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《見たことをまとめるのが苦手なタイプ》のアセスメントとその支援の方法 その8 国語の支援の方法③

 ③ 音読は、たどり読みになる。
  字や行を跳ばして読む。
  読み終わったが、内容が理解できない。

 これらは、視覚情報の取り方やまとめ方が下手であったり、眼球をうまくコントロールできなかったりするので起こるのです。見て情報をとることに力(ワーキングメモリー)を使ってしまい、結果として余力がなかったので内容が分からなくなっている状態です。

 だから、支援するためには2つの方法があります。

  ⑴ 情報を取りやすいようにする工夫を教えてあげる。
  ⑵ 眼球のコントロールを助ける工夫を教えてあげる。


それぞれ、解説します。

⑴ 情報を取りやすいようにする工夫を教えてあげる。

 情報を取りやすいように、教科書等の文章に印をつけるのです。読むのが慣れていない1年生の国語の教科書が「分かち書き」されているように、工夫するのです。方法は2つあります。

   ➪文節で線を引く 比較的読みの困難が軽い場合。  

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   ➪単語と助詞にまで印をつける 読みの困難が重い場合 

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⑵ 眼球のコントロールを助ける工夫を教えてあげる。

 視線が勝手なところに行かないように、今どこを読んでいるかをはっきりさせればいいのです。方法は色々あると思います。
 スリットのあるビ白いニール板を使って1行だけを示すのが最善です。効果は抜群です。しかし、持ち歩かないといけないとか、本の大きさによって合わないときがあるとか、不便です。
 それなら、机の上に本を置いて、指でたどりながら読むのが1番簡単で有効な方法です。

  ➪本を机の上に置いて、指でたどりながら読む
   実際の授業場面では「本を持って読むように」と指示されるので、机
   の上に本を置く許可がいる。この方法では、立って読むのは難しい 

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 これらのことで、見ることに余裕が出てくれば内容理解は、自ずと上がっていきます。それでも、内容理解がそれでも悪い場合や訓練したい場合は次のようにしましょう。

  ➪ 粗筋を聞いてから読む
  ➪教科書にも挿絵があるので、それを参考にする 
  ➪難しい絵本を絵を見ながら読むと訓練になる
  ➪読んだところの絵を書いて遊ぶ。イメージする力があがる

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