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わたしの一票、誰に入れる?都知事選候補に聞く10の質問 6月27日 #都知事選候補討論会

ChooseLifeProjectでは、7月5日に行われる東京都都知事選の候補者4名をお呼びし、オンラインで公開討論会を開催しました。内容をnoteにまとめます。

番組アーカイブはこちらから↓
[司会]津田大介[出演]山本太郎、小池百合子、宇都宮けんじ、小野泰輔

なぜ立候補? 小池都政への評価は?(※冒頭の参加者のみ回答)

宇都宮(以下敬称略):私はこれで三度目の挑戦。2014年以上都議会の傍聴してきた。都政の勉強をしてきた。貧困と格差の問題に、弁護士として取り組んできた。コロナ災害のもとで、仕事や住まいを失ったりした方、命や生活が脅かされている方がたくさん出てきて、貧困や格差がさらにひろがっている。そうした状況をなんとか解決したいと立候補した。

小野:私は8年間熊本県の副知事をやってきたが、もともとは東京生まれ東京育ち。小池都政をずっと見てきたが、結果が出ていない。私自身、地方行政をしっかりやってきた。やはり今回の選挙、無風状態で、都民の選択肢がないまま、論戦がされずに、すんなり4年間いってしまうことになる。コロナで非常に苦しんでいる人がいて、これからコロナで、変容していく東京を議論する機会が失われるのはよくないと考えた。私が手をあげ、選択肢を示し、論戦する。そして私自身も新しい東京を示していく。そうした思いで立候補した。

津田:現都政に対してどんな思いがある?

宇都宮:2016年、私も出馬しようと思ったが、野党の統一候補が立候補したということと、保守が分裂していたので、当時は苦渋の決断として辞退した。その後、小池さんとお会いして、10の政策要望書を直接お届けして、当初の小池さんは、築地の豊洲移転を立ち止まって考えるということで、中断して、その後、土壌汚染対策がまったくやられていないことがわかった。また、オリンピックの三会場について、これを変えるべきという提案をされて頑張っていた。そのとき、小池さんは、東京大改革、情報公開を徹底すると言われて、私も一時期待していた。

当初、75点ぐらいの点数をつけたこともあるが、ただ4年間通してみると、結局、築地市場は豊洲に移転してしまい、2017年の都議選の前に、豊洲は生かす、築地は守ると言ったが、築地を守るという公約がまったくはたされていない。オリンピックの会場についても元の鞘におさまってしまった。情報公開についても、豊洲移転の問題やカジノ誘致の問題について、情報公開請求をしても、まったくの「海苔弁」、真っ黒な回答しか寄せられていない。情報公開一丁目一番地はどこへいったのか。この都知事選告示前の日本記者クラブの討論会では30点をつけた。30点は落第点。当初の期待がしぼんでしまったのが現状。当初の公約が約束が守られていない。4年間の都政にはたいへん問題が多かったと見ている。

津田:小野さんから見て、小池都政は何点?小池さんのキャッチフレーズについての評価は?

小野:自分の掲げた政策を実現するというところが、甘い。どうしても、選挙では派手な公約をかかげることはわかるが。小池さんは大熱狂のうちで当選したが、その期待に応えられていない。点数は、30点。具体的な政策では、築地の問題などさまざま。やはりちょっと厳しいと考える。

都知事候補に聞く10の質問とその回答

ChooseLifeProjectでは、事前にTwitterハッシュタグで募集した質問を元に、10の質問を作成しました。

① 東京の「新型コロナ・感染者の抑え込み」はうまくいっている?
② コロナなどで住む場所を失った人に、住まいを提供する?
③ 東京オリパラの開催に賛成・反対?
④ 同性パートナーシップ制度の導入に賛成?反対?
⑤ 東京にカジノを誘致する?
⑥ 築地の地元経済は、守られていると思う?
⑦「都立病院の地方独立行政法人化の方針」に賛成?反対?
⑧ 罰則付きの「ヘイトスピーチ禁止条例」の制定を目指す?
⑨ 原発は、重要なベースロード電源?
⑩ 水道の民営化を進める?

番組内で候補者に質問し、マルバツ(サンカク)で回答をもらいました。以下がその回答です。

6.28 都知事選配信資料.002

① 東京の「新型コロナ・感染者の抑え込み」はうまくいっている?

