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#48「アーセナルvsウルブス<マッチレビュー>PL第22節」

こんちゃ!どうも、いったーです。

衝撃的な敗戦で正直、マッチレビューを書く気にはなれませんでした。数的不利になるまでは圧倒的にゲームを支配して今日も勝利の流れだったんですかね、
主役になるべきではない人物がこのゲームでは主役になってしまいました。
彼が今季担当したアーセナルのゲームは4戦4敗と恣意的な何かが働いていると勘ぐっても仕方ないレベルまで相性が悪いです。昨季も彼とはひと悶着ありましたしね。

チーム紹介

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ホームチーム:ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(以下ウルブス)
監督:ヌーノ・エスピリート・サント(以下ヌーノ)
フォーメーション:4-2-3-1

アウェイチーム:アーセナル
監督:ミケル・アルテタ
フォーメーション:4-2-3-1

プロローグ

アーセナルは前節長年のライバルマンチェスター・ユナイテッドと一進一退の攻防を繰り広げ、結局勝ち点1しか獲得できませんでした。相手攻撃陣をシャットアウトした守備陣の踏ん張りと攻撃陣のネガティブトランジションでの強度の高いプレスが無失点につながったのではないかと思います。前節欠場したRSHサカ、LWGオーバメヤンがスカッドに帰ってきて攻撃陣のバリエーションも増えたところで爆発に期待です。
 一方、ウルブスはPLで12試合2勝3分7敗であり、8試合勝ちがありません。昨季、一昨季の武器であった一撃必殺のロングカウンターや訓練された堅固な守備がうまく機能せず、機能不全寸前です。近年はアーセナルと相性が良く、ホームで返り討ちにしたいところです。

前半<アーセナル>

〇縦パスで目線をずらしながら局面を動かす
〇サイドの守備で数的優位を作る

〇縦パスで目線をずらしながら局面を動かす

 ウルブスがここ2試合とは違い、4バックで試合に臨み、守備時には4-4-2-のフラットな守備陣形を敷きました。実際にウルブスの守備ラインは高くなく、アーセナルがハーフラインを越えたあたりから、プレッシャーをかけてきたため、ある程度自動的にボールを運ぶことが出来ました。
 一方で撤退されてブロックを崩すのは容易ではありません。アーセナルも縦パスを探りながら左右に揺さぶりじっくりと調理していきます。
 そこで存在感を発揮するのは縦パスを刺すセンスがピカイチのCBダビ・ルイスとCMFジャカでした。彼らが最終ラインにおいて、縦パスを刺すコースをじっくりと見定めながら、その縦パスが攻撃のスイッチとなる場面は多々ありました。

<前半11分>

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CMFジャカが難しい角度の縦パスを通し、CFラカゼットが前を向けたため、パス交換からRSBベジェリンが走り出す時間を生み出し、サイドに局面を進める。
 CFラカゼットの得意のプレーが出た形。OMFスミス=ロウやRSHサカがCFラカゼットが空けた真ん中のスペースにフリーランするとまた攻撃の幅が生まれる。

<前半14分>

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RSBベジェリンがインサイドにポジションをとりいわゆる“偽SB”として役割を果たす。RSHサカが大外のレーンにポジションを取ったため、1つのレーンに複数人いないという原則を守った形。RSBベジェリンの“賢さ”が表現されているシーン。もちろんCBダビ・ルイスの縦パスのタイミング、スピードも一級品でした。

<前半24分>

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CBダビ・ルイス&ホールディング、CMFジャカ&トーマスが揃った際のおなじみの光景となっている4人が構成する菱形でのビルドアップも効果的でした。相手は2FWしかおらず、コースを限定するには不適な人数であり、一定のラインまでは運ぶことが出来ました。(※あるラインまでの前進をウルブスは許容していたようにみえます。)適切なタイミングから角度を勝てる縦パスを通しながら複数人が連動する形は継続していくべきでした。

〇サイドの守備で数的優位を作る

 ウルブスの攻撃はサイドの圧倒的な個に依存しており、その突破からのクロスやセットプレーで得点を目指していました。
 そのために、サイドの攻防がこの試合のカギでした。今回はCB&SBのチャレンジ&カバーがスムーズに行われ、かつSMFの選手も守備に戻るタイミングが早かったために、ある程度数的優位をつくりながら、突破までは許しませんでした。

