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(騙される?)よくある食品の売り文句

よく見かける売り文句。

「高血圧が心配な方へ。○○配合の新商品!」

とか

「脂肪が気になる方へ。○○で脂肪燃焼!」

とか。

中には論文や専門誌記事、グラフ(大抵は生産元と研究者との共同制作物)を載せたものもありますよね。

ほとんどの場合、宣伝広告に嘘は書いてありません。

決して、「高血圧の方へ」ではなく「高血圧が気になる方」とか「高血圧が心配な方」という書き方をするのは、医薬品ではないからです。治療に使える医薬品と誤解させる表記は医薬品医療機器等法に抵触する可能性があるので、「高血圧の方へ」とは書きません。

他にも同様に、法律対策についてはある程度きちんとした企業であれば対策しています。

そうすると売り手は嘘は書かずに、売り手に有利な「誤解」を意図的に誘発して購買意欲を高めようとします。これは自分が売り手のつもりで考えてみたら当たり前のことなので、必ずしも売り手が不誠実とも言えません。

そうした結果、健康食品などにとてもよく使われる構文がこちら。

「■■(検査値)を下げることが証明された○○が含まれているので、▲▲(病名)が気になる方に最適の食品です!」

さて、これを読んでどう思うでしょうか?

検査値が下がったというデータ付きの場合もあるかも知れません。データ改竄がされてないことを前提にすれば、病気の改善に役立つように思えるかも知れません。

この手の構文に隠されているのは、「用量」に関する記述です。

つまり確かに○○は入っているし、データも正しいけれども、データは○○を1日100mg摂取させたものである一方で商品には5mgしか入っていなかったりします。

これは安全性の確保のための措置だったりするわけですが、つまり少なくとも日本では効果の大きな物質は安全性確保のためにかなり薄める必要があり、薄めると当然効果は無いわけですから、「効果的な健康食品」という存在は結構無理があります。

また示されるデータについても、安全性に関するデータを効果に関するデータに見えるように示していたりします。

とはいえ食生活や運動のモチベーションにつながる可能性や、「食欲を抑える」効果が宣伝されている食品へのプラシーボ効果などは期待できるかも知れません。

特に脂肪を減量するための取り組みには意識の持ち方が強く影響するので、もし購入する場合は以下の点を考慮すると良いと思います。

□それを摂取することで自分の行動(運動や食事)が良い方向に変わる可能性があるか?

□それを摂取することにより、他の健康行動への意識が高まるか?

□それを摂取することで心理的ストレスが軽減されるか?

□それを摂取した後、効果を実感できたか?

さて、いかがでしたしょうか❓

売り手の事情を正しく理解して、自分に役立つお買い物ができると良いですよね。心配事や不安があるとどうしても藁にもすがりたい気持ちになりますが、そんな時こそ真に自分のためになる選択を💡

最後まで読んでいただき、有難うございました。

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