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ドラクエに対する解像度が低い

 任天堂が発売している名作中の名作「ドラゴンクエスト」。少年少女なら誰しもがプレイしたことあるであろうこの作品を、私はプレイしたことがない。(正確に言うと、ガラケーに移植された初代ドラゴンクエストのみプレイ経験がある。)

 ではドラクエ系統を全くプレイしたことがないのかというとそうではなく、DS版のドラゴンクエストジョーカーシリーズと、GBAとDSのスライムもりもりシリーズのみプレイ経験がある。この2つは、ドラクエ本編とはまた別の流れにあたる、いわゆるスピンオフ的作品である。
 このせいで私のドラクエの知識が変に偏っている。

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 前述のガラケー移植版初代ドラクエはオカンのケータイで何度かプレイしたので、基本的にはロールプレイングゲームで、敵を倒しながらレベルを上げ旅を進め、最後はラスボスを倒すというシナリオ構成だというのは知っている。あと、初代のラスボスが「りゅうおう」なのも知っている。

 ドラクエジョーカーでりゅうおうが出てきたとき『あ、こいつ初代のボスじゃん』ってなった。どうやらドラクエジョーカーには各シリーズのラスボスが他にも登場しているみたいで、ミルドラースやゾーマ、デスタムーアなどがそうらしい。でも私は、こいつらがどのシリーズのボスで、どういったバックグラウンドを持つキャラクターなのかも知らない。

   また、スライムもりもりシリーズにも同様に、ボスキャラとして本家のモンスターたちが登場する。「衝撃のしっぽ団 」のニコミスキー鉱山で登場したバットンは、ドラクエ3に登場したバンパイアというモンスターらしい。メラゾマ火山にはブリザードマンもモエール、ヒエールとして登場する。
   しかしバンパイアもブリザードマンも、どのナンバリングのどこで出てくるモンスターなのかは知らない。

   つまり、本家ドラクエのモンスターがシリーズを超越して総登場するジョーカーとスライムもりもりを先にプレイしたせいで、私の中で本流のナンバリングや時系列がむちゃくちゃになってしまっているのだ。ゆえに知識が散逸し、ドラクエへの解像度が著しく低い。

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   ナンバリングが多いゲームや歴史があるゲームほど、こういう現象はつきものになる。たとえばポケットモンスターシリーズだって、生まれた時代によって最初にプレイするバージョンは異なる。私はルビーサファイア世代ど真ん中だが、それ以前の金銀、赤緑をやったことがない。ゆえにルビーサファイアが私のポケモンの起点になっていて、そこから歴史を逆行するかたちでポケモンの知識を蓄えた。
 ドラクエもまさにそうで、モンスター総集編たるジョーカーやスラもりを先にプレイしたせいで、ドラクエの本流がまったくわからなくなった。一般道を走っていたらいつの間にか高速道路のインターチェンジからめちゃくちゃ離れたところに来てしまった感覚。今から高速道路を利用するくらいなら一般道を突っ走った方が早く目的地に着くって感じ。

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   なんかいまさら本家ドラクエを順にプレイしていくのもアレなので、この先ずっと「モンスターだけはやたら知っている人」として生きていくしかないのかもしれない。こういう断片的な知識だけ蓄積されていくと、マデュライトを全部集めきれぬまま終わってしまいそう。

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