見出し画像

アイドルオタクがJリーグの「投げ銭」を語る

チェアマンの村井氏は否定したが、テレビでも大々的に取り上げられた、「Jリーグの投げ銭制度導入」。

導入を歓迎する声の一方、投げ銭の難しさを指摘している人もいる。
私自身も継続的な成功を想像できない。

アイドルオタクの視点からその考えを述べようと思う。


私が好きなアイドル「神宿」は、コロナの影響によるライブや特典会(チェキ会)などの中止を受け、約一ヶ月にわたり、YouTubeで平日は毎日メンバーが日替りで配信を行った。
私はその模様を観ていたが、その配信は徐々にリアルタイムでの視聴者を減らしていった。下のグラフは私自身が集計した同時接続数の推移を示したものである。
(主観ではあるが)スーパーチャット(投げ銭)の金額や頻度も同様に減少していったように感じた。

神宿コロナ禍配信同接推移

私はこの理由を「特別感」「希少性」が低下してしまったからだと考える。

これまでアイドルがアイドルであったのは、会う機会が限られていたから、雲の上の存在であったからである。
それにも関わらず、日替り配信が始まり、毎日コミュニケーションをとれるようになってしまった。ファンは毎日会えることに慣れてしまった。
だから、そこにあった価値が低下し、視聴人数が減少していったのだろう。

というのも、「日替わり配信」ではない配信の際には、リアルタイムの視聴者が回復する様子が観られたのだ。
これは「日替り配信」が当たり前になった日常において、「日替り配信」コンテンツには「特別感」があったからだろう。

「特別感」「希少性」が”ファン”という生き物にとって大切だと思う。


だから、もしJリーグの投げ銭が従来のものと同じになれば、うまくいかないと思う。

YouTubeの場合、ファンが投げ銭する理由は、自分の名前を呼んでくれるから、自分のコメントを取り上げてくれるからだ。
中継の性質上、試合中にそのようなことが行われるとは考えられない。

読み上げはできずとも、各クラブが「投げ銭した人をホームページに掲載!」のようにすることは可能かもしれない。そうすれば、一時的に投げ銭する人は増えるかもしれない。

しかし、掲載される人数が増えれば「希少性」は失われる。
特別感が薄まれば、そこに価値はなくなる。

特別感の喪失というのは「投げ銭」自体にも言えるかもしれない。

いま、世間が騒いでいるのは「国内プロリーグで初めて投げ銭制度を導入する」ことであり「コロナ禍のスポーツの生き残り方」であると思う。

だから、Jリーグに投げ銭制度を導入することになれば、最初はもの珍しさからファンは金を投げるだろう。私自身も99%投げると思う。だから、導入後、数試合は一定の成果は上げられると思う。
ただ、数試合が行われ、ファンが投げ銭に「慣れ」を感じ始めた時に、お金を投げる価値があるのだろうか。


Jリーグに限らず、スポーツ界はコロナの影響で大きな変革の時を迎えている。
新しい施策に取り組まなくてはいけなくなっている。
新しいものはワクワクする。
しかし、その感情に頼ってはいけない。
持続的な成功のためには、価値、つまり「特別感」をどう創造していくか、どう提供するかを考え抜くこと、工夫することが不可欠だと思う。

今回、神宿の事例をまとめながら、「特別感」「希少性」というものを提供することの難しさを感じた。
それらは与えすぎると、価値が低下する。
これはSHOWROOMの前田社長がつぶやいていたことだが、「価値」の根源は「希少性」であると学んだ。
例えば、食べ物が「旬」が分かりやすい。旬の時期には、流通量が増えるから、価格が安定する。

今後「価値」について、さらに掘り下げていきたい。

そして、Jリーグにそもそも投げ銭制度が導入されるのか。導入されるのなら、どういった形態になるのか、どういった価値をファンに提案するのかを楽しみにしたい。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ありがとうございます。さらに頑張ります!
4
【「なんとなく」の言語化】【他のスポーツ・産業の事例をJリーグに】【スポーツバカにはなりたくない】 サンフレッチェ広島ファンというよりもJリーグファン。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。