山本:うまくいっていない。なによりも検査体制の拡充を大急ぎでやらないといけない。保健所にかなりの負荷がかかった。私が知事になったら、無症状の方の把握を行い、エッセンシャルワーカーに優先的に検査をしていただける体制を作っていきたい。

小池うまくいっている。今日は残念ながら57人の感染者が出た。そして、私が感染爆発、重大局面と申し上げた3月25日、その日の感染者数は41名、よって、そのときよりも多い数字が出ているじゃないかという話になるが、これは今、いわゆる「夜の街」関係の方に積極的に検査を受けていただいている、またそうしたところから広がっている濃厚接触者が検査を受けている結果であって、ただ数字を比べればいいというわけではない。

今は、現在の対策と、第二波にいかに備えるか、両方を行っている。いくつかのフェーズがある。検査の件数を確実にしていく。現在は、最大3100件だが、民間のさまざまな研究所なども活用し、さらにこれを1万件まで増やしていく。それから、病床について、逼迫したこともあったが、8割の軽傷者には病院ではなくホテルでの宿泊療養を行ってもらっている。引き続き、この体制を取っていく。医療体制が逼迫しない、このような状況を作っている。これからも、検査をしっかりと積極的疫学調査も行う。そして、皆さんにも、基本的な感染防止策をとっていただく。これで進めていく必要がある。何よりもワクチン・治療薬がないという状況なので、これらのことを進めながら、ワクチンや治療薬の開発に東京都として後押しをしていく。

宇都宮うまくいっていない。まず、小池都知事は、3月24日にオリンピック・パラリンピックが延期になったとたんに、感染爆発・重大局面・ロックダウン・オーバーシュートというセンセーショナルな言葉を使って、感染対策をしっかりやりますというような対応をした。しかし、実はその前から感染はひろがっていた。初動対応が誤っていたと思う。それからもう一つは、東京アラート。誰しも疑問を持っていると思うが、アラートを解除してからの方が、感染者が増えている。今日は速報で57人だった。アラートが解除されたということは、感染者が減っていくことなのに、逆に増えている。初動対応も誤ったし、東京アラートの基準も非常に不明確で混乱をもたらしている。

小野うまくいってない。やはり経済の回復を重視した政策が東京だけすごくおそい。例えば、熊本では、緊急事態宣言が解除された後、すぐさまいろんな業種と話しを始めて、感染防止対策を業種ごとに定めて、できるだけ早くリスト化した。それが、東京は、私が上京した6月9日でも、それがうまくできていなかった。それでいて、感染者を抑えることもできていない。非常にまずかった。

④ 同性パートナーシップ制度の導入に賛成?反対?

小池△と回答):オリンピック憲章に基づいて人権条例を制定した。これははじめてのこと。そして、全庁横断的に、それをベースにしながら改正が始まっているところ。例えば、都立病院では、同性パートナーであっても家族として、告知や手術などの意思決定に関わることができる。同じく、公社住宅でも、そうしたことが検討されている。いろいろな分野ですでに、人権条例制定後から、改善が行われるところ。よって、パートナーシップ自体については、住民を担当する基礎自治体と都との役割の検討が必要になる。これからも改善を進めていく。

候補者から候補者への質問

山本太郎から小池百合子への質問

山本:国として、「ロスジェネ世代」、「就職氷河期世代」の方を、「人生再設計第一世代」という新たな呼び名で呼ぶことになった。兵庫県宝塚市では、ロスジェネ世代の正規での採用を進めるということだが、3人の枠に1800人が申し込んだ。これまでの国の失策によって人生が大きく毀損された世代に対して、東京都としてロスジェネ世代に雇用枠みたいなものを考えているのか?

