全力で欲しがることを許可してもいい ー創作大賞2023ー
「どうせ私にはできやしない。だって、ずっとそうだったから。」
そうやってガードしていた方が、ダメだった時の傷が浅くて済むし、「ほらね、やっぱりダメだった」「わかってたから別に平気だよ、傷ついてないよ」って顔ができる。
いつもそうだった。どんな時も、そうやって「これは全力じゃない」呪いを自分にかけていた。本当はまぁまぁ頑張っているのに、こう言うことで逃げ道を作っていた。結果、上手くいくはずもなく「ほらね、やっぱりダメだった、私にできるはずがなかった」という当たり前の失敗体験を