黒瀬陽平と合同会社カオスラによるハラスメントについて

黒瀬陽平(以下黒瀬)、合同会社カオスラ(以下カオスラ)による不法行為について記載する。

ここに書かれている内容は、私(安西彩乃)の視点ではあるがすべて事実である。直近の対応への批判以外、彼ら自身、既知の事実である。黒瀬とは2ヶ月半、カオスラとは1ヶ月半、当事者間での解決を望んで対話を試みてきたが、非常に悪質な対応しかされなかった。
当事者同士で話せることはもうなにもない。その上で、事態の深刻さ・悪質さゆえに私の個人的な体験として秘匿するべきではないと考え、告発を決めた。
その後、株式会社ゲンロン(以下ゲンロン)への相談を経て事態が急激に動いたが、私は美術業界で二度とこのようなことが起きぬよう事実関係を公表する必要があると判断し、こうして私個人の判断で公開する。

このトラブルは、様々な個別の問題が複合して発展したもの。そのため第三者へ問題認識を共有するには具体的なディティールが必要で、きわめてプライベートな内容も含まれる。抽象的に(あるいは間接的に)表現することは不可能で、だからこそ当事者以外には語れない。
私の立場から事実を公開することは様々な問題を伴うが、別の立場から語れない以上は止むを得ない。

組織的なハラスメントがあるためカオスラと括るが、具体的な加害者は代表(当時)・黒瀬、役員(現代表)・藤城嘘(以下藤城)、スタッフ・小松尚平(以下小松)の3名。各自がtwitterにて加害・加担を認めているため実名を出し告発する。(小松は一連の当該ツイートを削除済)
なお、もう1名の役員・梅沢和木(以下梅沢)および他スタッフは一切関与しておらず、つい最近(梅沢は7/17)まで事情を知らされていなかった。所属作家・出展作家・登壇者を含む関係者も、同じく感知しようのない立場。彼らの名誉のためにはじめに明記。


1. カオスラおよび黒瀬との関係性


2019年4月、株式会社ゲンロンと合同会社カオスラの共同事業である新芸術校にてTAの仕事を開始。
知人であった黒瀬から「来期(5期)のTAを探している、興味があれば検討してほしい」と声が掛かり、是非やりたいと返答。私が新芸術校・黒瀬・ゲンロンの活動それぞれにリスペクトがあることを知っての打診。私情ではあるが、黒瀬の批評家としての仕事を信頼していたため期待して声を掛けてくれたことは嬉しかった。その後ゲンロンとの面談を経て正式に採用が決まる。

5月、合同会社カオスラでも固定スタッフとしての勤務を依頼され、快く了承。それまで何度か単発での勤務経験あり。固定スタッフとしての業務内容は、週1日固定の曜日に出勤し、スタジオの整頓や在庫作品の管理をするというもの。(※1)
勤務を開始してすぐから、黒瀬による身体的接触や性的要求が発生。他スタッフよりも2時間程はやい集合時間を個別連絡で指定され、黒瀬と私の2名がスタジオに集まるという状況が続く。他スタッフには相談できず、大幅に遅刻する、それとなく誤魔化す、「既婚者であるならリスクを考えた方が良いのでは」と提案する等で対応するが、断りきれなくなり7月下旬頃にはじめて性的接触に応じる。その後は黒瀬より要求があった時のみ対応。
黒瀬が行っていたのは立場の不均衡を利用した性的関係の要求であり、明確なセクシャルハラスメント。
受け入れるべきではなかったが、新芸術校およびカオスラの業務に支障を与えたくなく、抵抗し続けるのが難しかった。また、性的要求を受け入れる前から「能力ではなく黒瀬に気に入られているから仕事を与えられているのでは」「黒瀬と性関係があるのか?」と第三者に疑いを掛けられることが多くあり、女性である私は実情と関係なくそういった見られ方をするのだと自信を失っていた。カオスラは役員・スタッフ全員が男性で、相談できる相手がいなかった。自分が排除される可能性を考え何も言わないまま勤務を継続。仕事自体は楽しくやりがいもあり、業務上の信頼関係を徐々に構築。