小池:今回すでに協力金ということで、感染拡大防止に努めていただいた各事業者へ、最大100万円支給することになった。この支給には事務作業が伴っていたので、大学生も含めて、600名ほど採用させていただいた。なによりも、コロナの問題をいかにしておさえこみながら、経済を動かしていくか、これが一番重要なことだと思う。

山本:それはパートタイムとして雇っているという認識でいいのか?あくまでも正規、安定した職についていただくことを考えていくことが必要。東京都としても、ロスジェネ世代の方々を正規として雇用するという試みをやっていくつもりのよう。ただ、人数が少ない。高卒10人、大卒10人。東京都は体力がある自治体なので、その幅をもう少し広げていくべき。コロナ収束したとしても、首都圏直下地震などに備えて、都民の命を守るために、公務員の数を増やさなければならない。コロナで失業した人やロスジェネ世代を雇用していただくことが必要なのでは?私としては、こうした方々に対して3000人の雇用を増やしていきたい。

小池百合子から宇都宮けんじへの質問

小池:今はコロナにワクチン・治療薬がない状況のなかで、まだまだコロナの感染が続いている。ましてや水際がこれから大変危険な入り口になってしまうのではないかと思い、国にも水際対策の厳格な対応をお願いしているところ。withコロナの状況で、それを見据えた、東京の景気回復はどのように考えているのか?

宇都宮:景気回復を考える上でも、まずは、PCR検査数、抗体検査数、検査を徹底的に伸ばす体制を作ることが肝心だと思う。日本の検査数は非常に少なく、OECD加盟国の下から二番目。検査数を徹底的にやることで、院内感染を防いだり、介護・福祉現場のクラスタを防ぐことにもなる。経済活動・社会活動を両立させるためにも、まずは検査を徹底してやって、無症状の感染者をはやく発見して、ちゃんと隔離をしていく。そうしないと、安心した経済活動もできないのではないかと考える。だから、鍵はPCR検査体制の抜本的強化にある。

小池:現在でも、もうすでに毎日3100件、実際受けている検査数も2000件近くなっている。これは毎日発表している。その上で、検査はこれから1万件まで増やしていこうとしている。検査器の確保や、検査のPCRセンターを、それぞれの区の医師会と協力して作っていく予定。

宇都宮けんじから小池百合子への質問

宇都宮:私が豊洲市場を視察した際、顧客が減って仲卸の売り上げは減ってしまっているということだった。非常に厳しい経済状態にあるのに、今回の休業要請に対する協力金の対象にもないっていない。豊洲市場については、年間130億円の赤字が出ている。小池知事として、豊洲移転がよかったのかどうか確認したい。また、2017年の都議選の前に、豊洲は生かす、築地は守ると公約したが、「築地は守る」という点についてはどうなっているのか?仲卸業者の中には、小池知事に信頼していたのに裏切られたという感情を持っている方も多くいた。そのへんについてもお考えをお聞かせいただきたい。

小池:豊洲市場のみなさん、今回のコロナの緊急体制のもとで、料亭などの外食がなかなか厳しいというところで、特に高級魚などの売り上げが落ちたと聞いている。逆に、家で食事をすることになり、スーパーなどの売り上げは伸びたとのこと。これからも、豊洲市場がより活発になるように、また、それ以外の市場も活性化するように、これからも東京都として応援していくことは言うまでもない。豊洲市場のみならず、築地市場については、これからも、築地の場外は商店街として中央区とともに連携していく。築地を守る、生かすことも、当然のことで引き続き行っていく。

小野泰輔から山本太郎への質問

小野:都債を15兆円発行するという山本さんの案を聞いたときはびっくりした。これは、地方財政の観点からかなり厳しいのではないか?地方債市場を考えると、引き受けてがあるのか疑問。そのへんをどのように考えているのか?

山本:熊本県の感覚では、これは心配になると思う。東京はダントツ。実質公債費比率1.5。東京にはどれぐらいの資金調達の余力があるのか総務省に確認したら、20兆円以上大丈夫だろうということだった。もし国や日銀の介入や手助けがなくても、これは消化できる。私の政策では、一度に15兆円をいっきに調達するわけではない。総額の金額。必要な分を必要なだけ事前に調達していく。これなら問題はなにもない。小池さんがこのコロナのあいだで補正予算を何度も通したが、そんな感覚で考えていけばいい。結果蓋を開けてみたら、それが15兆円ではなく、8兆円なのか6兆円なのか、いくらかかるかはわからない。でも、総務省からは、全体で20兆円を超えても、東京都としても財政健全化を担保しながらやっていけるというお墨付きをいただいている。

