった。
これには、野球というスポーツの至るところに小休止があるから。そして、コンコースからでも、試合の様子を自分の目で観れるからという理由がありそうだ。
特に二つ目に関しては、考えさせられた。
せっかく球場にまで来て、小さなモニターで試合経過を確認するのは勿体ない。その感情に対して、「生」を観れるということは応えることができる。だから、少し小腹が空いたら、躊躇せずに買いに行ける。そうすることで、球場の飲食関係収入を向上させることができそうだ。
しかし、席とコンコースの空間に仕切りがないことで、観戦空間の「特別感」は薄れる。これでは、生観戦の価値が少しばかり揺らぐような印象もある。
簡単に断定できないテーマだ。

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コンコースからの眺め。球場全体を見渡すことができる。

「プロ野球ファン」

今回の久々にプロ野球の試合を訪れて感じたのは、集客力とファンの豊かさ。

学校は夏休み中とはいえ、平日の試合で、27017人を動員。集客率は80%以上だ。

羨ましい。。。

それと同時に、ファンの人たちが本当に多様だった。

子供はもちろんだが、それに付き添っているのが母親であった。父子で試合を訪れる様子は他のスポーツでもみられるが、そこに母親が加わり「家族」で観戦に来ているという光景があちこちでみられるのが特徴的だった。
もちろん平日開催だからという面もありそうだが、平日夜に観戦に行くことを母親が承諾できる環境だということがプロ野球らしさなのかもしれない。

また、カップルで来ていたり、職場の同僚たちと仕事帰りに来ていたり、はたまた浦和レッズの3rdユニフォームを着た人がいたり。

誰でも気軽に来れる場所がプロ野球。

もはや、プロ野球観戦は文化の一つで、仲間と来たのが、たまたま球場だったという感じなのかもしれない。

とすると、仲間と来ることに価値があるのだ。昇降格が存在しないこと、年間140試合以上あることと相まって、勝利の価値が相対的に下がっているのかもしれない。

だから、「敵」というより、「プロ野球ファン」の中の「ライオンズ推し」、共に愛するプロ野球を創り上げる仲間なのかもしれない。
そう考えると、ライオンズグッズの中に、イーグルスグッズがあった光景も説明できる。

それはJリーグのファンの概念とは異なるものだ。

今回、プロ野球の球場を訪れたことで、プロ野球の試合で行われているファンサービス、訪れているファンなど普段は触れられないものを知ることができた。
そして、J リーグとの差異を肌で感じた。

これは本当に貴重な財産だ。

今後も、様々な世界に触れていきたい。

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早稲田大学スポーツ科学部|スポーツ以外のことも書く【「なんとなく」の言語化】【他のスポーツ・産業の事例をJリーグに】【スポーツバカにはなりたくない】 サンフレッチェ広島ファンというよりもJリーグファン。
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