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 RSBベジェリンサイドはLWGネトに対してRSHサカと2人で対応し、中を切りながらRSBベジェリン自身も自信のある縦でスピード勝負に持ち込みました。スピード負けすることも、振り切られることもなく、クロスに対してしっかりとブロック出来ており、前回対戦から成長が見られました。
 LSBセドリックサイドは規格外のフィジカルを持つモンスターRWGアダマ・トラオレが相手でした。いったんスピードに乗せると絶対に追いつけないために、前を向かせない守備を実践し、簡単にクロスまでもっていかせませんでした。しかしながら、スピードだけでなく、上半身の強さも兼ね備えており、強引に突破を何度か図られたものの決定的な仕事をやらせませんでした。

前半<ウルブス>

〇後手を踏むDFライン
〇切り込み隊長LWGネトの孤立

〇後手を踏むDFライン

 昨季、一昨季と粘り強く守備ブロックを維持しながらカウンターを炸裂させていたウルブスが調子が上がらないのは、守備時の軽さにありました。
 セカンドボールに際してもデュエル勝利数や勝率が高くないアーセナルにも押されていましたし、ボールホルダーに対するアプローチも緩く、アーセナルは縦パスも通し、前もむけるし、裏も取れるという時間が長く続きました。

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 審判の判定でオフサイドで取り消されたゴールやRSHサカのシュートミスに助けられていたものの、<前半31分>に守備ブロックが決壊します。

<前半31分>

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RSBセメドが自陣で不用意なロストから、腰の高い軽い守備によりLWGペペをPA内に簡単に侵入させてしまいました。そこでカバーに入ったCMFルベン・ネベスもこれまた軽い対応で痛恨の股抜きをされ、ジエンド。フリーのLWGペペがゴール決めるのは簡単でした。

〇切り込み隊長LWGネトの孤立

この試合マン・オブ・ザ・マッチを獲得するLWGネトが孤立し、サポート無しの独力の突破で局面を動かそうと奮闘していました。チャンスメイクがこの試合最多の3回、クロス8回、デュエル勝利数6回(勝率66.6%)ドリブル成功回数5回(成功率45%)とスタッツでも際立った数字を残しました。

LSBが本職であるホニ、ヌーリが怪我で離脱しており、CBとして活躍するキルマンがLSBとして起用されたこともあり、攻撃時のサポートやフリーランは物足りず、LWGネトが孤立した要因となりました。

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後半総括

〇圧巻ミドル、モウティーニョ
〇RSBベジェリンがもたらす攻撃の厚み
〇CBダビ・ルイスの退場について

〇圧巻ミドル、モウティーニョ

 もう拍手しかありませんでした。あの位置からあのコースでポストを叩きながらではさすがにGKレノ神もノーチャンスでした。前半終了間際にアーセナルは10人になり、守備ブロックをどう構築し、プレスをどの位置からスタートするのか、誰が誰をケアするのかというのが明確ではなく、名手CMFモウティーニョに感嘆しミドルシュートを打たせてしまいました。1-1を継続し、ワンチャンスで2-1というシナリオが後半早々に崩れたのでアルテタ監督にも同情します。

〇RSBベジェリンがもたらす攻撃の厚み

 RSBベジェリンは前半から効果的な攻め上がりを見せており、攻撃に厚みをもたらしていました。インサイドにポジションを取ることもあれば、韋駄天SBらしく、大外のレーンを駆け抜けるアクションもあるため、非常に有効的な存在でした。

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毎度毎度、サポートのタイミングやフリーランのコース取りセンスを感じますが、肝心のクロス精度に問題があります。その部分を改善できればRSBのポジションも確固たるものとなり、名実ともにアーセナルの中心選手に化けるでしょう。

〇CBダビ・ルイスの退場について

×dogusoとは
×退場は不適格な判断

事件は前半終了間際に起こりました。そもそも前半終了間際というか、アディショナルタイム2分も超えており、ほぼ蹴って終わりだったGKキックとのその後のプレーが続行され、混乱に陥った守備陣はCBダビ・ルイスとCFウィリアン・ジョゼの不可解な接触で完全に破綻しました。CBダビ・ルイスは守備の場面ではもちろんですがリーダーシップを発揮しながら、勇気のある彼にしか出せない縦パスやロングフィードで貢献していただけに不運すぎました。

×DOGSOってなに?