小野:私も総務省に友達がいるので、いろいろと確認しました。20兆円までは、財政再建団体へいくまでのぎりぎりの金額。やはりリスクは大きい。いっきじゃないということはわかる。私も、公債は必要に応じて必要なものは発行していきたい。その辺、15兆円というと非常に派手な感じに聞こえる。是非、財政規律は守っていただきたい。

山本:今は、平時ではない。安倍総理いわく、100年に一度の緊急時。まだ収束もしていない。2〜6月までのコロナによるみなさんの経済損失を補填していくことで、次の二波に備えないと、第二波が来た時には多くの人が淘汰されるようなことになりかねない。それに対して大胆にやっていく。国がやらないのであれば、東京都はできる主体になれる。それをやっていかなければ、多くの人が傷つく、それを止めるのが東京都のトップ。

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津田大介から候補者への質問 

「オリンピックは開催すべき?」 

津田:都の財政調整基金の残高が減ってきているなかで、本当にオリンピックできるのか?東京都の限られた財源をどのように優先的に割り振るべきなのか?

山本:何をするにしても、財源は絶対必要。やはりこうした緊急事態の時には、国が責任をもって財政出動を十分に地方にやっていくことが必要。景気が大きく落ち込めば、人の命も失われる可能性がある。大きく底上げをして、景気の波を落とさないようにする。自粛を求めるにしてもしっかりとした補償が必要。しかし残念ながら、国はそれをしていない。東京都に配分されたのは、小池さんも怒っていたが、東京都の実態とあっていなかった。そうした現状を鑑みた時、そして、東京都の財政を見たときに、これはもう、東京都独自で資金調達をしていくしかないということに行き着いた。オリンピックの問題、これは特効薬がない状態で安全に開催できる約束はなにもない。そこで、必ずオリンピックをやるという方向性で、政策決定をしていくと判断を誤る可能性がある。そう考えると、やはり日本として東京都として、安全に開催はできないということを、IOCに伝える必要がある。これに対して違約金の問題が指摘されることもあるが、こうした大型イベントに関しては、保険にしっかりと入っている。間違いなく保険が担保されている。IOCも保険に入っている。なので、中止による経済的打撃はそれほどではない。パソナや電通には痛手があるだろうが。

宇都宮:感染症対策の専門家やWHOによって、開催困難と判断された場合には、都知事としては、IOCが最終決定権があるので、中止をはたらきかける。それによって、延期にともなう予算が浮くので、その浮いた予算を、都民のコロナ災害の被害の救済にあてたい。

津田:オリンピックを中止して、その予算を他にかけた方がいいという議論もあるが、それはどうか?

小池:原則として、大会の中止の権限は、IOCにあって、ホストシティにはない。2021年の夏に行う。その半年後には、中国北京が冬季オリンピックを行うわけで、これは国をあげて必ずやってくるだろうと思われる。そうした中で、コロナに打ち勝ったあかしということを目指す必要がある。アスリート、観客にとって安心安全な大会になるよう、また、IOC組織委員会と緊密に連携して準備をしっかり進める必要がある。仮に無観客開催、これはどうかなと思うが、それによる経済効果やその後の波及効果を、これまで投じてきたコストも含めて考えていく必要もある。

「関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文をなぜやめたのか?」(小池百合子への質問)

津田:毎年9月1日に墨田区横網町公園で行われる「関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典」について、小池さんも含め歴代の知事が追悼文をよせていた。小池さんは、2017年からそれをやめている。なぜか?

震災の犠牲者すべてを対象として哀悼の意を示しているということだが、そもそも虐殺で殺された人と震災で殺された人とでは性格が異なる。またこれに関連して、横網町公園の占有使用許可の申請の受理を都が3回に渡って拒否している。これに抗議のネット署名が3万以上あつまっている。これについて、どのような歴史認識があるのか?はっきりとお答えいただきたい。

小池:毎年9月3月横網町の公園内の慰霊堂で開かれている大法要で、関東大震災・その後の大戦で犠牲になった方への、哀悼の意を表している。大きな災害で犠牲になられた方、それにつづいてさまざまな事情で犠牲になられた方、すべての方々に対しての慰霊という気持ちに変わりはない。

津田:虐殺と自然災害のものを一緒くたにして問題ないという認識でいいか?