9-10月にかけては黒瀬キュレーション、カオス*ラウンジが参加する展覧会にて勤務。
カオスラ固定勤務とは別報酬で請け負う。当初は3日間の設営のみの依頼だったが、手が足りていない現場のサポートをするうちに様々な仕事と役割を与えられる。最終的にはかなりの拘束時間と仕事量になったが、それだけの意義のある仕事と考え、相応の報酬を交渉しつつ納得して業務を請け負う。
しかし同時に、悪意はないにしろ労働力の搾取の構造を担わされているという危機意識があった。「こういった関わり方をし続けるつもりはない」「今後は各プロジェクトにしっかりと関わっていくために社内で役割を与えてほしい」と黒瀬に掛け合う。快く受け入れられ、カオス*ラウンジおよび合同会社カオスラのマネージャーに。(※2)

カオスラはそれまで黒瀬が一人で殆どすべての業務をこなしており、業務を分担してこなすフローが一切なかったため、黒瀬と連携し相談しながら体制を整えることに。
これらの業務のために二人で打ち合わせをする時間が増え、スタジオ外(喫茶店等)で仕事をすることも多くなり、生活と仕事の区別がなくなる。仕事という名目のもと連日予定が決まっていくが、PCを持って待ち合わせに向かうとホテルにいくと言われることが何度もあった。

仕事の面でも性的にも都合よく消費されているという感覚がありつつも、求められる約束がプライベートなのか仕事なのかを聞くこともできず、しかし関係性としては親密さが増していく。精神的に消耗し、12月頃にはストレスで業務に参加できない(※3)こともあった。このまま耐えることは精神的に不可能と考え、12月末に黒瀬に相談。
「黒瀬のことは好意的に思っている一方、コミュニケーション不全と不均衡な関係性に苦しめられている」「精神的に限界で仕事を続けられる気がしない」と話すと、黒瀬は「恋愛関係という認識を共有しているつもりでいた」と返答。「自覚がなかった、負担を与えていたことを反省する」「仕事のパートナーであることは変わらず、個人的には恋人として関わりたい」と言われる。既婚者である黒瀬から恋愛関係や恋人というワードが出てきたことは想定外だったが、それまでよりも状況が良くなるのであればと考え了承。
不貞にあたることを理解の上で性的関係を受け入れたため、私は黒瀬の配偶者にとって加害者であることは確か。この事実がある以上、自分をその後の黒瀬との個人的な関係性における一方的な被害者と主張するつもりはない。

恋愛関係と明言されそれを受け入れて以降、コミュニケーションは格段にとりやすくなる。関係は良好になりストレスは軽減。仕事上での信頼関係もより強まり、ほぼ毎日行動を共にする。
しかし、黒瀬が既婚者であることに対して強い違和感があった。道徳的にではなく非対称性が受け入れ難い。殆どの時間を快適に過ごしたが、立場の不均衡ゆえに徐々に違和感が募り、1月末頃には些細なすれ違いをきっかけに恋愛関係の解消を私より切り出す。
「恋愛感情はあるが非対称性は今後も解消できない」「不満を持ち続けて関係性が悪くなるのは望ましくないし仕事にも影響が出るだろう」「そうなる前に恋愛関係だけを終えたい」と申告。黒瀬は「些細なすれ違いだし解決可能」「改善に向けて話をしたい」「別れたくない」と主張。最初の頃は少し話して和解していたが、その後も同様のやりとりがたびたび発生。

私が折れず話が動かなくなった場面において、黒瀬は「恋愛関係を終えるなら仕事も辞めてもらう、それが嫌なら考え直して」と主張。一度ではなくパターン化。毎回話が平行線になり、不毛なやりとりをする気力が失われて和解に至る。
この発言がなくとも恋愛関係をきっぱりと断つことができたかはわからない。個人的な関係性において私が一方的な被害者ではなく共犯者でもあることは確か。(だからこそ最初から仕事だけの関係を貫けばよかったと強く後悔している。)だが、この発言は立場を利用した関係の強要であり、これによって不貞関係を終えることができなかった側面があるのも事実である。
また、黒瀬は個人的な関係性が揺らぐとそれのみに集中し業務連絡に応じなくなる。このような仕事への弊害があるため、黒瀬との不安定な関係を長引かせたくなかった。

