見出し画像

#44「20-21シーズンアーセナル選手名鑑~FW編~」

こんちゃ!どうも、いったーです。
今回は「20-21シーズンアーセナル選手名鑑~FW編~」を書いていきたいと思います。11月末にGK・SB編から書き始めた選手名鑑もついにFW編を迎えました。Jリーグとの並行やミッドウィークの試合等でなかなか書き始められず、もやもやしていました。
過去の「GK・SB編」「CB編」「MF編①」「MF編②」は以下に貼るので、よろしければご覧ください。

それでは本題の選手紹介に入っていきましょう。

【FW編】

#9 Alexandre Lacazette(アレクサンドル・ラカゼット)フランス代表 前所属:リヨン 29歳
#12 Willian (ウィリアン)元ブラジル代表 前所属:チェルシー 32歳
#14 Pierre-Emerick Aubameyang (ピエール・エメリック・オーバメヤン)ガボン代表 前所属:ドルトムント 31歳
#19 Nicolas Pepe(ニコラス・ぺぺ)コートジボワール代表 前所属:リール 25歳
#30 Eddie Nketia(エディ・エンケティア)U21イングランド代表 アカデミー出身 21歳
#35 Gabriel Martinelli(ガブリエル・マルティネッリ)U21ブラジル代表 前所属:イトゥアーノ19歳

#9 Alexandre Lacazette(アレクサンドル・ラカゼット)フランス代表 前所属:リヨン 29歳

画像1

 PL所属のCFで最も過小評価されている選手はCFラカゼットに違いありません。ヘディングが強い、スピードがある、得点が多いというような傑出した能力があるわけではありませんが、全能力がバランスよく高く、“賢い”プレーが特徴です。

 屈強なCBを背負いながら縦パスを受け、次の展開に移すプレーが現在のアーセナルを輝かせています。特に成長著しいOMFスミス=ロウ、RSHサカとの相性は抜群であり、スペースを空ければ、入り込む、スペースを空けるためにポジションを動く等の感覚的に意思疎通しているとわかるような場面が多くみられます。上背はないものの、強靭な体幹を活かしながら、ボールを隠し、コントロールするプレーは職人の領域です。

 今季は相棒LWGオーバメヤンが不調であり、アーセナルの得点源はCFラカゼットになっており、トップスコアラーです。これまではシーズン2桁に乗れば御の字と言った得点ペースでしたが、今季はこれまで20試合で8ゴールとシーズン15点を狙えるペースで得点を重ねています。なんといってもPA内での得点の嗅覚、ポジショニングは一級品であり、クロスからの得点が多い印象です。
 加えて、決勝点、先制点等の勝ち点に直接関与する得点が多く、アーセナルに多くの勝ち点をもたらせている点も頼りになる存在と言えるでしょう。

 近年ではCFは得点を重ねるだけではなく、前線でのファーストディフェンダーとしての守備も求められるようになりました。運動量が豊富で、試合でも幾度となくプレスバックしてくれるCFラカゼットは非常に貴重な存在であります。一時期、PLで先発から外れた時期にアーセナル勝利から遠ざかり、不調にあえぎました。一方で、12月中旬から先発復帰し、プレスバックや相手DFを背負いながら縦パスを受けるプレーでチームを救い、調子を上向きにもっていきました。
 ロッカールームでも親友でキャプテンのLWGオーバメヤンと共にムードメーカーであり、いい兄貴分としてリスペクトを集めています。これから後半戦アーセナルが上位に食い込み、CL権争いに踏みとどまるためには、このCFラカゼットとLWGオーバメヤンのコンビの活躍が不可欠です。

#12 Willian (ウィリアン)元ブラジル代表 前所属:チェルシー 32歳

画像3

ブラジル出身のアフロマンはもう32歳になってしまいました。ベテラン選手とは複数契約をあまり結ばない傾向にあるアーセナルが高給でかつ3年契約でライバルチェルシーからの加入という異例の移籍になりました。

