見出し画像

#58「アーセナルvsマンチェスター・シティ<マッチプレビュー>PL第25節」

こんちゃ!どうも、いったーです。
今回は「アーセナルvsマンチェスター・シティ<マッチプレビュー>PL第25節」を書いていきたいと思います。

いやぁ昨日の富士ゼロックススーパーカップは凄まじいゲーム展開でしたね。G大阪も自分たちのペースになってからかなりのチャンスがありましたし、新システムの4-3-3も前半2失点となりましたが、可能性を感じる新システムでした。相変わらずの川崎Fは勝負強く、最後のCF小林悠の決勝点はまさに仕事人って感じでしたね。

来週末にはJリーグが開幕しますが、「ストップ・ザ・川崎F」なるチームは現れるのでしょうか。個人的には鹿島アントラーズが最右翼だと思います。もちろん大分トリニータも応援します。

それでは本題「アーセナルvsマンチェスター・シティ<マッチプレビュー>PL第25節」に移りたいと思います。

予想フォーメーション

画像7

ホームチーム:アーセナル
監督:ミケル・アルテタ
フォーメーション:4-2-3-1

アウェイチーム:マンチェスター・シティ(以下マンシティ)
監督:ペップ・グアルディオラ
フォーメーション:4-3-3

対戦成績

アーセナルの47試合23勝10分14敗
ここ12試合2分10敗とアーセナルが1番苦手にしているビッグ6の相手です。
19-20FA杯準決勝では、アーセナルが2-0と久しぶりの勝利を手にし、結果、優勝でした。


前回対戦

2020/10/18 PL第5節 @エティハド・スタジアム
マンシティvsアーセナル (1-0)
得点者:ラヒーム・スターリング

アーセナル前節振り返り

アーセナルは前節vsリーズで久しぶりに勝利を挙げ、連敗を2でストップさせました。50分までに4得点と圧勝ムードでしたが、ひたすらに諦めない姿勢を見せるリーズの勢いに押され、2失点と最終スコアは4-2となりました。

ミッドウィークにはEL Round of 32 1st Legでvsベンフィカを戦いました。中立地でのゲームでしたが、一応アウェイ扱いとなり、1-1と最低限のアウェイゴールを持ち帰ることには成功しました。決定機を逃すシーンが多く、PKの判定も少し厳しめの展開であり、2nd Legは0-0で勝ち抜けという甘い気持ちを捨て、勝利で突破を決めたいです。明るいニュースが入ってきました。この大一番を前にLSBティアニーが実践に復帰し、vsマンシティではスタートから出場予定です。

アーセナル注目ポイント

〇アルテタ監督の手腕
〇ハードワークこそ勝利の近道

〇アルテタ監督の手腕

PL第24節vsリーズでは、各所にマンマークが敷かれ、高いインテンシティとプレーの連続性の部分で、前半開始直後は対応が後手に回りました。時間が経つにつれて対マンマークの戦い方として、1on1をそれぞれ勝利し、ドリブルで剥がして前進することを可能にしました。

一方、疑問符が付いたのが交代策です。またしても最初の交代枠がWGウィリアンになりました。WGウィリアンは爆発力はありませんが、安定したプレーを保証してくれます。しかしながらインサイドに絞ったプレーでもシュートに完結するようなプレーをするわけでもなく、決定的なチャンスを作るわけでもありません。OMFスミス=ロウが左サイドに流れて、LSBやCMFとの関係性を築いていたのに、“浮いている”存在になっていました。言い方を恐れずに言えば、滞る原因となっていました。

vsアストン・ビラでは、WGウィリアンが大外のレーンで相手SBをピン留めし、LSBサカがインサイドに入りながら、ポジションチェンジと少ないボールタッチで、同サイドを攻略し、フィニッシュまで持ち込みました。そのシーンではWGウィリアンのフットボールIQの高さが垣間見え、またベテランならではのチームプレイに徹する姿勢が見られました。(以下vsビラ)