※1 合同会社カオスラのスタッフは私を含む全員が契約書を交わしていない(はず)。雇用契約はかなり曖昧。給与は定額月給制。残業代や深夜手当などは一切なし。担当業務が定まっているわけではなく、必要な仕事を積極的に請け負うもしくは能力のあるスタッフへ業務の偏りが生じる。仕事量と給与を紐付けるシステムが一切なく、労働力の搾取がきわめて起こりやすい環境。各スタッフの仕事量を把握し必要に応じて調整するという役割を私が担っていた。

※2 実際に私が担当していたのはタスクやスケジュールの管理、プロジェクトごとの進行管理、ギャラリー業務全般、業務のマニュアル化、各スタッフへ割り振った仕事の進捗管理など、一般的なマネージャー業務。給与に関してはこの時点では少しの昇給のみ、その後は適宜相談しつつ仕事量に応じて徐々に上げていくという話で双方合意していた。

※3 合同会社カオスラは役員・スタッフ全員でのミーティングを週に1回実施していた。スタジオ付近まで足を運ぶが、精神的な負担が大きく引き返し参加できないことがあった。


2. トラブル発生後の黒瀬の対応


不毛なやりとりの頻度が上がり深刻化するうちに、黒瀬の配偶者(以下A)に不貞関係が発覚。5/6。以前から疑われていて、その日強く問い詰められ否認しきれなくなり認めたそう。発覚後も黒瀬との連絡は続いており、女性関係のトラブルが一度目ではないため離婚を言い渡され確定したと聞く。
不安と後悔ばかりがあった。然るべき場面で適切な対応をとれなかった自分のせいでトラブルがここまで大きくなったと感じていた。

不貞加害者である私には、「合同会社カオスラの辞職とその後一切の接触禁止」「株式会社ゲンロンの辞職とその後一切の接触禁止」などの要求が含まれた内容証明がAより到着。仕事の継続を最優先に交渉を進めようと意向を固める。法的に辞職を請求することはできないため、たとえ訴訟になっても権利を主張することができる。黒瀬も賛同し、情報共有しながら手続きを進めることに。

発覚直後の新芸術校授業について、黒瀬は「今顔を合わせると状況が悪化する」と言い私に欠勤するよう強く要求。授業運営に支障をきたすとともに私の今後の立場を危うくさせる不当な要求だと説明し拒否。しかし話が平行線になり、最終的にリモートワークへの変更を私からゲンロンに申し出る。その翌週の5/17の授業に関しても同様の要求をされるが、その際には最後まで拒否し続けて出勤。
発覚以降、カオスラ業務に関しても黒瀬からの同様の要求によって現地に行けず、リモートワーク化を強いられていた。のちにハラスメントに加担する藤城と小松に事情を伝え、業務への協力を仰ぐ。黒瀬を含めた彼らの側から業務を渡されることもあり、仕事への影響を軽減するべく積極的に協力。

6月初旬、Aからの複数の要求のうち先述の2点の要求には応じられない旨をA側へ返答。
翌日、返答をみてAが激怒している、対応について相談したいと黒瀬に呼び出される。この返答を受け取る直前に婚姻関係継続の可能性が出てきていたという。
「辞職に関して法的に請求できないことはAも理解している」「交渉の外側で解雇するように、そうしなければ離婚すると言われている」とのことで、黒瀬からゲンロンおよびカオスラからの辞職を強く迫られる。拒否し、双方の意向が噛み合わないためもう話す必要はないと伝えると、黒瀬はカオスラからは黒瀬の独断で解雇をすると発言。離婚を避けたいのであれば黒瀬がカオスラを辞めると良いのではないかと提案するが、「カオスラを辞めるくらいなら離婚する」とのこと。では離婚すると良いのではないかと伝えると自身の要求に応じないことを責め立てられる。
カオスラは合同会社であるため独断で解雇する権利を黒瀬は持っていない、そして社の判断であっても不当解雇にあたると説明するも、それでも強行すると言われたため、他2名のカオスラ役員に私から事情を説明し社としての判断を求めることにすると黒瀬に伝える。発覚以降、度重なる嘘により黒瀬に対する不信感は募り、一方的な要求ばかりされることにも疲弊していたため、信頼できる第三者を交えたかった。黒瀬は他役員も自分の判断に同意するはずと言い、カオスラ役員3名(黒瀬・藤城・梅沢)+安西(私)で話し合いの場を設けることに。(ゲンロンの辞職についてはこちらが応じないことが明らかなので言及がなくなった。)

