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【試合分析レビュー】J1第3節 川崎フロンターレvs徳島ヴォルティス

さて、やってまいりましたヴォル(14歳)の徳島ヴォルティスのレビュー。本日は川崎フロンターレのホーム、等々力陸上競技場に乗り込みます。前節は終了間際に同点ゴールを決められ、痛み分けの1-1でした。開幕戦と1節に続き、2戦とも1-1と追いつかての引き分けでしたが、内容的には非常に良く、J2でリカルドロドリゲス監督の基、積み上げた攻守一体化サッカーが表現されていると思います。

まだ、前節のレビューを見られていない方はぜひリンクから見てみてください!!

川崎の前節はスタメンをごろっと入れ替え手の一戦でしたが、5-1との圧勝。本当に勢いの止まらない王者。2点目の遠野のコントロールカーブは逸品でした。

vs川崎フロンターレ

本当に王者は止められないのか、好調な徳島が迎え撃ちます。川崎は状況に応じ選手同士で入れ替わり、常に5レーンには選手が立っているような配置です。ですので大まかなルール=ゲームモデルは決まっており、の時々の状況に応じて選手たちが自由に入れ替わっていると思います。

1.スタメンと結果

スタメンはこんな感じです。

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川崎は強力3トップが揃って先発。一方の徳島はレンタル移籍中の宮代のレンタル元が川崎なので欠場となっています。

川崎:前半12分(12分)、前半42分(42) 9ダミアン
徳島:なし
結果 0-2 負け

2.ボール保持

この試合は特に前半は川崎のプレスの勢いが強く、ダミアンから始まるプレスにはとても迫力がありました。そのようなプレスに対し徳島はどう対応したんのか見ていきたいと思います。

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この試合の徳島のビルドアップは配置的にはすごく良く、川崎の4-3-3にピッタリな配置だと思います。まず基本的に大事なことは相手の前線の3枚(三苫、ダミアン、家長)の間をボランチ二人が覗けていたところです。こうすることにより、もしCBに両ウイングが出てきてもボランチの二人が覗けているので、CBから当ててサイドに出して相手のプレスを回避できます。ですがこの試合はボランチ二人(岩尾、藤田チマ)からサイドへのパスがずれているシーンが何回か散見されました。それはサイドの二人(右サイドは岸本、左は吹ケもしくは藤原)がビハインド(斜め後ろ)の位置より少し前にいたからです。こうなるともちろん二人のボランチには後ろから脇坂と田中がきているので、前は向けないですし、前方向にはパスは出せないわけです。ここを改善すればもう少し前向きの選手を作れ、サイドから前進できると思います。

ですが絶対王者はそんなに甘くはありません。何本かCBからボランチ二人にパスが出ると川崎が今度はもう少し早い段階で脇坂と田中が前にでてききます。これに対して徳島は何度か岸本が高い位置にでてき、内(ハーフレーン)に入ってきた浜下や、もとからいた渡井が左のハーフレーンにいきます。そして脇坂と田中がいたスペースに降りてき、レイオフ(当てて、落とす)を使用し、前向きを作ります。

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そして、垣田がCB2人(谷口、ジェジジェウ)をピン留めしているので、前には出にくい状況を作っています。

3.ボール非保持

続いては、ボール非保持時ですが徳島は宮代の出場ができないので、この試合は渡井が出場していますが守備時でのタスクはそれほど変わりません。

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基本はトップ下の渡井が前に出て、4-4-2の形を形成します。そしてトップの垣田がCBにカバーシャドーをかけ、片方のサイドに限定します。そして片方のサイドに限定すると垣田はCBに戻させないようにし、渡井がアンカーのシミッチを消します。その他のパスコースはポジションで埋めていきます。このような形を僕は「片サイド圧縮」と読んでいます。

そしてこのシーンで重要なのはポイントはもう一つあります。それがこちら⬇️⬇️⬇️

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見たら分かる方もいると思います。逆サイド(今なら左サイド)の特に藤原は、さほどこのシーンには関係ないと思う方もいます。ですが藤原はCB、SB、IH(順にジェジジェウ、山根、田中)の三角形の真ん中に立つことで逆サイドにサイドチェンジされても三人誰にもプレスが駆けられますし、奪うと一気に大チャンスになりうるかもしません。またこのような3rdDFの重要性もわかります。近い内に1st、2nd、3rdDFの役割の記事も出そうかなと思っています。

4.最後に、【強すぎ】

開幕戦からの内容がよかっただけにもしかしたらを考えてしまいました笑ですがやっぱり川崎は強すぎです。見ていて思ったのが三苫のドリブルなど光るものはたくさんあったのですが、僕が見ていて上手いなと思ったのが家長の体の向きで相手を動かす。中を向いて外側にパスコースを作るのはすごく感心しましたし、僕もしてみようかなと思いました笑

次節はJ2昇格同士の戦いとなります。徳島は昨シーズンに福岡に2戦2敗とあまり良い思い出はありません。難敵を倒し、今シーズン初勝利をもぎ取って欲しいです。

最後まで読んでくださった方はありがとうございました。もしこの記事が良かった、面白かったと思ってくださった方はSNS等での拡散よろしくお願いします。

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