本当はClubhouse始めたかった

 およそ1年前、コロナウィルスの流行でお笑いライブを含むほぼ全てのエンタメが中止となった。そんなタイミングで多くの芸人さんがnoteやYouTubeを始めていた。
 その頃の自分はというと新しいコンテンツに手を出すこともなければ、なんの努力もせずにのんべんだらりと他の芸人さんやアーティストの方々が提供してくれるコンテンツを享受しては競馬新聞を眺めて、雀の涙ほどの銀行口座の残高を増やしたり減らしたりしていた。

 1年たって、現実味が乏しいほどに仕事をさせてもらえるようになりはしたが、依然としてそんな自分のスタンスはたいして変わらない。
 面白い人たちが提供してくれるコンテンツをヘラヘラと消費するだけ、第三者から見れば違う風にも見えるのかもしれないけれど、少なくとも自己評価は受け身な消費者のままだった。
それ自体はけして悪いことじゃないしそんな生活は楽しく豊かではあるのだけれど、なんとなく何かを発表したい発信したいという顕示欲だけを募らせては発散する場所を見つけられずに、かといって積極的に探すこともなく過ごしてきた。

 そんな経緯もあって、Clubhouseを始めようと思い立った。
ここ数週間で耳馴染みをぐっと深めた新しいSNS、発信の場が欲しかった自分にはちょうど良いタイミングに思えた。
なによりClubhouseめっちゃ楽しいらしい。みんなでワイワイ話したり偉い人の話を聞いたりできる、そんなClubhouseにめちゃくちゃ惹かれた。
Clubhouseやりたい。始めたところで自分に何ができるのかは全く理解していないけど、やりたいClubhouse。

 しかし、前を向いて一歩を踏み出そうとした私に神様は残酷だった。
ClubhouseはAndroid端末に対応していなかった。
現在AppleユーザーしかClubhouseを利用できない。


 ニシダはムーヴメントに乗り遅れた。

 思えばこの1年間iPhoneに変えるタイミングはいくらでもあった。ふざけて公園で踊っていたら、携帯を池に落としたとき。自分だけがiPhoneじゃなかったことでエアドロップが使えず、テレビ局のスタッフさんにがっかりされたとき。さーやさんにiPhoneじゃないことをバカにされ、シンプルに罵られたとき。
こんなにもタイミングがあったにも関わらず、iPhoneに変えなかった自分を呪った。

 そして今日、私ニシダはnoteをはじめる運びとなりました。
自己紹介が遅れました、はじめましてニシダと申します。
ラランドというコンビでお笑い芸人をやっております。Clubhouseへの強い憧れを断ちきりnoteを始められる、気持ちの強い人間です。
甘いものが好きで歌が下手、滑舌がほんのり悪くて仕事によく寝坊する、そんなお茶目な26歳です。
読書が好きで学生時代から年に100冊くらい本を読んでいたのですが、人に見せる文章を書くのは今回が初めてです。
駄文でも褒めてほしい、甘やかしてほしい、だって本当はClubhouseを始めたかったんだから。
最低でも週に一回くらいはあげていきたいなぁと思っています、Clubhouseだったら週に四回はやりますけどね。

 Clubhouseを始めていたらもっと笑顔の多く明るい人間になれていたかもしれない、人に優しくできたかもしれない、睡眠中に呼吸が止まるのも改善されたはずだ。
Clubhouseをはじめることができなかった後悔は尽きることなく押し寄せてくる。

 noteを始めるのにここまでClubhouseのことばかり話していますが、皆さんが思う以上にやる気に満ち溢れていますから安心してください。
そして良ければ是非見張っててください。

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