藤城へは私からその旨説明。藤城は「参加することは構わないが小松も同席させたい」とのこと。決裁の権限はなくとも彼の意見を無視せず聞きたいと考え意向を受け入れる。梅沢へは黒瀬より声を掛けるとのことだったが、直前になり確認すると声を掛けていないどころか事情説明すらしていない。役員全員がいなくては社の判断を出せないため意味がないと伝えるも、ひとまず彼を抜いた4人で話すと押し通される。会議を行う時点で梅沢にも自動的に責任が伴うため、まず事情だけでも話すようにと強く伝え黒瀬は了承したが、結局話していなかったことを後に知る。(後述)


3. トラブル発生後のカオスラの対応


6/5、スタジオにて会議。参加者は黒瀬・安西・藤城・小松。
トラブルを引き起こしてしまったことを謝罪の上、事実関係の説明が安西側からのみ行われていることが黒瀬にとって非対称に映る可能性があるためこの場で改めて事実関係を確認する、と切り出すと、小松が話を遮って発言。小松の主張は以下。

(1)黒瀬・安西の個人間のトラブルに会社が巻き込まれている。立場を利用した関係性の強要も含め、会社には関係ないので当事者間で解決するべき。不貞トラブルを(発覚後であっても)会社が認知したという事実を残ししたくないため事情説明などは一切聞かない。

(2)しかしこのように会議が開かれ実際には認知した以上、黒瀬が離婚になった場合に社に対しても訴訟を起こされるリスクが生じた。そのため安西と黒瀬それぞれに処分をする。自分には役員同等の権限があり、藤城から判断を委譲されている。もし会社の認知が発覚したり、安西が法的措置に出たとしても、カオスラに影響を出さないよう自分が辞職して責任を取る。

(3)自主退職であれば退職時期の決定や引継ぎ等の退職フローが決められるし、対外的な聞こえも悪くないため、この場で自主退職すると決めてほしい。そうしないのであればカオスラ側より解雇処分をする。法的措置をとろうとしても別の理由(※5)によるものだと説明するため不当解雇とは認められない。

(4)黒瀬にも減給等で処分はする。内容は後に決定する。

退職フローに沿って不満が残らない形で辞められるのなら、と私が受け入れ自主退職を受け入れる形に。この日、黒瀬と藤城は殆ど発言なし。
彼らは後に、

その後、退職フローに則らず仕事の機会を一方的に奪われる。業務連絡用のチャットからの退出操作、共有ファイルの権限削除、スタッフとの個別連絡の制限など。
担当者である小松に強く抗議するも、「黒瀬の家庭内や知人経由でAの目や耳に入ると心象を損ねる可能性がある、それに伴い会社のリスクが上がる」という旨の返答。了承した条件と異なると指摘の上、「それは黒瀬への忖度であり加担でもある」「小松の立場の濫用によって私の権利が奪われている」「社の判断においては倫理的観点をもつべきだ」と何度も説明。しかしそのたび立場のすり替えによる自己正当化をされ話が通じず。
また、後に小松が定めた④の内容は、役員報酬の減額(-15,000円/月、12月まで)と同様の問題を起こさないという誓約書へのサインのみ。②の理由による処分であるなら黒瀬と安西の処分は少なくとも同等であるべきで、これでは到底甘すぎると指摘。しかし「黒瀬がいないと会社が成り立たない」「それ以上の処分はプライベート(家庭)に任せる」「厳しい処分は人権問題になる」とのこと。
疲弊し、小松は論理的な話ができない状況にあり適任ではないため担当者を変更してほしいと藤城・小松に要望。しかし藤城からは一切応答なし。小松は「自分が責任を持って対処する」と言い続ける。梅沢に事情を説明することも先述の「個別連絡」として小松より阻まれる。(強行すればよかったが、藤城や小松と同様に黒瀬に加担したらと考えると躊躇してしまった。)黒瀬にも相談したが、小松に話しておくと言われたのみでそれ以上の対応はなかった。