画像8

WGウィリアンがガブリエル・マルティネッリ、ネルソンを押しのけて出場機会が与えられることは”謎”に近いですが、この目立とうとするエゴを出さずに、チームに貢献できる”チームへのコミットメント”の部分が秀でているからだと推測出来ます。

このゲームでは劣勢が予想され、ゲームチェンジャー的な交代枠の使い方が合理的になりそうです。ゆえに、バランスと安定を保証するWGウィリアンではなく、攻守に渡りエネルギッシュで1+1=2ではなく、3にも4にもできる交代枠の使い方を期待したいです。


〇ハードワークこそ勝利の近道

PL屈指のスカッドを誇り、圧倒的な攻撃力を誇るマンシティ相手にするのはどんなチームでも困難です。これまでシティを苦しめてきたのは、超が付くほどのハードワークとチームへのコミットメントを備えたチームでした。

アルテタ監督が求め、よく口にする”チームへのコミットメント”を最大に表現する時がこのゲームになるでしょう。ハードワークとは、リトリートして構えた時の守備に限らず、積極的に前から嵌めに行く時にも求められます。リトリート時には、ボールホルダーへのアプローチの強度、自由を奪うという、言わば身体的なハードワークがメインとなります。

画像9

一方の前線から嵌めに行く守備には、頭脳的なハードさも求められます。もちろん身体的に長い距離を走って、パスコースを限定することも大事です。それよりも重要になるのが、どのコースを限定するのか、ボールの狙い所はどこなのか、相手の攻略したい場所はどこなのか、ということを瞬時に判断し、実行に移すHowの部分を考える、認知するという負荷がかかります。

マンシティは最高の相手であり、身体的なハードワーク、頭脳的なハードワークどちらにおいても、1つの判断ミス、サボりが命取りになるのはこれまで嫌という程感じてきたはずです。一体感と意思統一しながらハードワーク出来るかどうかも注目です。

<シティ得意のパータン>

<RWGマレズからの仕掛け①>

LSBティアニーが寄せた場合には、スターリングがCBとSBのエアポケットに侵入し、綻びを狙います。
また、RWGマレズの仕掛けも、脅威であるために、判断を迫られます。

画像14

<RWGマレズ仕掛け②>

RWGぺぺが寄せた場合には、ハーフレーンにRIHケビン・デ・ブラインが得意のゾーンに侵入する攻撃がメインです。そこからファーサイドのLWGに向かい、ロブボールでも、グラウンダーの速いクロスでも多様な球種を持つために、確実に脅威になります。

画像15

マンシティ注目ポイント

〇可変システムの行方
〇CFの人材は?

〇可変システムの行方

今季のシティは偽SBに代表されるような、攻撃時と守備時でシフトチェンジする可変システム積極的に取り入れているように見受けられます。
以下の4つのシステムが代表的に再現されていると考えます。

基本システム:4-3-3

<2-3-2-3>

画像10

RSB/LSB共にインサイドに絞りながら、中盤に枚数を加えます。サイドのレーンが不在になるために、WGを張らせて”幅”を取らせます。ボールサイドのWGが仕掛けやすい環境を整えるために、アイソレーションを選択することもあります。

<3-1-2-4>

画像11

DMFがDFラインに組み込まれ、真ん中や外側に降り、中央の3レーンを埋めます。SBが中盤に組み込まれます。LWGがインサイドに絞ることで、LSBの前方のレーンが空くことで、オーバーラップを誘発させます。LSBはメンディが多く、槍のような働きをします。

<3-1-3-3>

画像12

DMFがLSB+2CBとともにダイヤモンドを形成し、菱形の頂点を務めます。ビルドアップの出口になりやすく、その分相手のOMFやCFがDMFへの縦パスのコースを消しに来ます。そのコースを消されたDMFへのパスコースをサポートするために、RSBがIHに入り込み、LIHと共に縦パスの受け手になることが多いです。DMFを底にしてRSB/LIH/RIHの4人で新たな菱形を形成します。

<3-2-2-3>

画像13

RSBがDMFの横に入ることで、中盤をサポートします。いわゆる、カンセロ・ロールです。満遍なく全レーンを埋めることでペップの好むシステマチックなポゼッションを実現します。菱形、正三角形を連続して作ることで左右前後斜めのパスコースを用意することが出来るため効果的です。

〇CFの人材は?

