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【選挙ウォッチャー】 立憲民主党代表選2021・分析レポート。

11月19日告示、11月30日投開票で、立憲民主党の代表選が行われました。立憲民主党の代表選は、つい1年前に行われたばっかりですが、先日の衆院選で立憲民主党が惨敗したことを受け、枝野幸男代表と福山哲郎幹事長が責任を取る形で辞任。次の代表の座を巡り、4人が立候補しました。まともな野党第一党があることは重要で、立憲民主党の代表がバカになってしまうと、与党もバカ、野党もバカという最悪の状況に陥ってしまうため、実は、自民党の総裁選以上に大切なのが、今回の立憲民主党の代表選ではないかと思うのですが、あまり注目されることもなく、ひっそりと4人が戦うことになりました。

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逢坂 誠二  62 立憲出身 元総理大臣補佐官
泉 健太   47 国民出身 政務調査会長
小川 淳也  50 国民出身 国会対策副委員長
西村 智奈美 54 立憲出身 元厚生労働副大臣

今回、この代表戦に立候補したのは、立憲民主党出身の逢坂誠二さんと西村智奈美さん、国民民主党出身の泉健太さんと小川淳也さんです。この中で最も熱い展開は、「立憲の小泉進次郎」ことワニバスターの小川淳也先生が代表になってしまうことで、そうなった瞬間に巨大な「チダイズム案件」が爆誕してしまいます。世の中の評価と我々の評価には大きな乖離があり、音喜多駿にハメられるレベルのポンコツは切腹した方がいいというのが我々の考えですが、不思議なことに、小川淳也先生は大人気です。だから、今回の立憲民主党の代表選を切実な思いで見守っていた方もたくさんいらっしゃったかもしれませんが、僕は半分ぐらいニヤニヤしながら見守っていました。野党がちゃんとしていることは大切なので、もちろん「良い代表が選ばれてほしい」という気持ちはありましたが、かと言って、僕は立憲民主党の党員でもなければサポーターでもなく、立憲民主党からいただいているお金は1円もございませんので、ぬるっと外側から見守っていました。


■ 最大の争点が「共産党との距離感」

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前回の衆院選で、あまりにも自民党のネトウヨ議員から「立憲共産党」と揶揄され過ぎて、今回の立憲民主党の代表選の実質的な争点は「共産党との距離感」になりました。選挙でより良い結果を出すために野党同士で話し合いをして、時に選挙協力をすることは、何もおかしいことではありません。かくいう自民党だって公明党と選挙協力をしているし、日本維新の会だって同じように公明党と選挙協力をしているのです。共産党についてガタガタ言うのに、公明党には何も言わないというのは、あまりにも南無妙法蓮華経ではないでしょうか。ところが、メディアが質問してくることは、憲法に対する考え方、増税に舵を切るのか減税に舵を切るのか、世界的な課題である地球環境問題などではなく、「共産党との関係性」ばかり。本来は政策的な議論の中に「共産党とどう付き合っていくのか」はまったく関係ないのに、どいつもこいつも「共産党」のことで頭がいっぱいになっているので、一番議論されなければならないところがおざなりにされ、共産党との距離感ばっかりが取り沙汰されるようになってしまったのでした。共産党とどう付き合っていくにしろ、まずは代表がポンコツだったら話にならないのに。


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