黒瀬はカオスラを私物化し、自身の行動によって生じた問題を立場を利用して隠蔽を謀った。2015年にも類似のトラブルを起こし、相手方女性を独断で環境から排除。今回もまったく同じ対応。
小松は非常に悪い形で黒瀬を内面化しており、盲信的に黒瀬の立場を庇いながら積極的に排除・隠蔽を謀った。解雇を引き合いに出しながら大声で辞職を迫る、どれだけ抗議をしてもまったく取り合わない、隠蔽のために他スタッフとの連絡を制限するなど、「黒瀬への加担」といえる域ですらないはず。
藤城は役員であり今回の事情や2015年の事例を認知しているにもかかわらず黙認。間接的な加担。
彼らは各々が自身の立場を守るために最も立場の弱い者を犠牲にし、すべての責任を押し付け、不当に環境から排除して隠蔽を謀った。

4名での話し合い以降もカオスラは配信事業や展覧会などの活動を継続。業務連絡用チャットからの一方的な退出操作後も個別連絡で業務が与えられ、活動に影響を出さないよう協力している中でこのような対応をされていた。仕事に対する意欲や責任感の搾取でもある。

※5 小松が解雇理由にすると言っているのは以下の一件。
黒瀬との別れる別れないの話が深刻化した際に、黒瀬が連絡に応じなくなったことがあった。その日はスタジオでの全体ミーティングがあったが、黒瀬だけが平然と参加し、私は黒瀬がいるために参加できず。自分だけが職場での居場所を失うことは不当だと思い、黒瀬に応答させるためミーティングに必要な資料を共有フォルダ内から自分のみがアクセスできるフォルダに移動。一時的にスタッフが資料にアクセスできなくなる。黒瀬から資料についての連絡がきた時点で戻す。小松はそういった経緯を含めて認知している。
個人間のトラブルを業務に持ち込んだこの行いについては深く反省しているが、そもそも業務と個人的な関係性を混同させたのもさせ続けているのも黒瀬であり、黒瀬のハラスメントには触れずにこの件を私の非として扱われることは不当である。


4. ハラスメント以降


その後カオスラ側とは連絡をとらなくなるが、加害者側3名が別件の差別反対のアクションに賛同しているのを見て耐え難い思いがあり、信頼できるカオスラ周辺作家数名に事情を明かし相談。見過ごせない行為であると言い、第三者視点で状況を整理しつつ対応を考えるなど協力してくれた。
7/17に固有名を出さずにツイート。その後告発の意思を固めて梅沢に連絡。黒瀬・小松よりその日はじめて事情を共有されたそうで、容認できないと考えているとのこと。すぐに対処について相談し、自分からカオスラ側に話をすると言ってくれた。(黒瀬らは梅沢のこうした反応を見越して隠していたのだと思う。)

ゲンロンの上田代表からもツイートを見て心配している旨の連絡をもらい、トラブルがあり相談したいと申し出る。7/19に面談し事情を説明。事実であれば重大なことだとしてゲンロンはすぐに調査を開始。(面談以降、私とゲンロンはそれぞれの判断によって各自で対応をしている。)
7/22にはカオスラとゲンロンが面談。カオスラ側が調査を拒否。それを受けて新芸術校における契約解除が確定。
7/23にゲンロンよりプレスリリース(新芸術校の契約解除、黒瀬の主任講師退任)。
7/24にカオスラよりプレスリリース。黒瀬が退社。
7/27に藤城と小松が自身のtwitterアカウントにて加担の事実を認める。(先述の通り、小松は当該ツイートを削除済)