マンシティは、リーグ屈指のスカッドを誇り、各ポジションに2人ずつ各国代表クラスを揃えているため、様々な組み合わせが考えられます。加えて、元々フットボールIQの高い選手を揃える傾向があり、現代サッカー界トップの監督の戦術を落とし込まれているため、個人能力に加えて、個人戦術も巧みであるため、誰がどのポジションで出場しても、チームとして変わらないクオリティを保つことができます。
ゆえに1軍やスタメンという概念はなく、プレーヤーをラージグループとして扱う傾向があります。

CFはこれまで、アルゼンチン代表であり、クラブのレジェンドてもあるCFクン・アグエロが務めていました。彼はPLにおける外国人歴代最多得点を記録しており、180ゴールを記録しています。これは現役選手トップの数字でもあります。

セカンドチョイスにはブラジル代表であるCFガブリエル・ジェズスが控えています。怪我で離脱しがちなアグエロの替わりとして、今季は多くの出場機会を得ていますが、今季は未だ4ゴールとイージーミスが目立ち、攻撃陣の柱となりきれていません。

他にも、CFにはフィル・フォーデン、ケビン・デ・ブラインら本来OMF/CMF/WGを務める選手も務めることがあります。

フォーメーション表記はただの電話番号と同じ

というペップの理論がある通り、前線のポジションの概念がほぼとっぱらわれているため、誰が最前線にいても、流動的に、複数人がPA内に出たり入ったりします。
アーセナルはゾーンで付くのか、マンマーク気味に付くのかしっかりと決めて、マークの受け渡しを注意しなければなりません。

注目選手<アーセナル>

〇#7 Bukayo Sakaブカヨ・サカ
〇#6 Gabriel.Mガブリエル・マガリャンイス

〇#7 Bukayo Sakaブカヨ・サカ

画像3

今季のアーセナルが悲惨なシーズンを過ごしていることは皆さんご存知ですが、最小限に抑えているのは、”神の子”ブカヨ・サカの存在があるのは間違いありません。今季からこれまでレジェンドが着用してきた、重たい背番号7を自分の番号にしつつあります。

右サイドでコンビを組むのRSBベジェリンであり、アカデミーの先輩でもあります。これまではRSHサカがインサイドに入りながら、利き足の左足でカットインしチャンスメイクという形が多くありましたが、RSBベジェリンが大外レーンを駆け上がった後のクロス精度があまりにもチャンスにならない状態でした。

その状況を打開するために、大外レーンにRSHサカが張り出し、WG的な役割を果たします。残されたRSBベジェリンはインサイドのレーンを駆け上がり、新たなオプションとなっています。同年代のマンシティ所属、フィル・フォーデンとのライバル対決もこの試合の注目ポイントです。

〇#6 Gabriel.Mガブリエル・マガリャンイス

画像4

ブラジルの新たな壁が帰ってきました。The Rockが相応しいレベルでゴール前の門番として立ちはだかります。新型コロナウィルスと出場停止が重なり長期離脱をしており、実践から遠ざかっていました。1月末に復帰してFA杯vsセインツで復帰するものの、試合立ち上がりのイージーミスや注意が散漫になる傾向があり、CBはダビ・ルイスとロブ・ホールディングのペアがファーストチョイスになってしまいました。

しかしながら、2月頭のvsウルブスではもう言及しませんが、盗まれたPK&退場&出場停止の3重罰をCBダビ・ルイスに下り、再びCBガブリエル・マガリャンイスにチャンスが巡ってきました。

前節vsリーズ相手にマンマークの真っ向勝負を挑んだアーセナルは1人あたりのカバーする範囲が広くなり、DFの背後には広大なスペースが広がりましたが、背後へのロングボールもCBガブリエル・マガリャンイスの迅速のカバーにより未然に防ぎました。