小池:慰霊をするという点で大法要での慰霊にあわせていただいている。

津田:占有許可についてのネット署名については?

小池:受け止めさせていただく。

「レイシストとみなされるようなツイート、事実か?」(小野泰輔への質問 )

津田:過去小野さんは、レイシストとしてみなされるようなツイートをしているという指摘がされている。それは事実か?

小野:どの事実を指摘されているのかわからない。私は、在日の友人がたくさんいる。私自身は、どんな人間であっても公平に友情関係を作ってきた。ツイートの内容が不用意だったかもしれないが、実際に私に会っていただければ、そうした人間でないことをご理解いただけると思う。

「ダイバーシティの観点から、どんな東京を作りたい?」

津田:東京都は、ダイバーシティ(多様性)を象徴するような首都。どのようなかたちで多様性を担保し、人権を保護していくのか?多様性という点で、知事になったらみなさん、どうした東京を作り上げていきたいのか?

宇都宮:貧困と格差の問題の要因の一つは、社会保障の貧困。この間、江東区で70代と60代の兄弟が餓死している。5月には、60代の姉妹でも餓死があった。生活保護制度もあるが十分に利用されていない。2〜3割の利用率。これは、憲法25条の基本的な権利なので、そうした制度があることを、都として、もっと広報すべき。そうした制度を利用しやすいものにしたい。それから、東京には外国人もたくさん住んでいる。外国人に対する差別、これには罰則をつけていきたい。外国人とも共生できるまち作りが重要になる。

山本:まず、他者を認めあう。そのために絶対的に必要になるが、経済的安定。特にコロナの混乱した世の中で、どういう苦境に立ったとしても、東京都は絶対に救ってくれる、どんな手使っても都民を救うという人に都知事になっていただきたい。まずそれが担保されてからの多様性になっていく。もちろん、ヘイトスピーチの規制は必要だと思う。だれと結婚しようが政治権力に何も言われることはない。誰かを傷つけることなくやりたいように生きる、自分らしく生きる、これを行政として支えられるか、こうした根本的部分をやはりつみあげていく必要がある。その基礎となるのは、経済的安定。今の不安定な時代にはまずはそれをやっていきたい。

小池:以前は、ダイバーシティ、それはどこの駅かと言われたことがあった。男性女性、障害のあるなし、そしてさまざまな帰属するところの問題、これを私は、超えてこそ力になると思う。いろいろな多様な方々が自己実現ができる東京を目指してきた。女性政策、これもかつてないスピード・内容で進めてきた。そしてまた、シニアも子供もその力を生かせるということから、さまざまな都税について3500億円の圧縮・見直しをして、集めながら、これまで健全な財政も進めてきたのも、それらの政策を実現するため。「東京大改革2.0」をさらに進めていく。

宇都宮:最近ズームでLGBTの方と対談を行った。その方たちが一貫して言っているのは、自分たちは社会的に存在しない存在になっている、制度として認めてもらいたい、ということ。都内では、渋谷区と世田谷区でパートナー制度ができ、そこでそうした制度で自分たちは認められたという感じを持っている。東京都内では引越しが多いので、他の区に行った途端に制度の保証がなくなる。東京都こそがパートナーシップ制度を作ってもらいたい、すべての区と市にできない限り、移転するとその権利がなくってしまう。だから、東京都がまずそうした制度を作る。それにより、国を動かすことを彼らは期待している。ヨーロッパではすでに同性婚法ができている。アジアでは、台湾ですでにてきている。法律として同性婚を認める。これは世界的な潮流。だから、もし小池さんがダイバーシティということであれば、世界の最先端をいくような制度を是非東京でも取り組むべきではないかと思う。

小野:私も同性パートナーシップ制度は進める。費用なしで届出ができるぐらい、東京は、世界の都市としてやらなければいけない。今の世論はすごく分断されている。やっぱり自分自身がどういう思想を持っているのか、一つのツイートで判断してしまうような。私は、熊本県の副知事のときから、どんな人にも一人一人に話を聞いてきた。やはり一人一人に向き合って、しっかり正面から向き合う。色をつけて最初から予断を持って話すのではなくて、それぞれの立場を尊重する。それこそが、本当に丁寧にやっていくダイバーシティなのかと考える。その姿勢を一生続けていきたい。

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