ボヘミアンラプソディー感想

世界一格好つけた男『ボヘミアン・ラプソディ』

映画感想シネマパラダイスの2本目は

『ボヘミアン・ラプソディ』だァー!!

今年一番よかった映画は何かな? 『スリー・ビルボード』かなぁとか思ってたら、やってきたぜ、イギリスから超すげえ映画が!!
暫定今年1位!!!

唯一無二のロックバンド「QUEEN」のフロントマン、フレディ・マーキュリーの映画さ。
このマガジンでは、ネタバレすれすれを攻めたいと思ってる。映画を見てもらいたい! と思ってるから、感想という名のプレゼンなのさ。
肝心なことは言わないし、やっぱあの音楽は映画館で体感してなんぼだから、この記事読んだら劇場に行って欲しい。でも、劇場ではスマホの電源を切ろうな。マナーモードの音が4回鳴ったのを、俺は覚えてる。いいか? 劇場内では電源切るのがマナーなんだぜ。

話を戻そう

映画だと彼らはトントン拍子でのし上がっていくけど、本当はめちゃくちゃこき下ろされて、実際はそんなことはなかった。デビューアルバムはイギリスの雑誌に「バケツ一杯分の小便」って書かれたんだ。
なんで違うのか? それは多分制作にギターのブライアン・メイとドラマーのロジャー・テイラーが関わってるから格好つけたかったんだろうな。

ロックンローラーは格好つけてなんぼなんだ
言動共に格好いいのが、条件なんだぜ!

オープニングの20世紀FOXのファンファーレが二人の演奏だってんだから、QUEENファンだから敢えて観ないって奴は、聴きに行くべきだぜ。QUEEN知ってるから、本当と違うじゃんって言う人もいると思うけど、二人がこれで良いつってんだから、そういうことにしとこうじゃないか。
監督交代したりして大変だったみたいだけど、それでもこの映画が超格好良いのは、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが格好つけたがったおかげだと勝手に解釈するぜ。ブライアン・シンガーも頑張ったと思うけどね。

なんでこの映画が今年1番すごいと思ったのか?

QUEENファンだったから小ネタにくすりと来たとかそれだけじゃないぜ。フレディ・マーキュリーという一人の人間を丁寧に描き切ったと思ったからさ。音楽映画というよりも人間ドラマとしての方が見応えがある。

映画内でのフレディは自分がゲイであることに葛藤している。それ故になのか、人の愛し方がわからない、だけど誰かを愛したいともがくフレディの姿にヒリヒリしたよ。厳しい家庭・人の愛し方がわからない、というフレディに痛いほど共感するね。

恋人のメアリーのことを、大切な人だと思ってるんだ。
だけど、この愛は友愛なのか恋愛なのか? おそらく友愛さ。
フレディは「愛」に飛びついた人間だと思う。愛はいつだって眩しいんだ。手を伸ばしたくなるんだ。そして身を焦がすんだ。悲しくなるね。

苦しみながらも前進し続け、失敗を犯し、他人を傷つけ、それを自責する。
そんな彼が辿り着いた、「自分はパフォーマーだから音楽を通してなら誰とでも家族になれるんだ」という境地にめちゃくちゃ泣いちまったよ。

ライブエイド(アフリカの飢餓問題へのチャリティコンサート。QUEENはロンドンのウェンブリースタジアムで7万2千人の前で約20分演奏した)シーンは圧巻。普段だったら観客側しか見られないけど、QUEEN側から、はたは関係者視点からもライブを見られるんだから、やっぱ映画ってのはすごいぜ。

前述したけど、ロックスターってのは格好つけないといけない。フレディのことみんなパッと見どう思うよ? 町で見かけたらどう思うよ?
……言わなくてもわかるぜ。

でも、ステージに立ったフレディのことをみんなどう思う?
格好いいだろ? ステージの上のロックンローラーは、格好良くないといけないのさ。男の子たちの憧れ背負ってるからな!

フレディはロックスターとしてのプレッシャーもあったと思う。本当の自分がわからないのに、容姿のコンプレックスや私生活の問題なんて気にしてないぜ、と最高に格好つけないといけないんだ。苦しかったと思うね。

精神的に一人だった彼が、メンバーに囲まれてライブエイドのステージに上がっていくのを観て、泣かずにはいられない。(映画の冒頭で私語を喋った隣のおっさんのことを呪いかけたけど、泣いてたから許すことにしたよ)
フレディはなんでこんなに苦しまなければならないんだよ、と見ていて辛かったけど、その代わりに音楽の才能があって良かったね、と心の底から思えたよ。
ここでこの曲かッ!! という物語に合ったQUEENの曲が始まるのも最高だ。説得力増し増しッ!
あと、バンドメンバーとのやりとりにニヤリとしたり、ライブシーンで思わず泣く観客を見て、わかるぞ、と思った。キャストもなんとなく似てるんだよなぁ。(ベーシストのジョン・ディーコンは久米宏に似てる)

まとめると、この映画は、ファルーク・バルサラという男が、フレディ・マーキュリーという新しい本当の自分になるのが描かれているのさ。

一人の人間が別人になり、世界中を未だに熱狂させてる。これってすごい人間ドラマじゃないか?

もちろん、フレディのことはフレディにしかわからない。だけど、ブライアン・メイとロジャー・テイラーがこれでいいっつってんだから、これでいいじゃん。

『ボヘミアン・ラプソディ』以上ッ!

ではではまたまた

【ブライアン・シンガー監督の主な別作品】
ユージュアル・サスペクツ(1995)
X-メン シリーズ(2000〜2018)
【QUEENどれから聴けば良い?】
BESTやこの映画のサントラでもいいけど、最初のアルバム「戦慄の王女」から順繰り聞くのが良いぜ。変遷がわかると楽しいからな。個人的にはアルバム「シアハートアタック」が好きさ。

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