TAGOE / こどもアーティストコレクティブ@逗子

神奈川県逗子市の小学生&映像作家の山根晋によるアーティストコレクティブ TAG…

TAGOE / こどもアーティストコレクティブ@逗子

神奈川県逗子市の小学生&映像作家の山根晋によるアーティストコレクティブ TAGOE(たごえ)です。毎期ごとに探求のテーマを決めて作品制作をし、展覧会を開催しています。

最近の記事

20.10.20_TAGOE活動記

さて、今日は何をしよう?と考えて、図書館でリサーチも良いけど、やっぱり今回のテーマ「川」なら、実地のフィールドワークで何かを見つけたい。と思い直す。でも、ただ出かけていくのもレイヤーがなくて面白くないので、と考えて、地図を活用することにした。Google mapで田越川の流域周辺の比較的寄ったサイズをスクショして、合計22枚を机に並べる。そこで、地図をしっかり見て、気になった場所や形などをそれぞれ地図に書き込んでいく。 なんとなく今回は地図が作品を考えるうえで重要な要素にな

    • 22.10.06_TAGOE活動記

      今日から急に寒くなる。こうも急に寒くなると、まず心が追いつかなくて同時に身体も追いついていない。こうした季節の変化がもたらす情動というものにも、自分は大変興味がある。それこそ日本人が長らくクリエイティビティの基層にあったもので、これを自分なりに使えないかなあと目論んでいる。夏に感じていたことが秋になると全然感じられないというのは、ちょっと信じ難い変化であって、それはすべて季節の移ろいによるものなのだ。その不思議さ、あるいはそれが一周二周していって記憶や感覚の層になっていくこと

      • 22.09.29_TAGOE活動記

        先週まで名古屋のギャラリーでの展示が終わり、日常が戻ってきた。さて、今日はTAGOE5期の2回目。テーマは川です。朝、ぼんやりした頭で今日何をするかを考えていたら、目と耳と鼻と口と手、つまりはそれぞれの知覚だけを使って川をリサーチしてみたらおもしろそうだなあ、という考えが浮かぶ。リサーチやフィールドワークは見るだけでなく、聞くことであり、嗅ぐことであり、味わうこと、つまりは全体で感じていくことが大事だと思う。そういった意味で、あえて1つの知覚に限定して川をリサーチしていくこと

        • 22.09.08_TAGOE活動記

          葉山の近代美術館でアメリカの写真家アレック・ソスの展覧会が開催されている。6月末から始まって、行こう行こうと思いつつも、今夏は自分にとってはアウトプットをしっかりやる時期でもあったので、あまり影響も受けたくなく、一つの方法案で固めていく時に、別案が他人の展覧会を見たことでちらついても嫌だなという気持ちがあり先延ばしにしていた。しかし、このまま先延ばしにすると行かなくなるかもと思い、今日の午前中に小一時間ほど見ようと向かった。まぁ、気持ち的には制作がひと段落して、今はあたらしい

          22.05.12_TAGOE活動記

          悶々としている。毎年春になると調子が悪い。身体というかメンタル的に、やや早めの五月病というやつだろうか。どういうわけだか、私生活は極めて充実しているが、制作に関して、すこぶる調子が悪い、というかエナジーが湧いてこない。リポビタンDを飲んでもどうにもならない。 そうは言っても、今日はTAGOEだ。ということで、前回はじめようと提案したストップモーション制作の素材を買い出しにホームセンターへ行く。素材の山だと考えるとホームセンターはほんとに面白い。しかし、なぜか、気持ちが乗って

          22.04.28_TAGOE活動記

          前回決めたように、展覧会の日程を8月に延期した。だから、展覧会に向けた緊張感というのが先伸ばしになって、すこし間延びしてしまっている感もある。自分のなかでも。しかし、これはじっくり制作に取り組める機会とも捉えてみる。やはり、メンバーみんなで作り上げたメインとなるような作品を作りたい。と、いろいろと考えを巡らせたあげく、ストップモーションの作品をそれぞれが役割分担しつつ、一つ作ってみたいと思った。しかし、大変だぞぉ。 前回の展覧会の際に、コウノスケの作品としてコマ撮りの作品を

          22.04.14_TAGOE活動記

          だいたいの流れとして、TAGOEに来る前に手技施術を月に一回定期的に受けている。逗子に出るついでに予定をまとめている。小さい頃から姿勢の問題か、骨格の問題か、ストレートネックと言われ首が痛くなることがあり、それに伴う肩こりがひどく、加えて近年は運動不足が原因で腰が痛くなったりすることもあった。ただ、この手技を定期的に受けるようになり、生理的に発生してしまう歪みを整えてもらうことで、体の不調というものがなくなった。僕は元来、身体的にまた精神的にも静止(あるいは正止)することがで

          22.03.31_TAGOE活動記

          3月31日、みんなは明日から小学3年生。早いなー。自分が小学3年生の時は何をしていただろうか。記憶ということに興味があるわりには、自分の小さな頃の記憶が残っていない。でも、ふと浮上してきたりするわけで、そのあたりが興味深い。新学期になり、TAGOEにも新しいメンバーが加わる予定。どんな才能が現れるか、楽しみ。 今、個人的な制作では"時間"を追っている。漠然としているが、いろいろ考え尽くした末に、"時間"だよな、と確信している。自分にとっては映像も写真も、"時間"をやっていた

