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ラブアタックは突然に… 9

〇〇)…おはよ〜…あ、そうか…桜、いないんだっけか

桜が家を出てから一夜明けた。
俺は1人で身支度をして、学校に行く

〇〇)…(そうだ…忘れ物ないかな…)

「〇〇なんて、大嫌い!」

俺にはアイツの言葉が重くのしかかっていた。

1人で学校に登校すると、桜はいなかった。

〇〇)…(あれ?アイツ来ないの?)

和)おはよ!〇〇!
〇〇)…おはよ
和)…あれ?桜…今日いないね…
〇〇)…
和)一緒じゃないの?

〇〇)…ごめん

俺は席を立つ

和)…変なの…

結局その日、桜が学校に来ることはなかった。桜は欠席。理由は風邪だと先生から朝のHRで聞かさせれた。

和)…桜休みなんて珍しいよね。昨日あれほど元気だったのにさ

〇〇)…
和)…〇〇?もしかして桜となんかあったの?

〇〇)…まぁ…ちょっと…

和)何があったの…?
〇〇)…喧嘩。
和)えっ?!どうして?!

〇〇)…俺にも良くわかんない。桜は俺と一緒にいる事が限界で、出て行くとか訳わからないこと言ってきてさ…
和)…それって…

〇〇)だから出ていけって言ったの。
和)…どうしてそんな事言ったの?
〇〇)…わかんない…けど、これは俺と桜の問題だから口出ししないで?

和)…
〇〇)それと…俺、今家に1人でいるから…

和)…?
〇〇)…よかったら今日か明日泊まりに来ない?

和)…いいの?でも桜に悪いよ…
〇〇)…もう知らないよ。桜なんか。
和)…

少し気分転換にと、廊下に出ると美空がいた
美空)あれ?〇〇1人?
〇〇)…ん?

美空)…さくたんどうしたの?和は?
〇〇)和は教室。

美空)…さくたんは?
〇〇)…え…



美空)喧嘩?
〇〇)…うん、でもアイツが最初にもう限界とか意味わかんない事言い始めるからさ。嫌なら出ていけって言ったんだよ。

美空)…それは言い過ぎだよ
〇〇)…まぁね
美空)…早く謝りなよ。

〇〇)…アイツ、今日学校来てないし。
美空)え?
〇〇)…もう訳分からん。

桜の家

桜)…

私は自分のベッドの上で布団にうずくまっていた。
別に風邪ひいたわけでもないし、身体が悪いわけでもない。ただ〇〇には会いたくなかったから仮病を使った。

桜)…

目を閉じれば〇〇の事が思い浮かぶ。
「出ていけばいいじゃん。」

この言葉を思い出すだけで、胸が苦しくなる

そんな中、和からLINEが来た

『具合どう?』
「まぁ良くはなった」

『明日学校に来れる?』
「行きたくない。」

『どうして?』
「〇〇に会いたくない」

『〇〇から事情は聞いた』
『〇〇も少し元気なかったよ?』

じゃあ…なんであんな事言ったの?

『とりあえず明日学校においで?生徒会の仕事もあるし、みっくも皆んな待ってるよ?』

和はなんも知らないくせに…

私は既読をつけただけで、返信するのをやめた。

_________________

夜、和が家にやってきた

和)お邪魔します〜
〇〇)…どうぞ
和)…うわ。すごい

〇〇)和がくるからちょっと奮発してみた



〇〇)いただきまーす
和)いただきます
〇〇)…

和)ねぇ
〇〇)ん?
和)どうして私を呼んだの?
〇〇)…それは…

〇〇)…和もきてみたいだろうなって…それに今の俺の心の拠り所和しかいないしね

俺は失笑して、誤魔化した。

和)…
〇〇)ちょっと和に甘えたいな今日は。
和)〇〇…何言ってるの///

私にはわかる。桜と喧嘩したとはいえ、〇〇にいつものような覇気がなかった。
私の前で、無理に笑顔を作ろうとしている。

〇〇)ほら早くご飯食べないと冷めちゃうよ?
和)あっ…う、うん!

…夜ご飯を食べた後、ソファに座った私の膝の上には〇〇の頭があった

〇〇)…

和)…〇〇?
〇〇)ん?
和)…寂しいの?
〇〇)…さぁね。

本当は桜がいなくて寂しいんだろう。
だから私を家に呼んだんだ。

〇〇)…
和)ねぇ〇〇?

〇〇)ん?
和)…私も、桜と同じ事やってみたい///
〇〇)…
和)…私、我慢できないの…!