 RWGペペに刺激を与え成長を促すための良きバックアッパーになるはずでしたが、今季開幕戦vsフラムでは即スタメンに滑り込み、2アシストを記録、チェルシーの10番は伊達じゃないところを見せつけました。ところが、ポジション争いをするはずのRWGペペとともに調子が上がらず、RWG/RSHのポジションは19歳のブカヨ・サカに奪われてしまいました。

 2列目のポジションならどこでも可能という、よく言えばユーティリティ性、悪くいえば、便利屋として起用されることが多くなりました。特に4-2-3-1にシステム変更してからは、ボールスキルの高さや、空間把握能力の高さから「3」の中央であるOMFで起用されることが増えました。右サイドと左サイドを繋ぐ”ハブ”として貢献しましたが、2ライン間で縦パスを受ける動きや、侵入していく積極性が足りず、停滞していた攻撃陣を活性化することが出来ず、定着できませんでした。

 RWGが本職ながらも、ネガティブトランジションやプレスバックというプレーでの守備での貢献度は非常に高いです。それはチェルシー時代には逆のLWGアザールが攻撃の核でありバランス役を担い、ブラジル代表ではLWGには”王様”ネイマールが君臨していたということもあり、長年攻守のバランス感覚を研ぎ澄ましてきました。実は今季アーセナルではアシスト数は3で、トップの数字です。後半戦はOMFスミス=ロウのバックアッパーとして有事の際にはコンディションを整えて、本領発揮として欲しいです。
PL内でのブラジル人ではDFダビ・ルイスと並んで古参選手となっており、人格者としてロッカールームでも、対戦相手からもリスペクトを獲得しています。

#14 Pierre-Emerick Aubameyang (ピエール・エメリック・オーバメヤン)ガボン代表 前所属:ドルトムント 31歳

画像4

アーセナルのキャプテンであり、エースストライカーであり、現チームの象徴であるLWGオーバメヤン。今夏は契約問題に揺れましたが、FA杯では準決勝vsマンチェスター・シティ、決勝vsチェルシーではチームの全得点となる4得点を叩き込み、FA杯優勝の立役者となり、大型契約を締結し、残留を宣言しました。PLでは2シーズンで22点ずつ決め、得点王を1度獲得。名実ともにリーグトップクラスの実力を発揮している真のストライカーです。
一方で、大型契約締結後の今季は、これまでのペースで得点量差とはいかず、モチベーションの低下、年齢による劣化等がSNSを賑わせることになりました。彼の成績の低下と表裏一体のようにアーセナルのチームとしての成績もふるわず、彼のトレードマークであった陽気な性格から生まれる太陽のような笑顔も影を潜めることになりました。
 今季はCF起用も増え、苦手なDFを背負いながら縦パスを受けたり、狭いスペースでのプレーを求められたりするようになったのが不調の原因ではないかと考えます。元々、彼の得意なポジションはLWGであり、オープンスペースに向かって走り込みながらフィニッシュにもっていくプレーが得意でした。あくまでもカウンターのような彼の前に広大なスペースが広がっている時に最大の能力を発揮します。

 昨季終盤から得点を量産できたのもGKからパスを繋ぎ、相手を自陣内におびき寄せる“疑似カウンター”において、右サイドからボールを出し、CFラカゼットが中盤に降りてきて、サイドをチェンジし、LWGオーバメヤンが仕留めるという形が十八番で、FA杯準決勝vsマンチェスター・シティでの先制点、決勝vsチェルシーでの2点目、コミュニティーシールドvsリバプールの先制点、開幕戦vsフラムの先制点等がまさにその形です。
 また、ゴール欠乏症に陥った際も、献身的にプレスバック、球際でのデュエル等体を張ったプレーをこなしながら守備面でのチームへの貢献も大きいです。
 ここ1週間はプライベートな問題から一時チームを離れていました。これまでは、いつもチームがLWGオーバメヤンの得点力に助けられていましたが、今回はチームみんながLWGオーバメヤンを支える時ということで、PL第20節vsセインツではRSHサカ、CFラカゼットがゴールセレブレーションでLWGオーバメヤンへのサポートを表現しました。