          22.03.17_TAGOE活動記

          コロナに戦争。このやるせなさ、閉塞感、息苦しさ。日常のみならず、祝祭にも常にそ中身のはっきりしない影がつきまとう。人と人との接触に障害がある状態が2年も続くと、もちろんその身振りが身体のみならず精神の形成にも影響があることを感じる。いくらテクノロジーが進化しようが、それを賛美称揚し、恩恵を受けようが、いまだに戦争をはじめてしまう人類の文明とは、果たしてなんなのだろうか。 そうは言ってても、今日はTAGOEの日。みんなもぼくも未来を今日この日から作っていく。さて、今日は何をし

          22.03.03_TAGOE活動記

          たぶん、こうのすけが撮影した写真に侘しさや寂しさみたいなものを感じたのがきっかけなのか、先日、運転中にふと「わび、さび、ゾンビ」という言葉が口から出た。そんな思いつきみたいな、とも思ったけれど、音として違和感がない並びというのは、何かある。確かにゾンビは日本的な妖怪とは、生まれ出た背景が違うけれど、生が劣化してもなお存在するという退行のエネルギーを持つものとしては、わびさびとも共通する感じがあるのかもしれない。というわけで、わびさびとゾンビを掛け合わせてみよう。そこに両者にと

          22.02.17_TAGOE活動記

          前回、逗子の街のフィールドレコーディングで採集した音音を、今回はひとつの音楽作品にしてみるべく、いろいろ探してKoala samplerというアプリを見つけてダウンロードした(600円くらいかな?)少しいじってみると、めちゃくちゃシンプルで便利。これ、自分が20歳前後くらいで使用していたRoland SP404並みというかそれ以上の機能で、時代は進んでいるなぁと感じる。ただ、アプリというのは確かにすごいんだけど、ハードが一様であるからそのつまらなさというか無機質さというのを、

          22.1.27_TAGOE活動記

          先週、わが子が生まれた。そのことについて書こうとすると紙幅は足りないし、いきなり始まった育児に、逐一振り返る余裕はしばらくなさそうな気がする。とにかく、言葉や表情に出さずとも、こちらの状況がダイレクトに伝わることと、音に対する身体反射の速さ(ほぼ同時)ということの2つが、現時点でびっくりしている。さて、そういったわが家の事情で、2回分くらい活動をお休みさせてもらって、約1ヶ月ぶりのTAGOE。学校から帰ってきたキホとアサキから、お祝いの手紙を箱入りでもらう。素直にとても嬉しい

          21.12.02・16_TAGOE活動記

          現在、新年あけております。いやはや、年末は展覧会をはじめ怒涛の忙殺日々を送っていました。12月2日と16日の活動記を書かなければいけないことを分かっていながら、一瞬も隙がなく新年を迎えてしまった。ので、今回は2回分を書きます。第四期「ゾンビ」の2回目と3回目です。 さて、2回目。まずは、ほんとに「ゾンビ」で良いの?キホ決まった日の夜、泣いたらしいじゃん?とか言いながら意思確認。自分もそうだったけど、怖いものって本当に嫌だったから。まぁ、でもみんないいんじゃん?みたいな感じな

          21.11.18_TAGOE活動記

          そもそも、なぜ月日が経つのは早いのか。もう年末も迫っている。たとえば、1年12ヶ月365日と数字で月日を想像すると、一見果てしない積み重なりのように感じてしまうけど、実際の意識というか、生活感覚というのは数字で測ることはできなくて、そのギャップで、いつまでも数字の積み重なりはあるわけだから、そのことを感じてしまうのではないか。と考えてみたりする。 さて、今日からTAGOEの第四期。さてさて、第四期のテーマは何になるのだろうか。当然、事前には何も考えなかった。なるようになると

          21.10.22_TAGOE活動記

          本日、第三期制作の最終日。サツキ・ヒマリとアサキ・キホのチームに別れて、発泡スチロールを使った作品に色を塗る。ある程度の大きさがあるので、色が塗られるとみるみる存在感が増してくる。サツキはまさかの、ラスタカラー?に驚く。なんだか、しんにょうがカリブ海に浮かぶ島のよう。一面一面を計画的に塗っていくところ、さすが。乾かしている間に、コマ撮り撮影もシャッターを切ってお手伝い。散髪に行ってきたコウノスケも、小さな作業を淡々と続けて撮影をする。 そして、アサキも色塗り。こちらもまさか

          21.10.21_TAGOE活動記

          展覧会は迫っているけど、メンバーたちと一緒に活動できる時間は限られているわけで、追い込みといっても僕だけでできることは意外に少ない。わりともどかしい時間を過ごすことになる。こう仕上げようと想像はするけれど、それを提案したら、んーあんまり。なんて展開もよくある。だから、集中力に限りがあるということも含めて、やはり瞬間芸に近い。パッとやったことに対して、パッと掴んでいく。そのことに感覚的に反応できるかどうかが問われている。これは自分にとっても、修行になるのではないかと思っている。