〇〇)…和…

〇〇は起き上がると私にキスをして、私も〇〇のキスに応える

〇〇)…ベッドに行こうか。
和)うん///

〇〇に押し倒されて、生まれた時の状態にされる私。
初めてこんなに〇〇を近くで〇〇を感じる事ができた。
それに私の初めてはこの人に捧げると決めていた。



俺と和は2人でベッドに入っていた

〇〇)…

和)私の初めては〇〇って決めてたんだ。
〇〇)そうなの?
和)…うん///
〇〇)…ありがとう和…ちょっとスッキリしたかも

和)私こそ…///
〇〇)ここで今日と同じ事、桜ともしたし。
和)…私そろそろ帰らなくちゃ。

〇〇)そうか

制服に着替える和。

和)それじゃ、また明日。
〇〇)うん、またね。

次の日、桜が登校してきた

和)おはよ

桜)…おはよ。

桜は隣の席だが、特に目を合わせようとはしなかった。
俺も桜とは目を合わせず、晴也と談笑していた

晴也)お、川﨑ちゃんじゃん!〇〇!
〇〇)あっ…うん…
晴也)〇〇?

喧嘩…というよりは冷戦に近かった

授業中、桜が消しゴムを落とした

桜)あっ…
〇〇)…

拾ってやろうとしたが…頭の中で”なにか”が俺を制止した。

桜)…よいしょ…

〇〇)…
桜)…(〇〇…)

放課後の生徒会の仕事でも険悪な冷戦ムードは続く

〇〇)…これ、咲月変わってくれない?

咲月)え?

黎人)…どうした〇〇?あの転校生と一緒なんだぞ?
〇〇)…黎人…お前今日…頭にゴミついてるぞ。

黎人)…なっ!

俺は黎人に吐き捨てた

桜)…和。変わって?
和)え?

桜)黎人君と作業やりたくない。
黎人)は?おいおい…転校生〜お前までどうしたんだよ

桜)黎人君。貴方、私のクラスどころか学年で評判ガタ落ちよ?

黎人)…なっ!!?

咲月)和?
和)ん?

咲月)あの2人…今日どうしちゃったの?
和)…ちょっとね…色々あって…〇〇は…遥香先輩達と…作業してるね…

遥香)…〇〇君?
〇〇)はい?
遥香)桜ちゃんと何かあったの?


さくら)…今日、桜ちゃんもだけど様子変だよ?2人とも五十嵐君にあんな事言うような人間じゃないよ?

〇〇)…ちょっとアイツにストレス溜まってたんで…言い返しただけですよ。

遥香)…そうなんだ…

生徒会の仕事が終わり、下校する…

和)…〇〇!桜!一緒に帰ろ?
桜)ごめん、私用事があるから。

〇〇)…
桜)…

桜は俺を睨みつけて帰っていく

〇〇)感じ悪っ
和)それじゃ、私と一緒に帰ろっか

桜side

私は、みーきゅんらと公園で待ち合わせをすることにした。 
みーきゅんとある話をするために

桜)…みーきゅん来たよ

するとみーきゅんは滑り台の影から顔を出した

美空)〇〇と喧嘩したのってホントなんだね…
桜)まぁね。
美空)…でもそれ、本心じゃないでしょ?
桜)え…?
美空)私にはわかるよ…?

桜)…やっぱりみーきゅんには…わかっちゃうよね…



美空)…〇〇にワザと嫌われる?
桜)…うん。私いつも〇〇に迷惑かけてるし…〇〇過保護だからさ…

美空)そうなんだ…
桜)私もそろそろ独り立ちしないと…でも〇〇が私の事気にかけて、なかなか離れてくれないの…

美空)でもお父さんやお母さん帰ってくるまでは〇〇の家にいるんじゃないの?
桜)もうやめて1人で自分の家にいる。

美空)嫌われる作戦か…でも〇〇も元気なかったし
桜)え?

美空)出ていけって言った事なんか後悔してたよ?
桜)…

美空)よく分からないけど、早く仲直りした方がいいんじゃない?きっと〇〇も反省してるよ。

桜)…もう仲直りなんて…できないよ…
美空)え?

桜)…もう仲直りなんてできない…

和)…!

偶々そこに和が通りかかり、2人にバレないように隠れた。

桜)…うぅ…
美空)さくたん?泣かないで?

和)…桜…

和)…そうだ!私が…〇〇と…桜を仲直りさせてみせる…!

和は固く決心した。

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