画像4


LWGオーバメヤンは、契約更新時に「アーセナルはファミリーのような居心地の良さを感じるよ。結束の重要性」を語っていました。そんな大エースとなったガボン人は、常に上を向いています。豊かなスピードを活かしながら得意の左45°から右足でファーサイドに流し込む姿はあの“キング・アンリ”を彷彿させます。だって14番を背負いながら、左腕にはアームバンドが巻かれているのですから。

#19 Nicolas Pepe(ニコラス・ぺぺ)コートジボワール代表 前所属:リール 25歳

画像5

 期待感に包まれクラブレコードの7200万£(=92億円)を支払い、クラブのニュースターとして獲得してから早1年半。彼は自身の能力を完全に発揮したとは言い難いプレーぶりです。
 誰もが獲得した時には、LWGオーバメヤン、CFラカゼット、RWGぺぺというセットでPLを蹂躙すると夢見たことでしょう。現在RWGぺぺは継続的に長い時間プレーすることはかなわず、19歳神の子RSHサカにポジションを奪われてしまいました。(FA杯vsセインツ、PLvsセインツは連続出場しました。)PL独特のリズムについていけてないのもありますが、根本的な問題はこのチームの中心はLWGオーバメヤンであり、RWGぺぺではないということです。
 大爆発したリール時代は38試合22G11Aという記録を残し、リーグアンでベストのアタッカーとして認知されていました。あの頃はRWGぺぺがチームの中心であり、カウンター時にはまずRWGぺぺにボールが預けられ、ドリブルで仕掛けることが許されていました。また、リールはカウンターサッカーを志向していたため、目の前には広大なスペースが広がっており、仕掛け放題でした。
 しかしながらアーセナルでは、右サイドで作りながら、左サイドからインサイドのポジションを移してくるLWGオーバメヤンが仕留めるような構造になっています。そのため、RWGぺぺが自由に仕掛けると時間を消費してしまい、次のプレーへの移行が遅くなります。また、RWGぺぺには複数枚のDFがマークに来るため、ボールロストの可能性も高いです。そのため、球離れという点では改善が必要です。
 また、守備での貢献も求められます。リール時代はある程度守備の免除のような対偶でしたが、アーセナルではそうはいきません。ネガティブトランジションでのプレスや激しい球際でも勇敢にバトルする必要があります。
 持てる才能は最上級であり、彼の左足の精度とドリブルを活かさない手はありません。そのため、アルテタ監督がよく口にする「チームに対するコミットメント」を忠実に表現し、RSBベジェリンとのコンビネーションを高めていけば、すぐにポジションを奪い返すのは難しいかもしれませんが、ジョーカーとして存在感を高めてほしいです。#ぺぺを諦めない