DOGSOとは「Denying Obviously Goal Scoring Opportunity」「決定的得点機械の阻止」という略語です。このような場面においてファールでプレーを止めることは悪質でありレッドカード&PKに値するという規定です。

DOGSOは4つの条件を満たした時に成立します。

1.反則とゴールの距離
2.プレーの方向
3.守備側競技者の位置と数
4.ボールをキープできる、またはコントロールできる可能性
このすべての条件を満たした場合にのみDOGSOが適応され、退場&PKとなります。

今回のCBダビ・ルイスの場合はどうでしょうか。

1. 反則とゴールの距離
→GKと1on1であり近いと言える
2. プレーの方向
→CFジョゼはゴールに向かってプレー
3. 守備側競技者の位置と数
→GKと1on1であり、皆無
4. ボールをキープできる、またはコントロールできる可能性
→コントロールしつつあり、ここで判断が分かれる?
トラップが大きくなった、トラップで収めたという見解が出来そう。

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ということから、DOGSOが適応されるのは主審の主観にもよりそうですね。
それで、PKが与えられるのはアーセナルサポーターもCBダビ・ルイスも恐らく納得でしたが、「レッドカード」「退場」には納得がいきません。

「退場の判断は不適格」

このDOGSO適応時の「三重罰」の解釈について一昨年変更があったためです。
「三重罰」とは「PK」「退場」「次節以降出場停止」のことを言います。守備側にはかなりの罰であり、加重であるという意見が根強くありました。

そこで「決定的得点機会の阻止」におけるファールが「PA内で行われた意図的ではないファール」であった際には、レッドカードではなく、イエローカードに軽減されるというルールです。

☆レッドカード→意図的なファール
       ボールプレーしていない、害意のあるプレー
☆イエローカード→意図的ではないファール
        アクシデンタルな接触、アクシデンタルなハンドボール等

ということからも、物議を毎度醸しているクレイグ・ポーソンにはルールブックを切り刻んで飲ませたいほど、腸が煮えくり返っています。

PLは審判レベルが選手のクオリティに追いついておらず、主審の育成が急務と言われています。国際的にも評価の高い審判であるクラッテンバーグ主審も今回のクレイグ・ポーソンの判断は誤審であると明言しています。

“Referee Craig Pawson and VAR Jon Moss were WRONG to send off David Luiz for his foul on Willian Jose as it was accidental“

本当にまた審判団に試合を盗まれたとアーセナルサポは感じているでしょう。

どこかの赤いチームは、相手チームに前半早々踏みつけられ、相手にレッドカードが提示され、ほぼ90分数的優位で試合を進めたそうですよ。うちとの試合ではエースの彼がCMFジャカを踏みつけたにもかかわらずノーカード。その試合でも大活躍だそうで、いるべきでない存在なのにね。

試合結果<アーセナルvsウルブス>1-2

得点者:‘32ペペ(ARS) ‘45+5ネベスPK(WOL)’49モウティーニョ(WOL)

試合ハイライト

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エピローグ

アーセナルはこれでvsウルブスは昇格後6試合1勝2分3敗となり大きく負け越すことになりました。前半までは勝利間違いなしのテンポでゲームを進め、先制点戻ることが出来ましたが、主審の間違った判断から全てが台無しになりました。PL主審にありがちなのが、自らの判断を絶対に曲げないところにあり、VAR等の判断の補佐になるような存在があるにもかかわらず、自身の判断のみを信じるのはアッパレです。

チームとしては、GKレノ、CBダビ・ルイスを欠くことになり、ここからのアストン・ビラ、リーズ・ユナイテッド、マンチェスター・シティと難敵の3連戦ですがチームで一丸となってこの難局を乗り越えて欲しいです。

ウルブスは9試合ぶりの勝利おめでとうございます。CMFモウティーニョのミドルもアッパレで、RWG/LWGアダマ・トラオレ&ペドロ・ネトの仕掛けも効果的で常に驚異的な存在であり続けました。CFウィリアン・ジョゼもフィットするのも時間の問題でしょう。

イライラの募るミッドウィークですが、切り替えていきましょう!

それではこのへんで、、、

ばいころまる〜

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