助産師が教えます♪ つわり症状チェックの正しい使い方と注意点【沖縄 うるま市 助産院】
沖縄県うるま市で、助産院サロンをやっています。私もつわり経験者、助産師の鍼灸師 下地あやのです。
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つわりの症状をチェックする【つわり指標】
つわりの程度は、本当に、人によって様々。
当然、そのつらさは、自分にしかわからないものなので、これが普通なのか?そうじゃないのか?だんだん、わからなくなる時があります。
そこで、なにか目安になるものはないか、調べてみました。すると【つわり指標】というものがあることがわかりました。
Emesis Index:産科・妊娠初期・分娩・産褥の異常_悪心・嘔吐、産婦の実際、1995(一部改編)
判定は、5項目それぞれの合計点で判定します(15点満点)
【判定】
0~3点:ほとんどつわりなし
4~6点:軽度のつわり
7~10点:中程度のつわり(妊娠悪阻一歩手前)
11~15点:重症(妊娠悪阻)
7点以上の場合は、病院に相談するレベル
さらに、11点以上の場合は、急いで病院を受診しないといけない状態
さっそく、私もチェックしてみたところ、【7点】という結果に。判定表によると、病院に相談するレベルになります。
つわり指標の注意点
実際につわりで病院を受診しているので、まぁ、妥当な結果ではあると思うのですが、
15点満点の7点・・?
実感としては、あんなにつらいのに、半分くらいの点数ってことか。。体感するツラさとのズレを感じました。
お客様にも試してもらったところ、私と同じようにズレを感じる方が多くいらっしゃいました。
そこで、考えた。気付いてほしいのが、このつわり指標の注意点です。
症状の項目を見てください。
【吐き気/むかつき、嘔吐、食欲不振、唾液分泌、口渇】
消化器系の症状だけじゃないかッ!!
つまり、この【つわり指標】では、つわりの症状や程度のすべてを、チェックすることできないという事です。
つわり指標の正しい使いどころ
じゃあ、このチェックは意味がないのか??
そんなことはありません。とても大切な正しい使いどころが3つあります。
① どんな症状に気をつけたらいいか、病院を受診する際の、はっきりとした目安になる
つわり指標にあげられている5つの症状は、お母さんと赤ちゃんに悪い影響を与える脱水、電解質のアンバランス、低栄養などの重要な指標になります。
これらの症状の得点が高いという事は「つわりは病気じゃない」などと迷っている場合ではありません。病院での治療が必要な状態という事が、一目でわかります。
逆をいえば、ただのつわりだと思っていても「この症状には気をつけなくちゃいけないな」という目安になるわけです。
② 病院を受診する際に、症状をきちんと伝える事ができる
どんなにつらいと思っていても、自分の感覚をうまく人に伝えるって難しい。具合が悪いと、説明すらしんどい時だってある。
でも、病院の診察では、体の状態をはっきり伝えられないと、適切な治療に結びつかないこともあります。
病院で受診の際には、必ずといっていいほど、質問される内容なので、その準備として使うのがいいと思います。前もって、何を聞かれるか知っておくと、安心だよね。
③自分の体を客観的に見直すきっかけにする
たしかに、この症状チェックでは、あなたの感じているつらさを、数字で表すことはできません。でも、合計点は、それほど重要ではないのです。
とにかく、ずっと気持ち悪い、具合が悪い・・
つわりの間は、それだけしか考えられない。
たしかにそうですが、
つわりを乗り越えるためには、なにがどれくらいで、いったい、自分の体が、どういう状態なのかを、自分自身で知らなくてはいけません。(これは、お産の時にも必要なこと)
私の結果は【7点】でしたが、じゃあ、体感的には何点ぐらいかな?
先週はどうだったっけ?今はどうだろう?ここにあらわれていない症状やつらさって何がある?そもそも、7点なのはなんでだ?
そんな風に、ちょっとだけ冷静に、自分の体をふりかえるきっかけになりました。
微細な自分の変化に気付けると、ちょっとの良さでもすごくわかるようになります。もちろん、逆の場合もありますが、そっちは、あえて追及しないようにするというのも、ひとつの手です。
まとめ
いかがでしょうか?
大切なのは、病院での指標や周りの意見ではありません。
あなたが今、つらいと思っている事。あなたの気持ち、まずはそれ。
その上で、必要ならば適切な治療を受け、周りにもちゃんと伝えて、ある部分では、客観的に自分を観ること。
つわりだけでなく、お産でも子育てにも、必要な考え方だと思っています。
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