#30 Eddie Nketia(エディ・エンケティア)U21イングランド代表 アカデミー出身 21歳

画像6

 アーセナルアカデミー出身ではありますが、チェルシーアカデミーにU14まで所属していました。同年代にはCFタミー・エイブラハムがいたために、契約更新をされず、そのタイミングで同じロンドン日に本拠地を置く、アーセナルアカデミーにやってきました。昨季はシーズンローンで当時チャンピオンシップでは首位だったリーズ・ユナイテッドに移籍し、途中出場が多いながらも前半戦でトータル5Gを決め、スーパーサブ的な役割を確立しました。しかしながら、CFバンフォードの牙城を崩せず、1月にローンを打ち切り、アーセナルに戻ってきました。
 戻ってきてからは昨季途中はスタートから出る試合があったものの、最近ではベンチを温める時間が増えてきています。裏に抜け出すスピードが大きな特徴であり、相手DFを置き去りにするスピードスターです。またPA内での5mの速さも魅力で、DFの視界から消えながら、シュートやアシスト等の決定的なチャンスに結びつけることも多いです。アーセナルアカデミー出身ということからも、ワンタッチプレーや、パス&ムーブの動きが染みついており、途中出場でもチームを活性化することが出来ます。12月の第13節vsセインツではLWGオーバメヤンのゴールをワンタッチパスでアシストし、長らく遠ざかっていたオープンプレーからのゴールを演出しました。
 ELでは6試合に出場し、3GとPLよりはレベルの下がるゲームでは、別格の働きでした。CFラカゼット&LWGオーバメヤンも30代に乗ってしまったため、次世代のエースストライカーとしてアーセナルからは大きな期待を受けています。短い出場時間ではありますが、勝ち点に直接貢献できるようなプレーを継続的に見せ、自身の価値を証明して欲しいです。
 代表シーンではU21イングランド代表ではエースストライカーとして君臨し、キャプテンマークも巻くほどの中心選手です。今年あの伝説的なストライカーアラン・シアラーが持つU21通算得点記録を塗り替え、14Gを記録しました。

#35 Gabriel Martinelli(ガブリエル・マルティネッリ)U21ブラジル代表 前所属:イトゥアーノ19歳

画像7

 「君の名は希望」まさにその言葉がぴったりです。ブラジル4部イトゥアーノからやってきた若者が何者なのか、加入当時は誰も知りませんでした。昨季は公式戦で26試合10G4Aを記録し、98/99シーズンのCFニコラ・アネルカ以来の達成となりました。

2019年は11月から12月にかけて1度も勝てなかったなかで、未勝利記録をストップした試合vsハマーズでは先制点を決め、18歳でのゴールとなり、PL初先発の即ゴールにおける最年少記録を作りました。また、昨季vsチェルシーでは自陣PA付近からCMFカンテを抜き去り約60mのドリブルシュートを決め、10人ながらも2-2となった試合の立役者になりました。残念ながら、その後は練習中に膝の怪我を負い、2020年12月まで長期離脱をしていました。
 彼は攻守にわたりエネルギッシュのあるプレーが持ち味です。LWGが得意とするポジションであり、ドリブルも得意ながらも、オフ・ザ・ボールの動き出しやマークの外す動きが秀逸で、あのリバプール監督ユルゲン・クロップに「今世紀における才能の1人」と言わしめました。足元で受けるプレーやコンビネーションではまだまだ改善の余地が残りますが、同年代のOMFスミス=ロウ、RSHブカヨ・サカが活躍していることに触発され、今季中に大ブレイクを遂げても不思議ではありません。

LWGでもCFでも関係なく能力を発揮できるので将来的にはアーセナルにとって大きな戦力になるでしょう。
 LWGオーバメヤンと同じように、ネガティブトランジションでの強烈なプレスが印象的です。ボールロスト後に狩りをするような勢いでボールを追い回す姿は、守備陣にとっては心強く、また相手のカウンターを発動するにも厄介な存在であります。

 代表歴で言うと、19歳ながらもU23ブラジル代表に招集され、飛び級でも存在感を示すとともに、今季から加入したCBガブリエル・マガリャンイスもいるため心強いに違いありません。またイタリア代表も選択肢にあるために、今後の活躍によってはブラジル代表とイタリア代表とで招集におけるバトルが勃発する可能性もあります。

今後の20-21アーセナル選手名鑑

「1月の新加入選手」「注目のアカデミー/レンタル組」を書いていきたいと思います。

今週末はvsマンチェスター・ユナイテッドがありますね。

シーズンダブルの大チャンスです。

画像8

画像9

画像10

それではこのへんで、、、

ばいころまる~

この記事が参加している募集

スキしてみて

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?