事実関係の説明は以上。
このテキストは完成したタイミングで公開するため時期未定。


5. 現段階(20200801)でのカオスラの対応への疑問


黒瀬およびカオスラは、これまで私個人の訴えには一切耳を傾けなかった。その結果、当事者同士で解決できる望みが完全になくなり告発に至っている。そのため被害者としての私から彼らに反省や謝罪を求めるつもりはない。第三者が介入し大きな事態となるまで自身の行動を省みることをしなかった彼らに、今更そのような追求をしても形式的な謝罪以外にはなにも得られないと思う。(カオスラへの賠償請求等については弁護士と相談しつつ検討している。)
だが、自身が被害者である個別のケースとしてではなく大きな問題として捉えた場合には、同様の問題がもう二度と繰り返されてほしくないし、同種でなくても誰かが負担を背負ったり不当な思いをする環境がそのままあってほしくない。

今回のケースへの処分としても、再発防止の観点からみても、黒瀬の退社は妥当だと思う。
みな黒瀬のこうした性質を知りつつここまで容認してきたこと自体が異常だった。これまで反省せずに同様の問題を繰り返している以上、黒瀬個人の変化には期待せずにカオスラと切り離すという判断は正しい。
黒瀬起因の問題は、黒瀬が環境から去れば起こらない。カオスラ外での被害が出ないためにこのテキストはある程度有効だろう。

だが、

7/24、カオスラよりプレスリリースが発表され同日付で黒瀬が退社。それに伴い藤城が新代表に就任。
新代表が藤城になること自体は(適任が他にいない以上)仕方ないのかもしれないが、プレスリリース公開時にだと認めずに謝罪や今後の対策案を掲載した。そのままカオスラの配信事業を予定通り実施している。
問題の深刻さを理解しているとは思えない対処に、非常に強い不信感を持った。

1人に責任を押し付けて自身の立場を守るという行動は、私に対して行ったハラスメントと変わらない。最も問題に向き合うべきタイミングで立場を誤魔化し活動を継続することは、被害者である私に対しても、影響が及んでいる関係者に対しても非常に不誠実な態度ではないか。(同日の配信事業登壇者にはどのように説明してあったのだろう。新代表がハラスメントに加担していたと知って納得して登壇しているのか?)

問題発生以後、彼らは十分な時間があったにもかかわらず問題解決に取り組んでこなかった。これから組織を続けていきたいと考えているのであれば、個別の問題に向き合うとともに、問題を問題として認識できなかった自分たちとの付き合い方を考える必要があるはず。これまで問題に向き合えなかった自分が「反省」によって別の判断基準を持てていると考えているのであれば、組織など二度とやるべきではない。
活動の再開は第三者調査を終えて、対策が考えられてからにするべきではないか。いまだ不誠実な対応が繰り返されていることに、非常に残念な思いと危機感がある。内部で改善が望めない場合にはまたテキストを書くかもしれない。今回のトラブルが一時のものとして流れてしまわないようにしたいと思う。

最後に、彼らが行うという第三者調査に関して述べる。
私は不貞加害者という立場であり、今後係争に至る可能性が高い。黒瀬からは7/19の段階で「事情を公にしたら訴える」という内容のメッセージを受け取っている。(その後7/22には謝罪のメッセージがあったため現在どう考えているのかはわからない。)小松からは7/22の段階で謝罪のメッセージを受け取ったが、その後も安西を訴えるという旨の主張をしていると共通の知人複数人より確認。合わせて、事実無根の内容で私を貶める発言もあると聞く。
それらの発言については伝聞のためどこまでが事実なのかわからないが、こういった状況の中でカオスラ側が手配する「第三者である弁護士」を信頼し調査に協力することは難しい。カオスラと黒瀬が、そして黒瀬と不貞被害者であるAが連帯する可能性がある以上、私はこの構図の中で孤立しており、立場としてはきわめて弱い。カオスラのいう調査が何を意図してどこに向けて行われるのかもわからない状況では、それが誠実な対応なのかも判断しかねる。調査の設を公開してほしい。


2020年8月1日 安西彩乃

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