CBとして重要な素質である1on1の強さ、カバーへのスピード、ヘディング、攻撃面では左足のフィード、縦パスのルートのセンスが光るため、ポジティブトランジション(守備から攻撃への移行)ではキーパソンであります。シティに押し込まれる展開が想定されるので、守備の柱として期待出来ます。

注目選手<マンシティ>

〇#47 Phil Fodenフィル・フォーデン
〇#3 Ruben Dias ルーベン・ディアス

〇#47 Phil Fodenフィル・フォーデン

画像5

もはや、シティの未来という存在からシティの顔になりつつある攻撃の逸材です。シティがアカデミー施設や育成にも投資し始めてからの最高傑作であり、現代的な選手であります。

ルックアップしながら、さらすドリブルはトップレベルであり、次のプレーであるパスやシュートへの移行が小さなモーションで行うことができます。CMFとして活躍するのがこれまでで、その前のゾーンでも存在感を発揮していましたが、今季になりWGとしての素質が開花しました。顕著だったのが第23節vsリバプール(1-4)では、4点目のゴールを叩き込み息の根を止めました。逆足WGとして、左足で持ちながら細かいステップで半歩分だけボールを外し、ニア上に蹴り込むセンスと実行できるだけの技術はさすがの一言で、GKアリソンはノーチャンでした。

アーセナル所属のRSHブカヨ・サカとは同世代であり、互いに意識しているところはあると思います。各クラブでも期待のホープから”核”に変遷しつつあり、多くの得点に絡んでいます。ティーンエージャーとしてはPLの顔として活躍している為、この試合のみならず、今後も期待できるプレーヤーです。

〇#3 Ruben Dias ルーベン・ディアス

画像6

今夏、マンチェスターに舞い降りたチームを完成させるための最後のピースです。CBヴァンサン・コンパニー以来、DFリーダー不在が続いていたマンシティにとっては打って付けの選手です。これまでCBにはオタメンディ(現ベンフィカ)、ラポルテ、ストーンズ、E・ガルシア、ネイサン・アケ等、クオリティには最高レベルにある選手を揃えています。ペップが目指すスタイルに合致した、足元のスキルが高いCBが多く、空中戦のバトルやシンプルな1on1等には不安があり、安定感とは無縁のメンバーでした。

そこに新風を吹き込んだのがCBルーベン・ディアスです。

現代的なフットボールにも合致する足元のスキルの高さに加え、両足長いボールを蹴ることができ、広いスペースをカバーするだけのスピードを兼ね備えます。大怪我もないという魅力に加えて、まだ23歳です。前所属ベンフィカではキャプテンを務めるだけのキャプテンシーを備えます。

CBヴァンサン・コンパニー以来のDFリーダーたる所以は、ひっきりなしに喋り続けていることです。このご時世的に飛沫はやばそうですが。リーダーとしては似ているものの、CBコンパニーとCBルーベン・ディアスの大きな違いは、ルーベン・ディアスは味方選手特に、ストーンズを動かすことが出来ることです。的確な指示を受けたストーンズは、自らの欠点であったポジショニングミスや、イージーミスを克服し、この秋から覚醒を果たしています。

これまで、マンシティは2020/11/22のPL第9節vsスパーズ(2-0)にリードを奪われて以来、リードすら許さない磐石さです。その安定したDFラインを統制しているのは間違いなく新加入CBルーベン・ディアスで間違いありません。

ブカヨ・サカとフィル・フォーデンの比較

画像16

画像17

画像18

ストップ・ザ・シティ

これまで、マンシティは公式戦15連勝記録を達成しています。
その中で1度もリードを奪われたことはなく、先制点を決めて試合をコントロール術を備えています。

しかしながら、アーセナルにも最高のデータがあります。
これまでのペップが率いたチームの最多連勝を2度止めたのはアーセナルです。
それが以下の画像です。

画像1

最大出力を出せば、どんなチームにも勝つことができ、どんなチームにもコロッと負けるのがアーセナルです。この”らしさ”を発揮するのは、今こそこの時です。

2020/02/21 25:30 Kick Off!!

画像2

それではこのへんで、、、

ばいころまる〜


この記事が参加している募集

スキしてみて

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?