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《聞いたことをまとめるのが苦手なタイプ》のアセスメントとその支援の方法 その5 国語の支援の方法 ②

②漢字は書けるが、意味が分からない

 漢字を覚えるときに、形や読みはすぐ覚えたのです。しかし、聞いて覚えた意味理解が悪かったので、漢字の意味が曖昧になってしまったのです。だから、次のようなことが起こります。

  ・同じ音の漢字を間違う。
    e.g.   会う→合う  明るい→赤るい 文→分  通る→遠る      
          親友→新友  親友→心友 多い→大い  黒板→国板  
         当たる→合たる 明たる

  ・似た意味の漢字を連想して間違う。
    e.g.    歩いて→走いて  秋→春 電車→汽車
        今週→今曜  電車→車早 道→町  頭→顔
        歩いて→足いて  冬→雪   肉→牛

  ・熟語の順番が入れ替わっても、気づかない。
    e.g.  東京→京東  親友→友親 

  ・漢字を見ても読みを聞いても、意味が浮かんでこない。だから、文章
   理解も悪くなる。
  ・逆に意味を聞いても、漢字や読みが思い出せない。
  ・漢字のテストではきているのに、作文ではひらがながなばっかり。

 支援としては、漢字を覚えるときに何か自分に合う補助を使って、漢字と意味とをしっかり結びつけることです。ヒントは視覚を使うか長期記憶を使うかです。

   ➪漢字を覚えるときに、「絵」で漢字の意味を覚える
     e.g. 

漢字と意味の絵を同時に覚える

   ➪漢字を覚えるときに、それを使った熟語とその意味も覚える
    (漢字の意味の組み合わせで、熟語ができていることを利用する)
     e.g. 慟哭 慟→心が動揺して身体が上下に動く
           哭→口々に犬が吠えて喧しい それほど、激しく泣く
          慟哭→激しい悲しみで、身体を震わせて大声で泣く

   ➪漢字の成り立ちを学んで、意味を理解する
     (漢字の部品に意味があることを利用する)
        e.g. 飲  食→「良い匂いの穀物を食べている」
               欠→「口を開けている」
               飲→「口を開けて飲み込んでいる」
             脂    月→「肉」
               旨→「旨い」
               脂→「肉の旨いところは脂」 


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